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序章
受験失敗。
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大学に落ちた。
推薦を希望し落ちて、一般で受験して落ちて……アルバイトは、大学受験に集中するために二年の終わりにやめて、高校も卒業しているからこの春から無職確定。
生まれてこの方、十八年。一世一代の大勝負に負けました。
浪人すればいいじゃないか。と、いう人もいるだろうが俺には、これが最初で最後のチャンスだったのだ。
「父さん。大学に行きたい」
「……わかった。だけど、今年落ちたら働くんだぞ。うちに浪人させる余裕はないからな」
なんて言われたのは、大学受験を決めた高校二年の時。
遅いって言われそうだけど、のんびりした県民性か、それともうちの学校の気質なのか……周りも似たようなものでそんなに焦っている状態ではなかった。
しかし、受験勉強を開始し、自分の実力を知った。
のんびりしている場合じゃない。と、焦り、週三で入っていたアルバイトも止め、幽霊部員だった部活にもまったく顔を出さなくなり、頭を下げて塾へと通い……この結果である。
虚無だ。あれだけ頑張ったのに……俺としては、めちゃくちゃ頑張ったのにこの始末。これからどうしたらいいんだ。
家から通えるのが条件だったからここともう一つしか受けていない。
そして、もう一つは先日一足先に発表されており結果は、お察しである。
「ヒカルー……」
一緒に合格発表を見に来てくれた母さんが肩を叩く。慰めてくれているのだと思うが、反応できない。
「ヒカルー、帰ろっか」
「……うん」
帰ろうと促され、自分の番号のなかった掲示板へと背を向ける。
周りには、喜ぶ声。悲しむ声。様々だ。俺と同じように呆然としている人もいるのだろう。
俺もただその中の一人。
だけど、これからどうしたらいいかわからなかった。
推薦を希望し落ちて、一般で受験して落ちて……アルバイトは、大学受験に集中するために二年の終わりにやめて、高校も卒業しているからこの春から無職確定。
生まれてこの方、十八年。一世一代の大勝負に負けました。
浪人すればいいじゃないか。と、いう人もいるだろうが俺には、これが最初で最後のチャンスだったのだ。
「父さん。大学に行きたい」
「……わかった。だけど、今年落ちたら働くんだぞ。うちに浪人させる余裕はないからな」
なんて言われたのは、大学受験を決めた高校二年の時。
遅いって言われそうだけど、のんびりした県民性か、それともうちの学校の気質なのか……周りも似たようなものでそんなに焦っている状態ではなかった。
しかし、受験勉強を開始し、自分の実力を知った。
のんびりしている場合じゃない。と、焦り、週三で入っていたアルバイトも止め、幽霊部員だった部活にもまったく顔を出さなくなり、頭を下げて塾へと通い……この結果である。
虚無だ。あれだけ頑張ったのに……俺としては、めちゃくちゃ頑張ったのにこの始末。これからどうしたらいいんだ。
家から通えるのが条件だったからここともう一つしか受けていない。
そして、もう一つは先日一足先に発表されており結果は、お察しである。
「ヒカルー……」
一緒に合格発表を見に来てくれた母さんが肩を叩く。慰めてくれているのだと思うが、反応できない。
「ヒカルー、帰ろっか」
「……うん」
帰ろうと促され、自分の番号のなかった掲示板へと背を向ける。
周りには、喜ぶ声。悲しむ声。様々だ。俺と同じように呆然としている人もいるのだろう。
俺もただその中の一人。
だけど、これからどうしたらいいかわからなかった。
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