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精液を飲んだら治るって言われたんですけど、それって本当ですか?
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「あ、あれ?」
ゆっくり医務室へ行こうと思ったのだけど、その人は僕の背中を押すようにしてずんずんと歩いていく。背もとても高くて足が長いから、僕は駆け足になってしまった。
そのお陰で医務室にはあっという間にたどり着いてしまう。扉を開けて中へ入ると誰もいなかった。とりあえず、具合が悪いのだから早く横にしなければとベッドへと向かって行く。
「わわっ!」
ベッドに着くと僕はその人と一緒に倒れこんでしまった。
「ごめんなさい!」
慌てて体を起こすと、その人と目があった。その人の目は充血していて鼻血も出ていて、とてもじゃないけど健康状態が良いとはいえない。だけどなぜかぞくぞくと寒気がするような視線で僕はちょっと怖くなった。
「えっと、あのっ……そうだ! 名前! 名前はなんていうんですか?」
「……ぐっ! はぁ、はぁ……わ、私の、名前はっ……ディランだっ……」
「ディラン様! ディラン様っていうんですね! えっと、僕はコリンです! もう一度治癒魔法かけますね!」
ディラン様は名前を言う時もとっても辛そうだった。早くその苦しさをなんとかしてあげたい。そう思って力いっぱい治癒魔法をかけてみるけど、やっぱり僕じゃダメみたいでディラン様の具合が良くなる気配は全くなかった。むしろはぁはぁと息も荒くてより苦しそうにしている。
「どうしよう……僕の治癒魔法なんかじゃダメみたいです。ごめんなさい。今、医務室の先生呼んで来るので待っててください!」
そう言ってその場を離れようとした僕の腕を、ディラン様は掴んできた。
「ダ、ダメだっ……! どこにもいかないでくれっ……!」
「え!? でも、僕の治癒魔法じゃ効かないんです! きっと医務室の先生だったら治せると思います!」
「ダメだ……私はもう、死んでしまうだろう……」
「え!? ダ、ダメです! 弱気になっちゃダメです!」
死んじゃう!? そんなのダメ! きっと他の人が治癒魔法をかけたらよくなるはず! だから早く先生を呼んできたいのにディラン様に強く腕を掴まれていて動くことが出来ない。
「……一つだけ、この病を良くする方法があるんだ。そして、それは君にしか出来ないことだ」
「え!? 本当ですか!? どうすればいいんですか!? 僕が出来る事ならなんでもします!」
僕がそう答えると、ディラン様の目が一瞬きらりと光ったような気がした。
「その方法は……」
「その、方法は……!?」
「その方法は、君の精液を飲むことだ」
「せいえき……」
え。せいえき。せいえきって何?
「あの、ごめんなさいディラン様。僕、頭が悪くて、その、せいえきって何ですか?」
「はぁはぁ……精液というのは、君のここから出て来る白い液体のことだ」
「ひゃんっ!」
え、え、え!? ディ、ディラン様!? そこは僕のおちんちんの場所ですっ! なんでそこを触るんですか!?
「ここからピュッと出て来る白い液体が精液だ。私は君の精液を飲まなければ死んでしまうっ! だからそれを飲ませて欲しいっ!」
「えええ!? で、でも! ここは汚いです!」
「汚くないッ! 君に汚いところなどあるわけがないッ!」
「ひっ!」
いきなりのディラン様の大声にびっくりしてしまった。ここまで大きな声を出して体は大丈夫なのかな……?
「お願いだっ……今の私には、君の精液が必要なんだっ……だからっ……うぐっ……! は、早くしないと死んでしまうっ……!」
「えええ!? ダメです! ディラン様死なないでください! えっと、僕のせいえき? で良ければいくらでもあげますから!」
「ありがとう!!」
「んんーーーー!?」
僕はいきなりディラン様に押し倒されて、唇を塞がれてしまった。それもディラン様の唇で。あれ? これってもしかしてキス? なんで? あれ? せいえきは? せいえき飲まなきゃいけないんじゃなかったの??
