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第二期ダンジョン経営計画
助っ人の価値
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戦力の増強は順調に進んでいる。
魔剣は手に入れてジャンに渡したし、魔弓は何かある度に貸し出している。今度みなで森の中でゴブリンたちの領域を探索し、薬草の植生なんかを探ろうという計画を立てて居る程だった。
来客が訪れたのはそんな中である。
ブーによく似た姿の豚面の古オークで、違いと言えば少し縞のような模様が入っているくらいだろうか?
「兄貴の弟のフーだ」
「もう少し紹介するヨロシ。何が出来るか、コレ重要ヨ」
「格闘の他、ツボ治療……整体での治療が可能だ」
ブーは三兄弟で次男は格闘家らしい。
本人の申告を信じるのであれば、体の歪みを解して治療することが可能なんだとか。ツボと言うのは良く分からないが、人体の弱点であるとか、その逆で体を活性化させたりもできるらしい。もっともノーコストで可能なのは長期治療だけで、短期間で施術するためには、フー本人の気力魔力を消費するとの事。
なんというか、うちのホムンクルスにピッタリな援軍だな。
都合が良過ぎて胡散臭いが、その信用できなさを除いても、迂闊に呼ぶのは躊躇われた。ブーが提示した傭兵としての金額は無茶苦茶高額で、本人の申告通りの施術が可能であり、相当に強いのでなければ折り合いがつかないのだ。ついでに言うと、来ないまでの予算だとまったくコストに見合わない。
「雇われ指揮官で参謀みたいな立場のフレデリックだ」
「二つほど確認せにゃならん。一つ目は代価と引き替えに安くなるのか?」
「二つ目は初期費用に相応しいだけの腕前を持っているのか……だな」
「失礼な物言いだとは承知してるが、何処かで能力を試しても良いかな? 例えばうちのホムンクルスとか、森に居るならオーガか何かで」
当たり前だが申告を頭から信じるのは馬鹿がする事だ。
腕前を確かめて、その上で納得するべきだろう。失礼と言われたら頭を下げて謝るほかはないが、頭から信じて苦労するだけなら良いが雇い主であるエレオノーラに迷惑はかけられんからな。それとコストが高過ぎるので呼ばなかったというのもあるので、代価を支払って値引けるならば値切りたい。
その話をすると、フーはブーと顔を見合わせて溜息を吐いた。
「俺は現金以外の依頼は受けん」
「兄貴が仲介するなら、兄貴が必要分を埋めるのが筋だ」
「腕に関しては口で語るもんじゃない」
「だから腕試し自体は受けよう。そこの木偶の坊が壊れても良いなら無償で良いが、森まで引っ張り出すなら相応の料金を貰おう」
何というか、ジャンとは違う意味で扱いにくいな。
言葉にいちいち凄味があるというか、有言実行で立ち塞がる者を粉砕しそうな雰囲気がある。声を聞く限り嘘をついているようなトーンには聞こえないが、それを鵜呑みにしてはいけないと先ほど言った。とはいえカンを無視してホムンクルスが倒されるのも問題だろう。
俺が難しい顔を浮かべると、ブーが苦い顔で肩をすくめた。
「弟は嘘が苦手ネ。ついでに人に合わせるのも苦手ヨ。お金もたいないアル、ここは盾か何かを壊してみるヨロシ」
「そうだな。盾を粉砕するなり出来るなら文句はねえよ。連撃系は既に居るしな」
「……武は曲芸じゃないんだがな。まあいい」
ブーの提案を俺が受け入れると、フーはもう一度溜息を吐いた。
何というか古オークの顔は完全に豚の面なので、豚にため息吐かれるのは翻弄にシュールだ。もし本人が言うだけの戦闘力を備えているならば、失礼だとは思っていても、示さねばならないこと、そのことを何度も通って来たという事なのだろう。
こいつの言う事を心から信じ、活躍の舞台を用意したりオークと心から協力出来たら、金ではなく友誼で協力し合える道もあったかもしれない。だが、そういう幻想は放っておいて、確実に依頼を果たすのが俺のモットーなので妄想は排除しておこうか。
「前にすれ違いが起きて面倒なことになったんで、情報は共有しとく」
「大き目のゴブリンの部族を蹴散らし、住処を利用するために確保する任務だ」
「全てを倒す必要はないが、大多数を追い散らして別のエリアに追い込みたい」
「こっちのチームは作り物の大男が数体、まだ成長し切ってないが才能のある剣士と斥候、魔法使い三人。拠点を設置して食料やポーションを確保しつつ、戦闘チームで蹴散らしていく。あんたに求めるのは、不意に遭遇したオーガなりトロールだ。今のところ、それ以上の奴は相手しないことになってる」
ダンジョンの攻略と言っても通じないので、次の想定だけを説明した。
