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第十一章
『そして刻は動き出す』
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レオニード伯経由で提案したことは一部のみが認められた。
俺が有している権限や伝手で可能な事を追認すると言うだけだ。戦力を派遣して何処か占拠する事が許されるとかは認められていない。それはこれから議論して決定される事だからだ。こんな悠長なことに成ったのは、別にオロシャのピンチでも何でもない為である。
ヴィクトール伯だって軟禁されているだけだし、外交では王宮に詰めて交渉し続けるとか良くあることだから心配されても居ないというものもあるだろう。
「アゼル国の将軍を務めております。この度の壮挙に加えていただこうかと」
「ふん。オロシャ国であれば騎士隊長であろうに。……バイザス国の貴族で次期の宰相候補であります。ゴルビー伯爵とも友好関係を築きたく参上しましたぞ」
新領地の南にある小国から使者が派遣されて来た。
船を出して遠征のために色々と整える事は俺が担当している事であり、外交権は持ってないのだが……殆ど辺境伯みたいなことに成っている。ただ、この事はオロシャ政府からも許可を得ているので問題はない。単純に外交的に大きな権益が絡むと決定権が無いのだが、生じであればたいていが追認されるからだ。
さて、ここで俺も幾つか腹を決めて先々の為に行動せねばならないだろう。
「改まった口調は必要ありませんよ。しがない辺境の一領を任されて居るに過ぎません。それも今回に関しては、一番『目的地』に近いというだけでしてね」
「そうでもないでしょう。あのゴーレムとやらの強さ見れば判ります」
「……この地を瞬く間に切り拓いた有用さは目をみはるばかりですな」
この二人の見方の差はゴーレムに関して実に顕著だった。
前者は自分なら勝てる程度の相手とは言え、それが量産されている事に目を向けている。後者は何も無い場所であった筈のこの新領地へ、山を削ってまで街道を通したことや、今も大型船を建造するために木材を運搬している姿を見ている事に目を向けていた。
内情を見抜く目は流石にバイザス国の貴族の方が上なのだろう。それでも候補に留まり確定していると言わないあたり、微妙なお家事情なりライバルが居ることを伺わせた。
「いかがなものでしょう。あのゴーレムを使えばこの領地の様に、我が国とも道を繋げられるのではありませんか? 国元に許可を取りますので、我が国に物資を輸送されましては。ああ、ご安心ください。道はともかく、物資を預かりすることは我が陛下も認められております」
(それでは国を奪ってくれと言うも同じであろうに。だが我が国も同じか)
バイザス国の貴族は前線基地としての利用を認めた。
そればかりか街道敷設まで提案する辺り、実に卒なく属国どころか占拠されても仕方が無いほどの申し出をする。だが、既に俺の所から船が出せるし、許可を得ずとも勝手に山を崩せるとなれば先がなくないことを理解しているのだろう。もしかいsたら、もう一人くらい居るであろう宰相候補に対して、先んじるために欲得ずくで動いているのかもしれない。もしオロシャが併合するとしても、俺と知己に成って置けば未来があるからな。
バイザス国の貴族が更に一歩前に行った所で、もう一人は即座に逆転の手を打って来る。これは武人としての性格もあるが権限の問題もあるだろう。
「この度に関わらず、我らを旗下にお加えください。もちろん指揮権はそちらに預けますぞ。双方の国力を考えればどちらが上か既に明白ですからな。可能な限りの食料も提供いたしましょう」
(なんと! それでは事実上の臣従ではないか。呆け、いや……諦めたか)
アゼル国の将軍は明確に指揮権込みで全てを委譲して来た。
一応は臣従を申し出ていないが、したも同然の事である。兵士が全てこちらの指揮に従い、貴重な食料すら提供するというのでは、いつ併合されても文句は言えない。ただ、こちらに併合を強硬する名目も無ければ、国土を奪って何が得られるのかという微妙な問題もあるだろう。それだけ都市国家に過ぎないアゼル国は弱小だし、仮にバイザス国が豊かに成れば逆転など不可能だからである。
