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二章:ジャンという少年
15.騒がしい裏庭
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部屋で着替えて、濡れたズボンや下着も外の洗い物カゴに入れに行ったら、騒いでた二人が様子を見に来たっぽいダミアン兄ちゃんに叱られてた。ついでになぜかマルセル兄ちゃんまで。たぶん、二人を止めなかったとか、そんな感じかな?
「あ、ジャン!お前、いつの間に居なくなってんだよ!」
「ジャック!叱られてるのがわからないのか!」
僕を見つけたジャック兄ちゃんが、僕に声をかけて、さらにダミアン兄ちゃんの怒りを買っている。……仕方ないなー。
「ダミアン兄ちゃん。母さん待ってるだろうし、ほどほどにしてあげたら?」
「……確かにそうか。風邪ひく前に着替えてこい」
「なんだよー。叱ってきたの兄貴じゃん」
僕の一言で許して貰えたのにまた余計な事をいうジャック兄ちゃん。こりないなぁー。
「まだ、叱られたいかジャック?」
「さっさと着替えてきまーーーーーす!」
ダミアン兄ちゃんの雷がまた落ちる前にジャック兄ちゃんが僕の横を脱兎のように駆けていく。
それを見送りながらダミアン兄ちゃんがため息を吐いた。
「俺とマルセルも汚れ落としたら行くから、アニーとジャンは先行っとけ」
「はーい。あ、兄さん達服はカゴ入れといてね」
「わかってる」
「ジャックじゃないから大丈夫ー」
汚れの多い我が家の洗濯係なアニー姉ちゃんの言葉に兄ちゃん達が答える。ジャック兄ちゃんの扱い……って、思うけど、ジャック兄ちゃんだからいいか。
「ジャン、運ぶの手伝ってちょうだい」
「うん」
裏庭で干していた洗濯物のカゴを抱えたアニー姉ちゃんからカゴを一つ受け取る。
「あんたは、素直で助かるわー」
ジャック兄ちゃんとのやり取りで何かあったのか、手伝う僕に笑みを浮かべるアニー姉ちゃん。
僕としては、逆らう方が怖いと思うから手伝ってるんだけどね。だって、口が強いんだもんうちの女性陣。
アニー姉ちゃんと乾いた洗濯物を服をしまっている部屋へと置いて、リビングに行くと母さんが僕達に気づく。
「アニー、ジャン。スープ運んでくれるかしら?」
「はーい」
「うん」
母さんの手伝いは絶対。牧場で一番偉いのは父さんだけど、我が家で一番強いのは母さんなのだから。
「あ、ジャン!お前、いつの間に居なくなってんだよ!」
「ジャック!叱られてるのがわからないのか!」
僕を見つけたジャック兄ちゃんが、僕に声をかけて、さらにダミアン兄ちゃんの怒りを買っている。……仕方ないなー。
「ダミアン兄ちゃん。母さん待ってるだろうし、ほどほどにしてあげたら?」
「……確かにそうか。風邪ひく前に着替えてこい」
「なんだよー。叱ってきたの兄貴じゃん」
僕の一言で許して貰えたのにまた余計な事をいうジャック兄ちゃん。こりないなぁー。
「まだ、叱られたいかジャック?」
「さっさと着替えてきまーーーーーす!」
ダミアン兄ちゃんの雷がまた落ちる前にジャック兄ちゃんが僕の横を脱兎のように駆けていく。
それを見送りながらダミアン兄ちゃんがため息を吐いた。
「俺とマルセルも汚れ落としたら行くから、アニーとジャンは先行っとけ」
「はーい。あ、兄さん達服はカゴ入れといてね」
「わかってる」
「ジャックじゃないから大丈夫ー」
汚れの多い我が家の洗濯係なアニー姉ちゃんの言葉に兄ちゃん達が答える。ジャック兄ちゃんの扱い……って、思うけど、ジャック兄ちゃんだからいいか。
「ジャン、運ぶの手伝ってちょうだい」
「うん」
裏庭で干していた洗濯物のカゴを抱えたアニー姉ちゃんからカゴを一つ受け取る。
「あんたは、素直で助かるわー」
ジャック兄ちゃんとのやり取りで何かあったのか、手伝う僕に笑みを浮かべるアニー姉ちゃん。
僕としては、逆らう方が怖いと思うから手伝ってるんだけどね。だって、口が強いんだもんうちの女性陣。
アニー姉ちゃんと乾いた洗濯物を服をしまっている部屋へと置いて、リビングに行くと母さんが僕達に気づく。
「アニー、ジャン。スープ運んでくれるかしら?」
「はーい」
「うん」
母さんの手伝いは絶対。牧場で一番偉いのは父さんだけど、我が家で一番強いのは母さんなのだから。
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