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最終章 誕生、新なる英雄 前編
第四話 最後の準備
しおりを挟む「ぐっ…」
「よくやった少年…」
ジーヴェンタリースが何者かに吹っ飛ばされた。
「がっ…、!だぁれだァ…この私を…!」
ジーヴェンタリースは怒りと喜びが混ざっている。
「英雄…そう言われているな」
そう、英雄レゼンティア・ガゲンベルトだ。英雄は始祖十三王と肩を並べる強さである。
「英雄…殺しがいがあるなァ、!」
音速を超える速度で戦う二人の戦いは、キルトスなど神に等しい存在にしか見えない。
「英雄ナル我ガ唱エル。属性火。我流ノ夜、火炎!」
ジーヴェンタリースの体を八つ裂きに燃やす炎は白く、ジーヴェンタリースの腕が燃え尽き消えた。
「なかなかやるじゃねぇかァ!」
衝撃波で周りの地殻が崩れる。
「属性光。晴天ノ三日月」
三日月の形をした斬撃がジーヴェンタリースの首をはねた。
「お終いだな、王よ」
レゼンティアはこちらを向き、リアクに問う。
「大丈夫か?少年」
世界を救えると言わんばかりの顔は本当にかっこいいものだろう。
「レゼンティアさん…た、助かりました…」
リアクは安心したように笑った。
「まだまだこれからだ。立ちたまえ!」
手を差し伸べるレゼンティア。それは希望への道筋と思えた。
「行くぞ、リアク少年!」
「はい!」
「キルトス。あやつらがくるぞ」
「あいつらが来たところで、時間は戻らぬよ。計画に支障はない」
とてガイランが何かのモニターを見る。
「他の大陸は、準備完了したとの事だ…、残すはここのみ…人類の破滅ももうすぐだ…希望と言えるのは時間のみだな…」
「滅びの儀式を開始しろ」
ガイランはボタンを押し外を見た。
大陸の中心から赤い世界に塗り替えられるように一変していく。
「あとは時間、それと絶望の剣だな…」
「ガイラン…」
「わかっている…」
ガイランは消えていった。
「少年。世界はタイミングで出来ている。タイミング次第で運命を変えられるのだ!世界を救うタイミングは今しかない。急ぐぞ!」
英雄。それは世界屈指の力を誇る存在。世界で2番目に強い存在と言われている。あらゆる魔法を駆使して、強敵を打ち砕く。
「属性光、天域続階段!」
地面から白い階段が生える。それは、大陸の真ん中の手に伸びていた。その手は非常に大きく大陸のどこでも見えると思う。
「少年─」
レゼンティアとリアクは、大陸の中心に着いた。
「ここが、儀式の─」
何が起きたか分からないほど大きな爆発が大きた。
「儀式はこれからだ、邪魔などさせる訳にはいかない…」
「君は誰だ…」
「第2副議長のグハル、ガイランの命できた…」
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