その上で、こいつが有用だと示せるような技を振ってほしい。簡単に言うと、走り込んで強烈なダメージを出す技であるチャージとかを使われても困るんだよな。そういうのが使える時は、クロスボウで何とかなるわけだし。
だがこいつが魔剣を使うジャンと同じくらいに強い、あるいは治療師としての才能込みでそれ以上ならば、高額な金を支払って雇う価値はあるだろう。少なくとも、ダンジョンに挑む数日分ならば問題ない。流石に長期で雇う気はさらさらないけどな。
「今言った状況で能力を発揮できる技があるか?」
「問題無い」
俺が大盾を準備しながら説明するとフーは言葉少なに頷いた。
そして不思議な事に、周囲を見渡して適当な木材を持って来る。確か攻城兵器を載せる為のソリを作るのに余った奴だとは思うんだが……。
面白い事にフーは、俺が用意した大盾の手前に木材を置いた。
つまり盾だけでは自分の能力を示すのに不足であり、この位の障害が適切だと言いたいらしい。なんというか態度もでかいが自身もでかいな。まあ報が高額な事だし、そのくらいの実力を持っているならば分からなくはないのだが。
「じゃあ、武技を試してみてくれ」
「……ハイ~イヤッ!」
俺が口にした瞬間、フーは早速行動に出た。
片手で木材をへし折って跳ねのけ、もう片方の手で大盾を陥没させる。一見して派手さはないが、もしガードしてもあの木材くらいの重さならば簡単に跳ねのけ、胴体にクリーンヒットさせられるということだろう。大盾は殆どが気だが、中央を中心に鉄板が張ってある。衝撃を逃がし易く、かつ防御力を底上げ足したものだが……助走も無しにコレなら相当な威力を出しているのだろう。
そう思ってもう十分だと声を掛けようとした時……。
「フンッ!」
「か、貫通した!? 棒立ちの相手ならそのぐらい簡単ってことかよ。判った。あんたの腕は信じるさ。疑って悪かったな」
フーは僅かばかりの間を置いて、即座に次の技を放った。
今度は木材による障壁はないが、それだけに即座にダメージを発生させる技を使ったのだろう。流石にジャンが放つ連続斬りほどの速度じゃないが、相手がオーガあたりならば立ち直る前に殺しているだろう。トロールなど初撃で無力化できないような相手の場合、こういった技の組み立てで対処するものと思われた。
俺が口にしたオーガやトロール、あるいはそれ以上の個体にいずれ戦うかもしれない。その事を念頭に、十二分な答えを見せつけたという事である。態度はデカイが、それに見合った実力者って事だよな。真面目に俺たちの中で一番強いんじゃなかろうか?
「弟の使う技はツボ治療を上乗せできるネ。相手が知恵あるトロールなら、もっと面白い事出来るヨ」
「兄貴。技は自慢するもんじゃない」
「……ブー、少し話がある」
二人の会話を聞きながら、俺は最大級の評価を出すことにした。
高額過ぎて使いにくいが、朴訥な性格で嘘はつかないのであれば、ここぞと言う所で使うべきだろう。次のダンジョン攻略で確実にゴブリンの上位種を倒し、複数のエリアを獲得して、生き残りの連中を確保したエリアに逃げ込ませる。その中核メンバーに据えつつ、下層も見据えて信頼を確保して置いた方が良いと言えるだろう。
もちろんここで切るのは、次回に目指す場所の情報である。
「こないだのダンジョンの続きを確保する訳だが、あのゴブリンって妙に繁殖力が無かったか? 俺は食料になるモンスターかキノコの類が増え易く成ってるんだと思うんだが……」
「なるほど。……ワタシ達オーク、少々まずくても満足するネ。保存食売りさばいて見せるアル」
環境次第だが、食料生産に充てれば利益が出るかもしれない。
ブー達はオーク帝国の復活を目指しているわけだし、食料はいくらあっても悪いもんじゃない。同時に砂漠地方では食い物を探すのが大変なので、もし保存食が作れるならば悪くない価格で売れるだろう。そしてその代金をフーの雇用費用に充てるという事だ。同時にブー自身も俺達を裏切り難くなるので、悪くない取引ではないかと思う。
まあそのエリアを使って別のモンスターや薬草を育てた方が良い可能性もあるんだが、その辺りはお互いに言わずとも判って居る話だ。
こうして俺たちは保険となる戦力を手に入れ、ダンジョンの再攻略に向けて準備を整えつつあった。
戦力の増強は順調に進んでいる。
魔剣は手に入れてジャンに渡したし、魔弓は何かある度に貸し出している。今度みなで森の中でゴブリンたちの領域を探索し、薬草の植生なんかを探ろうという計画を立てて居る程だった。
来客が訪れたのはそんな中である。
ブーによく似た姿の豚面の古オークで、違いと言えば少し縞のような模様が入っているくらいだろうか?