それにゴーレムが数機あれば、将軍である彼はともかく、他の兵士たちはたちまち殺されてしまうと悟っているのもあるだろう。
「御両所の御厚情に感謝いたします。レオニス陛下に成り代わり深き感謝を」
「流石に詳細に関してはオロシャ政府に伺ってからになるでしょうが……」
「私の権限でお二人……いえ、両国に関する感謝を示すといたしましょう」
「建造しているオロシア級大型三胴船の二番艦。その艦名を『アゼル=バイジャン』号と命名するのはいかがでしょうか? もちろんそちらの両陛下が御納得していただけるならばの話です。非礼となるならば、また別のお礼を用意するといたしますよ」
ここで俺は大型船の名前を彼らに譲るという方法を取った。
別にそんな事をする必要は無いのだが、『二つの国がオロシャに協力している』と判り易い例に成る。それこそ両国の兵士が我々に従わずとも、協力しているという姿勢を見せることが出来る。それこそ食料なり武器を提供すれば、その存在感と功績をオロシャ国にも示せるだろう。
ちなみにこの名前に成ったのには少しばかり訳がある。
「おお……歴史に我らの功績も刻まれるという事ですね」
「断る権利もあるなら配慮に感謝いたそう。しかし、どうしてこの順番に?」
「先ほどの申し出で、リスクを覚悟して軍事的な摩擦を避ける配慮をしていただきました。アゼル国にはその覚悟に見合ったモノを受け取る権利があるのではないでしょうか? もちろん魔族との戦いが激しければ沈むリスクもあります。逆に言えばバイザス国には、『あれは首都の名前を付けただけ』とリスクを避ける権利があるとも言えますね」
アゼル国の首都はアゼル、バイザス国の首都はバイジャンである。
単純に名前と文化の問題で、遊牧民の影響を受けていないアゼル国は首都というか都市の名前がそのまま国家名。バイザス国は影響を受けているので、名前を崩して付けている事が理由だ。その名前を流用したのと、こういう交渉時には『明確な覚悟』と『優先権の譲渡』に関する損益問題が出て来るからな。
より強い申し出をしたアゼル国にはそれなりの利があるべきだし、権限がないから申し出なかったバイザス国はやや劣った形になる。
「はてさて……。こちらに依存はありませぬが、先の伯爵の御言葉通り、国元に持ち帰ってからお返事をいたしましょう。しかし、必ずや先の道の話込みで認めることになるかと」
「ありがとうございます。まずは食料に関して輸送させていただきましょう」
バイザス国に関しては食料の受け入れを認めているのが大きい。
これであの国を基地として、次のステップに進むことが出来る。最悪、イル・カナン国を経由せずとも行って戻るだけの余裕は出来る筈だ。もちろんそんな事をすれば兵士は最低限になってしまうが、そこは今使って居る三胴船二隻を使うなり、オロシア級以降に建造する船を待つ手もある。どのみち、先遣隊は上陸地点周辺の調査だけに成るからな。
後はこの貴族が反逆者扱いで処刑でもされない限り、魔族の島を調査隊を派遣する為の手順は整ったと言っても良いだろう。
「伯爵。せっかくなのでゴーレムと戦わせていただけぬかな? その結果次第では、国元に一度連れて行きたい。そうすれば今後の面倒は全て避けられるだろう」
「ではそうですね。後で三種類ほどご披露いたしましょう。貸し出しに関して言えば、ちょうど近くに居る水棲種族に声を掛けられているので、問題ありませんよ」
せっかくなので、作業用・戦闘用・四つ足を見せることにした。
それぞれの戦闘力や移動力を見ても輪えば判り易いだろう。おそらく戦闘用ゴーレムには将軍が勝ち、作業用には圧勝。そして四つ足は戦闘力以前に、移動力の問題があると理解してもらえると思う。後はアゼル国の王がどう判断するか次第だが、まず問題はないと思われた。
それよりも大きな影響は、水棲種族との交流であろう。
「まさか……もしや彼らも壮挙に参加されるのか?」
「あくまで協力関係にあるだけですよ。上にも下にも置きません」
(これはエライことに成った……必ずや話をまとめねば、我が国は終わる)
海洋国家ではないが、海に面した都市国家ではその影響は計り知れない。
二人の使者は滞在して居る鯖巡視と会見し、バイザス国の使者は急いでトンボ返り、アゼル国の使者は戦闘用ゴーレムと一騎打ちを繰り広げ、その実感を強くしたようだった。