ゆっくり医務室へ行こうと思ったのだけど、その人は僕の背中を押すようにしてずんずんと歩いていく。背もとても高くて足が長いから、僕は駆け足になってしまった。
そのお陰で医務室にはあっという間にたどり着いてしまう。扉を開けて中へ入ると誰もいなかった。とりあえず、具合が悪いのだから早く横にしなければとベッドへと向かって行く。
「わわっ!」
ベッドに着くと僕はその人と一緒に倒れこんでしまった。
「ごめんなさい!」
慌てて体を起こすと、その人と目があった。その人の目は充血していて鼻血も出ていて、とてもじゃないけど健康状態が良いとはいえない。だけどなぜかぞくぞくと寒気がするような視線で僕はちょっと怖くなった。
「えっと、あのっ……そうだ! 名前! 名前はなんていうんですか?」
「……ぐっ! はぁ、はぁ……わ、私の、名前はっ……ディランだっ……」
「ディラン様! ディラン様っていうんですね! えっと、僕はコリンです! もう一度治癒魔法かけますね!」
ディラン様は名前を言う時もとっても辛そうだった。早くその苦しさをなんとかしてあげたい。そう思って力いっぱい治癒魔法をかけてみるけど、やっぱり僕じゃダメみたいでディラン様の具合が良くなる気配は全くなかった。むしろはぁはぁと息も荒くてより苦しそうにしている。
「どうしよう……僕の治癒魔法なんかじゃダメみたいです。ごめんなさい。今、医務室の先生呼んで来るので待っててください!」
そう言ってその場を離れようとした僕の腕を、ディラン様は掴んできた。
「ダ、ダメだっ……! どこにもいかないでくれっ……!」
「え!? でも、僕の治癒魔法じゃ効かないんです! きっと医務室の先生だったら治せると思います!」
「ダメだ……私はもう、死んでしまうだろう……」
「え!? ダ、ダメです! 弱気になっちゃダメです!」
死んじゃう!? そんなのダメ! きっと他の人が治癒魔法をかけたらよくなるはず! だから早く先生を呼んできたいのにディラン様に強く腕を掴まれていて動くことが出来ない。
「……一つだけ、この病を良くする方法があるんだ。そして、それは君にしか出来ないことだ」
「え!? 本当ですか!? どうすればいいんですか!? 僕が出来る事ならなんでもします!」
僕がそう答えると、ディラン様の目が一瞬きらりと光ったような気がした。
「その方法は……」
「その、方法は……!?」
「その方法は、君の精液を飲むことだ」
「せいえき……」
え。せいえき。せいえきって何?
「あの、ごめんなさいディラン様。僕、頭が悪くて、その、せいえきって何ですか?」
「はぁはぁ……精液というのは、君のここから出て来る白い液体のことだ」
「ひゃんっ!」
え、え、え!? ディ、ディラン様!? そこは僕のおちんちんの場所ですっ! なんでそこを触るんですか!?
「ここからピュッと出て来る白い液体が精液だ。私は君の精液を飲まなければ死んでしまうっ! だからそれを飲ませて欲しいっ!」
「えええ!? で、でも! ここは汚いです!」
「汚くないッ! 君に汚いところなどあるわけがないッ!」
「ひっ!」
いきなりのディラン様の大声にびっくりしてしまった。ここまで大きな声を出して体は大丈夫なのかな……?
「お願いだっ……今の私には、君の精液が必要なんだっ……だからっ……うぐっ……! は、早くしないと死んでしまうっ……!」
「えええ!? ダメです! ディラン様死なないでください! えっと、僕のせいえき? で良ければいくらでもあげますから!」
「ありがとう!!」
「んんーーーー!?」
僕はいきなりディラン様に押し倒されて、唇を塞がれてしまった。それもディラン様の唇で。あれ? これってもしかしてキス? なんで? あれ? せいえきは? せいえき飲まなきゃいけないんじゃなかったの??
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