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中学生になったよ
可哀想?
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「ってわけなんだよ潮崎葉織ぃ!」
自分の教室に半泣きで帰った浜谷は、葉織に詰め寄った。
「なんでそれを、いちいちオレに報告すんの……?
付き合うことになったならまだわかるけど、ふられたんだろ?」
家族のそういった色めいた話を聞かされる複雑な心境が、わからないはずないと思うんだけど。
貰い事故めいた流れに葉織はげんなりしてしまう。
「しおちゃんに告白なんて無駄すぎるからやめときなって言ったじゃーん。
あの子がはっち以外ガンチューにないのなんて、昔っからそうなんだから!」
昔、と言っても芭苗が彼女と知り合ってまだ二年ほどだ。
たった二年でも羽香奈のそうした意思が岩より固いのはよくよくわかっている。
今年、中学二年生では芭苗と葉織が同じクラスで、未知夫と羽香奈が同じクラスだ。
浜谷は告白にあたって、羽香奈と仲が良い芭苗に事前に相談していた。
絶対通らないよってアドバイスを受けても、玉砕覚悟で告白してご覧の結果なのだった。
「おれが言いたいのはねぇ潮崎、
おまえの彼女に対する気持ちはどーなんだよってことなの!」
「オレの気持ち?」
「そう!
だから潮崎さんに悪いと思ったけどぜーんぶ教えたんだよ、
さっきのやり取りをさぁ!」
葉織に好きな女の子が出来たら、自分は葉織の見えない世界で生きていく。
確かに、又聞きしていいような内容ではない、重い感情ではある。
羽香奈は葉織にその本心を知られたところで全く意に介さないのだが。
「潮崎さんにはおまえ以外の誰かを好きになる可能性ないそうだけど、その気持ちをおまえは受け止める気があるの?
ないっていうんならそれを彼女に伝えろよ。
このままにしておいて彼女の将来の可能性を潰したら可哀想だろ?」
「可哀想って……」
浜谷は去年も今年も羽香奈とは同じクラスではなくて、小学校も別だった。
ほんのちょっと遠目に見て、そして「学級委員として日々頑張っていて、とても面倒見の良い女子であるらしい」という評判だけで彼女に好意を抱いた。
彼は知らないだろうが羽香奈が誰にでも親切にするのは、葉織が黒い靄を見てもひとりで対応を抱えずに済むように、必要な時に自然な声掛けがしたいだけの根回しだ。
親しげに話しているように見えても、対面している相手への関心はそんなに抱いていないことがほとんどだ。
その程度の関わりでしかないくせに、わかったような気になって意見してくるなよと反発したい気持ちはある。
だけど……浜谷の主張が必ずしも、間違いではないことも葉織はわかっていたから、言葉が続かない。
羽香奈は、「葉織という個人が好き」と言ってくれていて、男女の関係になりたいとも思っていない。
葉織にとっても同じ感情だ。
「羽香奈という個人が好き」で、女の子として。
性愛として好きなわけではない……と、思う。
羽香奈以外の女性に対して、彼女を上回る「好き」という感情を抱く自分というのも想像し難い。
彼らの愛情は一方通行ではなく、きちんと相互に繋がっているのだ。
自分の教室に半泣きで帰った浜谷は、葉織に詰め寄った。
「なんでそれを、いちいちオレに報告すんの……?
付き合うことになったならまだわかるけど、ふられたんだろ?」
家族のそういった色めいた話を聞かされる複雑な心境が、わからないはずないと思うんだけど。
貰い事故めいた流れに葉織はげんなりしてしまう。
「しおちゃんに告白なんて無駄すぎるからやめときなって言ったじゃーん。
あの子がはっち以外ガンチューにないのなんて、昔っからそうなんだから!」
昔、と言っても芭苗が彼女と知り合ってまだ二年ほどだ。
たった二年でも羽香奈のそうした意思が岩より固いのはよくよくわかっている。
今年、中学二年生では芭苗と葉織が同じクラスで、未知夫と羽香奈が同じクラスだ。
浜谷は告白にあたって、羽香奈と仲が良い芭苗に事前に相談していた。
絶対通らないよってアドバイスを受けても、玉砕覚悟で告白してご覧の結果なのだった。
「おれが言いたいのはねぇ潮崎、
おまえの彼女に対する気持ちはどーなんだよってことなの!」
「オレの気持ち?」
「そう!
だから潮崎さんに悪いと思ったけどぜーんぶ教えたんだよ、
さっきのやり取りをさぁ!」
葉織に好きな女の子が出来たら、自分は葉織の見えない世界で生きていく。
確かに、又聞きしていいような内容ではない、重い感情ではある。
羽香奈は葉織にその本心を知られたところで全く意に介さないのだが。
「潮崎さんにはおまえ以外の誰かを好きになる可能性ないそうだけど、その気持ちをおまえは受け止める気があるの?
ないっていうんならそれを彼女に伝えろよ。
このままにしておいて彼女の将来の可能性を潰したら可哀想だろ?」
「可哀想って……」
浜谷は去年も今年も羽香奈とは同じクラスではなくて、小学校も別だった。
ほんのちょっと遠目に見て、そして「学級委員として日々頑張っていて、とても面倒見の良い女子であるらしい」という評判だけで彼女に好意を抱いた。
彼は知らないだろうが羽香奈が誰にでも親切にするのは、葉織が黒い靄を見てもひとりで対応を抱えずに済むように、必要な時に自然な声掛けがしたいだけの根回しだ。
親しげに話しているように見えても、対面している相手への関心はそんなに抱いていないことがほとんどだ。
その程度の関わりでしかないくせに、わかったような気になって意見してくるなよと反発したい気持ちはある。
だけど……浜谷の主張が必ずしも、間違いではないことも葉織はわかっていたから、言葉が続かない。
羽香奈は、「葉織という個人が好き」と言ってくれていて、男女の関係になりたいとも思っていない。
葉織にとっても同じ感情だ。
「羽香奈という個人が好き」で、女の子として。
性愛として好きなわけではない……と、思う。
羽香奈以外の女性に対して、彼女を上回る「好き」という感情を抱く自分というのも想像し難い。
彼らの愛情は一方通行ではなく、きちんと相互に繋がっているのだ。
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