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帝国調査編
第三話 白紙の部分
しおりを挟む「なぁリアク。この景色最高じゃね?」
「うん、すっげー綺麗」
「リアク、あれ見ろよ」
「ん?」
エリーグの指す方向には廃墟とした大都市があった。
「あれ…は?」
「ゴンバレオット連邦の首都…だった場所…それと…ゴンバレオット最高議会の本部がある場所だ…」
「最高…議会…?」
「あぁ、簡単に言うと…世界を牛耳ってる奴らのことだ」
「それは、滑稽な事だなァ…」
後ろから声がした瞬間背中が凍った。
「誰…だ…」
エリーグが恐る恐る聞いた。
「統合軍…って言っちゃわからんよなぁ?まぁ簡単に言うと…最高議会の下の機関…」
エリーグはあいつを恐れている。それが伝わるほど顔に出ている。
「統合軍…俺らは、エリア2…いやバベルティアを滅ぼす…それに…なぜ民間人のお前らがここにいる」
「ここは立入禁止だぞ…?」
その瞬間─エリーグの腹を何かが貫通した。
弾丸…だった。エリーグは口から血を吐き倒れ込んだ。
「貴様!」
「おっと…ルールを破っているのは君達だ、俺ではない。全面的に悪いのはそっち…」
何も言い返せない…確かに悪いのは俺らだ…でも撃つ必要はないだろ…くそ…
「第五級魔法!聖星宝来!」
魔法を唱えたが何も起きない。
「ふっ、バカかぁ?立入禁止…しかも1級のな?そんな場所で魔法が使えてたまるかよ」
統合軍の者と名乗るものは俺たちを見下すように笑っている。
「ここ全域では、魔法は使えねぇーんだよ」
「それは、一般魔法だけだろ?」
「あ?一般魔法以外になんかあんのかぁ?あるわけねぇーだろ」
〔エザルス…〕
〈我の力を使いたいんだろ?〉
〔あぁ、守りたいやつがいるんだ、〕
〈よかろう〉
リアクの目が赤くなった。
「あ?」
「神聖魔法…太陽の神。無限豪炎!」
リアクがたっていた付近の地面に魔法陣ができそこから空に向かって火柱ができる。
「なんだ…これ…?」
「続…!極限宝炎!」
「うぁ…ぁあああああ!!!」
統合軍と名乗る軍人は全身が燃えて消えた。
その後ここを調べた結果旧連邦首都付近は1級立入禁止区域だったが昨日の場所は立入禁止区域には入っていなかった。
「エリーグ…大丈夫か?」
「あぁ…あ…りが…とう…」
エリーグの腹部からは血が止まらない。
「すまない…俺がついてながら…本当に…」
リアクの目から涙が毀れる。
「ここが…魔法無効区域じゃなければ…」
白紙の部分から部分外までは10km以上あった、移動したとしても間に合わなかった。
「ありがとう…エリーグ…」
その言葉を言ったらエリーグは笑った気がする。
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