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最終章 決戦、最後の戦い 前編
第三話 運命の分かれ道
しおりを挟む「お前は誰だ…」
「吸血鬼第3位のアルシュナ・パットフィスト…あなたの未来の妻よ!」
堂々と髪をかきあげながら謎のことを言う、アルシュナ。
「へ?」
「だーかーら、あんたの未来の妻になる者よ!」
「ちょっと、待ってくれ。本当に意味がわからない。それになんで俺なんかに?」
リアクは状況把握と共に、理由を聞く。
「あなたのその力に惚れたのよ、それ以上の理由がある?」
「いや、力だけって…」
「まぁ、そんなことはなんでもいいのよ!」
アルシュナは、こっちに近づいてくる。
「こんな時に、そんな余裕ある訳ないだろ」
「じゃあ、この戦いが終わったら結婚してくれるなら仲間になるわよ、」
「好きにしてくれ、急いでる!」
リアクはそう言い残し、大陸の中心に向かう。
「はぁはぁ、」
無我夢中で赤い世界を走り続けるリアク。ひとつの目標のために命をかける男は、まるで英雄のようだ。
その時、目の前に何者かが現れる。
「天月にかけて堕ちる、人類の地位は今底辺とかす…」
赤と黒い何かをまとった者は少しずつ近ずいてくる。
「だれだ…!」
「この私を、知らないとは。愚かな人間もいるものだな…始祖十三王第十一之王、ジーヴェンタリース…」
始祖王は、人類とは比べ物にならない程の魔力を持つ、世界の創造したもの。
「なんで始祖王であるお前がここにいる」
「そんなことにいちいち理由はいらないだろ…ただ単に暇だから、これを終えたらついでにこの世も壊す。それが条件だ」
戦う雰囲気が全く感じられない。
だがそれは急に始まった。始祖王の攻撃に人類が対応できることはまず有り得ないためリアクはもろみぞおちに蹴りを食らった。
「がぁっ!」
リアクは吐血した。
「この動きにもついて来れないとは…ひ弱なものだな…」
「ぐっ、」
それでも戦おうとするリアク。
(相手は始祖王だ…負けるのが当たり前だ…どうやってここを抜け出す…)
「最高議会の計画が指導したそうだ。故に、この世の終末ももう近い」
「我々の意思は通じなかったか…」
「統合軍の出動を命ずる…」
ゴンバレオット最高議会議長のレーディックが場を変える発言をした。
「いいんですか…?統合軍いえど所詮は人間ですよ…破滅の覇者や、大陸軍には…」
「足止めくらいにはなるだろう。総力を大陸の中心に向かわせろ」
「貴様はどうする気だ?」
「お前を…倒す…それしかない…!」
「そうか、やるだけ面白いじゃないか…」
リアクはジーヴェンタリースに近づき、殴りを入れようとする。─が相手は始祖王反応速度が尋常じゃない。逆にリアクが殴られ吹っ飛ぶ。
「そんなものか?人間。我をもっと楽しませろ」
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