「兄貴の弟のフーだ」
「もう少し紹介するヨロシ。何が出来るか、コレ重要ヨ」
「格闘の他、ツボ治療……整体での治療が可能だ」
ブーは三兄弟で次男は格闘家らしい。
本人の申告を信じるのであれば、体の歪みを解して治療することが可能なんだとか。ツボと言うのは良く分からないが、人体の弱点であるとか、その逆で体を活性化させたりもできるらしい。もっともノーコストで可能なのは長期治療だけで、短期間で施術するためには、フー本人の気力魔力を消費するとの事。
なんというか、うちのホムンクルスにピッタリな援軍だな。
都合が良過ぎて胡散臭いが、その信用できなさを除いても、迂闊に呼ぶのは躊躇われた。ブーが提示した傭兵としての金額は無茶苦茶高額で、本人の申告通りの施術が可能であり、相当に強いのでなければ折り合いがつかないのだ。ついでに言うと、来ないまでの予算だとまったくコストに見合わない。
「雇われ指揮官で参謀みたいな立場のフレデリックだ」
「二つほど確認せにゃならん。一つ目は代価と引き替えに安くなるのか?」
「二つ目は初期費用に相応しいだけの腕前を持っているのか……だな」
「失礼な物言いだとは承知してるが、何処かで能力を試しても良いかな? 例えばうちのホムンクルスとか、森に居るならオーガか何かで」
当たり前だが申告を頭から信じるのは馬鹿がする事だ。
腕前を確かめて、その上で納得するべきだろう。失礼と言われたら頭を下げて謝るほかはないが、頭から信じて苦労するだけなら良いが雇い主であるエレオノーラに迷惑はかけられんからな。それとコストが高過ぎるので呼ばなかったというのもあるので、代価を支払って値引けるならば値切りたい。
その話をすると、フーはブーと顔を見合わせて溜息を吐いた。
「俺は現金以外の依頼は受けん」
「兄貴が仲介するなら、兄貴が必要分を埋めるのが筋だ」
「腕に関しては口で語るもんじゃない」
「だから腕試し自体は受けよう。そこの木偶の坊が壊れても良いなら無償で良いが、森まで引っ張り出すなら相応の料金を貰おう」
何というか、ジャンとは違う意味で扱いにくいな。
言葉にいちいち凄味があるというか、有言実行で立ち塞がる者を粉砕しそうな雰囲気がある。声を聞く限り嘘をついているようなトーンには聞こえないが、それを鵜呑みにしてはいけないと先ほど言った。とはいえカンを無視してホムンクルスが倒されるのも問題だろう。
俺が難しい顔を浮かべると、ブーが苦い顔で肩をすくめた。
「弟は嘘が苦手ネ。ついでに人に合わせるのも苦手ヨ。お金もたいないアル、ここは盾か何かを壊してみるヨロシ」
「そうだな。盾を粉砕するなり出来るなら文句はねえよ。連撃系は既に居るしな」
「……武は曲芸じゃないんだがな。まあいい」
ブーの提案を俺が受け入れると、フーはもう一度溜息を吐いた。
何というか古オークの顔は完全に豚の面なので、豚にため息吐かれるのは翻弄にシュールだ。もし本人が言うだけの戦闘力を備えているならば、失礼だとは思っていても、示さねばならないこと、そのことを何度も通って来たという事なのだろう。
こいつの言う事を心から信じ、活躍の舞台を用意したりオークと心から協力出来たら、金ではなく友誼で協力し合える道もあったかもしれない。だが、そういう幻想は放っておいて、確実に依頼を果たすのが俺のモットーなので妄想は排除しておこうか。
「前にすれ違いが起きて面倒なことになったんで、情報は共有しとく」
「大き目のゴブリンの部族を蹴散らし、住処を利用するために確保する任務だ」
「全てを倒す必要はないが、大多数を追い散らして別のエリアに追い込みたい」
「こっちのチームは作り物の大男が数体、まだ成長し切ってないが才能のある剣士と斥候、魔法使い三人。拠点を設置して食料やポーションを確保しつつ、戦闘チームで蹴散らしていく。あんたに求めるのは、不意に遭遇したオーガなりトロールだ。今のところ、それ以上の奴は相手しないことになってる」
ダンジョンの攻略と言っても通じないので、次の想定だけを説明した。
その上で、こいつが有用だと示せるような技を振ってほしい。簡単に言うと、走り込んで強烈なダメージを出す技であるチャージとかを使われても困るんだよな。そういうのが使える時は、クロスボウで何とかなるわけだし。