そして、以前に連絡して置いた件で水棲種族の大使とも言える龍学才殿がやってきたことで、状況は大きく変化する事になる。
レオニード伯経由で提案したことは一部のみが認められた。
俺が有している権限や伝手で可能な事を追認すると言うだけだ。戦力を派遣して何処か占拠する事が許されるとかは認められていない。それはこれから議論して決定される事だからだ。こんな悠長なことに成ったのは、別にオロシャのピンチでも何でもない為である。
ヴィクトール伯だって軟禁されているだけだし、外交では王宮に詰めて交渉し続けるとか良くあることだから心配されても居ないというものもあるだろう。
「アゼル国の将軍を務めております。この度の壮挙に加えていただこうかと」
「ふん。オロシャ国であれば騎士隊長であろうに。……バイザス国の貴族で次期の宰相候補であります。ゴルビー伯爵とも友好関係を築きたく参上しましたぞ」
新領地の南にある小国から使者が派遣されて来た。
船を出して遠征のために色々と整える事は俺が担当している事であり、外交権は持ってないのだが……殆ど辺境伯みたいなことに成っている。ただ、この事はオロシャ政府からも許可を得ているので問題はない。単純に外交的に大きな権益が絡むと決定権が無いのだが、生じであればたいていが追認されるからだ。
さて、ここで俺も幾つか腹を決めて先々の為に行動せねばならないだろう。
「改まった口調は必要ありませんよ。しがない辺境の一領を任されて居るに過ぎません。それも今回に関しては、一番『目的地』に近いというだけでしてね」
「そうでもないでしょう。あのゴーレムとやらの強さ見れば判ります」
「……この地を瞬く間に切り拓いた有用さは目をみはるばかりですな」
この二人の見方の差はゴーレムに関して実に顕著だった。
前者は自分なら勝てる程度の相手とは言え、それが量産されている事に目を向けている。後者は何も無い場所であった筈のこの新領地へ、山を削ってまで街道を通したことや、今も大型船を建造するために木材を運搬している姿を見ている事に目を向けていた。
内情を見抜く目は流石にバイザス国の貴族の方が上なのだろう。それでも候補に留まり確定していると言わないあたり、微妙なお家事情なりライバルが居ることを伺わせた。
「いかがなものでしょう。あのゴーレムを使えばこの領地の様に、我が国とも道を繋げられるのではありませんか? 国元に許可を取りますので、我が国に物資を輸送されましては。ああ、ご安心ください。道はともかく、物資を預かりすることは我が陛下も認められております」
(それでは国を奪ってくれと言うも同じであろうに。だが我が国も同じか)
バイザス国の貴族は前線基地としての利用を認めた。
そればかりか街道敷設まで提案する辺り、実に卒なく属国どころか占拠されても仕方が無いほどの申し出をする。だが、既に俺の所から船が出せるし、許可を得ずとも勝手に山を崩せるとなれば先がなくないことを理解しているのだろう。もしかいsたら、もう一人くらい居るであろう宰相候補に対して、先んじるために欲得ずくで動いているのかもしれない。もしオロシャが併合するとしても、俺と知己に成って置けば未来があるからな。
バイザス国の貴族が更に一歩前に行った所で、もう一人は即座に逆転の手を打って来る。これは武人としての性格もあるが権限の問題もあるだろう。
「この度に関わらず、我らを旗下にお加えください。もちろん指揮権はそちらに預けますぞ。双方の国力を考えればどちらが上か既に明白ですからな。可能な限りの食料も提供いたしましょう」
(なんと! それでは事実上の臣従ではないか。呆け、いや……諦めたか)
アゼル国の将軍は明確に指揮権込みで全てを委譲して来た。
一応は臣従を申し出ていないが、したも同然の事である。兵士が全てこちらの指揮に従い、貴重な食料すら提供するというのでは、いつ併合されても文句は言えない。ただ、こちらに併合を強硬する名目も無ければ、国土を奪って何が得られるのかという微妙な問題もあるだろう。それだけ都市国家に過ぎないアゼル国は弱小だし、仮にバイザス国が豊かに成れば逆転など不可能だからである。
それにゴーレムが数機あれば、将軍である彼はともかく、他の兵士たちはたちまち殺されてしまうと悟っているのもあるだろう。
「御両所の御厚情に感謝いたします。レオニス陛下に成り代わり深き感謝を」