だがこいつが魔剣を使うジャンと同じくらいに強い、あるいは治療師としての才能込みでそれ以上ならば、高額な金を支払って雇う価値はあるだろう。少なくとも、ダンジョンに挑む数日分ならば問題ない。流石に長期で雇う気はさらさらないけどな。
「今言った状況で能力を発揮できる技があるか?」
「問題無い」
俺が大盾を準備しながら説明するとフーは言葉少なに頷いた。
そして不思議な事に、周囲を見渡して適当な木材を持って来る。確か攻城兵器を載せる為のソリを作るのに余った奴だとは思うんだが……。
面白い事にフーは、俺が用意した大盾の手前に木材を置いた。
つまり盾だけでは自分の能力を示すのに不足であり、この位の障害が適切だと言いたいらしい。なんというか態度もでかいが自身もでかいな。まあ報が高額な事だし、そのくらいの実力を持っているならば分からなくはないのだが。
「じゃあ、武技を試してみてくれ」
「……ハイ~イヤッ!」
俺が口にした瞬間、フーは早速行動に出た。
片手で木材をへし折って跳ねのけ、もう片方の手で大盾を陥没させる。一見して派手さはないが、もしガードしてもあの木材くらいの重さならば簡単に跳ねのけ、胴体にクリーンヒットさせられるということだろう。大盾は殆どが気だが、中央を中心に鉄板が張ってある。衝撃を逃がし易く、かつ防御力を底上げ足したものだが……助走も無しにコレなら相当な威力を出しているのだろう。
そう思ってもう十分だと声を掛けようとした時……。
「フンッ!」
「か、貫通した!? 棒立ちの相手ならそのぐらい簡単ってことかよ。判った。あんたの腕は信じるさ。疑って悪かったな」
フーは僅かばかりの間を置いて、即座に次の技を放った。
今度は木材による障壁はないが、それだけに即座にダメージを発生させる技を使ったのだろう。流石にジャンが放つ連続斬りほどの速度じゃないが、相手がオーガあたりならば立ち直る前に殺しているだろう。トロールなど初撃で無力化できないような相手の場合、こういった技の組み立てで対処するものと思われた。
俺が口にしたオーガやトロール、あるいはそれ以上の個体にいずれ戦うかもしれない。その事を念頭に、十二分な答えを見せつけたという事である。態度はデカイが、それに見合った実力者って事だよな。真面目に俺たちの中で一番強いんじゃなかろうか?
「弟の使う技はツボ治療を上乗せできるネ。相手が知恵あるトロールなら、もっと面白い事出来るヨ」
「兄貴。技は自慢するもんじゃない」
「……ブー、少し話がある」
二人の会話を聞きながら、俺は最大級の評価を出すことにした。
高額過ぎて使いにくいが、朴訥な性格で嘘はつかないのであれば、ここぞと言う所で使うべきだろう。次のダンジョン攻略で確実にゴブリンの上位種を倒し、複数のエリアを獲得して、生き残りの連中を確保したエリアに逃げ込ませる。その中核メンバーに据えつつ、下層も見据えて信頼を確保して置いた方が良いと言えるだろう。
もちろんここで切るのは、次回に目指す場所の情報である。
「こないだのダンジョンの続きを確保する訳だが、あのゴブリンって妙に繁殖力が無かったか? 俺は食料になるモンスターかキノコの類が増え易く成ってるんだと思うんだが……」
「なるほど。……ワタシ達オーク、少々まずくても満足するネ。保存食売りさばいて見せるアル」
環境次第だが、食料生産に充てれば利益が出るかもしれない。
ブー達はオーク帝国の復活を目指しているわけだし、食料はいくらあっても悪いもんじゃない。同時に砂漠地方では食い物を探すのが大変なので、もし保存食が作れるならば悪くない価格で売れるだろう。そしてその代金をフーの雇用費用に充てるという事だ。同時にブー自身も俺達を裏切り難くなるので、悪くない取引ではないかと思う。
まあそのエリアを使って別のモンスターや薬草を育てた方が良い可能性もあるんだが、その辺りはお互いに言わずとも判って居る話だ。
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