「流石に詳細に関してはオロシャ政府に伺ってからになるでしょうが……」
「私の権限でお二人……いえ、両国に関する感謝を示すといたしましょう」
「建造しているオロシア級大型三胴船の二番艦。その艦名を『アゼル=バイジャン』号と命名するのはいかがでしょうか? もちろんそちらの両陛下が御納得していただけるならばの話です。非礼となるならば、また別のお礼を用意するといたしますよ」
ここで俺は大型船の名前を彼らに譲るという方法を取った。
別にそんな事をする必要は無いのだが、『二つの国がオロシャに協力している』と判り易い例に成る。それこそ両国の兵士が我々に従わずとも、協力しているという姿勢を見せることが出来る。それこそ食料なり武器を提供すれば、その存在感と功績をオロシャ国にも示せるだろう。
ちなみにこの名前に成ったのには少しばかり訳がある。
「おお……歴史に我らの功績も刻まれるという事ですね」
「断る権利もあるなら配慮に感謝いたそう。しかし、どうしてこの順番に?」
「先ほどの申し出で、リスクを覚悟して軍事的な摩擦を避ける配慮をしていただきました。アゼル国にはその覚悟に見合ったモノを受け取る権利があるのではないでしょうか? もちろん魔族との戦いが激しければ沈むリスクもあります。逆に言えばバイザス国には、『あれは首都の名前を付けただけ』とリスクを避ける権利があるとも言えますね」
アゼル国の首都はアゼル、バイザス国の首都はバイジャンである。
単純に名前と文化の問題で、遊牧民の影響を受けていないアゼル国は首都というか都市の名前がそのまま国家名。バイザス国は影響を受けているので、名前を崩して付けている事が理由だ。その名前を流用したのと、こういう交渉時には『明確な覚悟』と『優先権の譲渡』に関する損益問題が出て来るからな。
より強い申し出をしたアゼル国にはそれなりの利があるべきだし、権限がないから申し出なかったバイザス国はやや劣った形になる。
「はてさて……。こちらに依存はありませぬが、先の伯爵の御言葉通り、国元に持ち帰ってからお返事をいたしましょう。しかし、必ずや先の道の話込みで認めることになるかと」
「ありがとうございます。まずは食料に関して輸送させていただきましょう」
バイザス国に関しては食料の受け入れを認めているのが大きい。
これであの国を基地として、次のステップに進むことが出来る。最悪、イル・カナン国を経由せずとも行って戻るだけの余裕は出来る筈だ。もちろんそんな事をすれば兵士は最低限になってしまうが、そこは今使って居る三胴船二隻を使うなり、オロシア級以降に建造する船を待つ手もある。どのみち、先遣隊は上陸地点周辺の調査だけに成るからな。
後はこの貴族が反逆者扱いで処刑でもされない限り、魔族の島を調査隊を派遣する為の手順は整ったと言っても良いだろう。
「伯爵。せっかくなのでゴーレムと戦わせていただけぬかな? その結果次第では、国元に一度連れて行きたい。そうすれば今後の面倒は全て避けられるだろう」
「ではそうですね。後で三種類ほどご披露いたしましょう。貸し出しに関して言えば、ちょうど近くに居る水棲種族に声を掛けられているので、問題ありませんよ」
せっかくなので、作業用・戦闘用・四つ足を見せることにした。
それぞれの戦闘力や移動力を見ても輪えば判り易いだろう。おそらく戦闘用ゴーレムには将軍が勝ち、作業用には圧勝。そして四つ足は戦闘力以前に、移動力の問題があると理解してもらえると思う。後はアゼル国の王がどう判断するか次第だが、まず問題はないと思われた。
それよりも大きな影響は、水棲種族との交流であろう。
「まさか……もしや彼らも壮挙に参加されるのか?」
「あくまで協力関係にあるだけですよ。上にも下にも置きません」
(これはエライことに成った……必ずや話をまとめねば、我が国は終わる)
海洋国家ではないが、海に面した都市国家ではその影響は計り知れない。
二人の使者は滞在して居る鯖巡視と会見し、バイザス国の使者は急いでトンボ返り、アゼル国の使者は戦闘用ゴーレムと一騎打ちを繰り広げ、その実感を強くしたようだった。
そして、以前に連絡して置いた件で水棲種族の大使とも言える龍学才殿がやってきたことで、状況は大きく変化する事になる。
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