96 / 134
最終章 絶望と克服、全ての始まり 中編
第八話 英雄の帰還
しおりを挟む「リエ!リアクが起きたって本当か…って─」
ベールックは勢いよく扉を開けるとリアクが水を飲んでいた。
「よ、ベールック。7年振り…?だな!」
「リアクぅぅう!」
ベールックは泣きながらリアクに抱きつく。
「ちょ、離れろって!」
「やっと帰ってきたんだな…。よしこれはすぐ新聞に載せなきゃな!」
ベールックどこかに行った。
「あーあ。リアク大変なことなるね」
リエが2階から降りてきた。
「なんで?」
「だってベールック、魔法隊の広報長官なんだもん。そりゃー多くの情報網あるし都市では誰もが知ってる人物だよ?あ、もちろんリアクもね」
まさかこの7年でベールックが有名人になっていたとは…それに魔法隊って…何?今みんなはどれくらい生きているんだ…
「リエ。今はどれくらいが生きているんだ?それと魔法隊って… 」
「今はゴンバレフォードって言う都市に23万人くらいが住んでるよ。魔法隊って言うのは私が最高長官を務めてる…うーん軍隊?でも…農業とかもしてるし…」
「あーまぁわかった。ありがと…とりあえず俺は久しぶりに魔法の練習でもしてくる」
リアクは家から出て少し遠い平原に向かう。
「ふぅ…英雄ナル我ガ唱エル…属性火…獄炎、白夜」
一瞬だけ空が輝いたあと激しい爆発が起きる。それは数km離れた地面をも焼いた。リアクは絶望して間に前よりも何倍、もしくは何百倍と力が強くなっている。
「力は健在かな…ふぅ…」
『いでよ…希望の剣…ホフルギウス…』
白く持ち手と刃の真ん中に青い宝石が埋まっている。
希望もある…今度こそお前を倒すぞ…キルトス…
ホフルギウスを空に向けるリアク。
「ん?あれはアシュペナと似たような服だな…ちょっと近づこ…」
「セルド様。人間が─」
「わかっている、だかまだ悪と決まったわけじゃない」
険しい顔をするセルド。
「おーい、お前らまさか吸血鬼か…?」
その言葉を聞いた瞬間セルドは剣を抜き、リアクの首に向ける。
「貴様、吸血鬼と接触があるっ─」
「お、お前…」
セルドとリアクは7年ぶりの再会だ。
「兄貴…!」
セルドはリアクを睨む。
「シゼル兄貴のことをなんとも思わなかった…ゲス野郎…まだ生きてたか!」
セルドはものすごい速さで剣を振る。それを焦りながら避けるリアク。
「なんの事だよ!?…俺はシゼル兄さんのことをちゃんと思っていた」
「嘘だ…他の人が死ねばいいのに…なんでシゼル兄貴が…」
リアクはその言葉を聞いた瞬間、瞬間移動したかのような速さでセルドまで近づきセルドの顔を殴った。
「がっ!」
「お前…人の命を軽く見るな…シゼル兄さんが死んだは悲しいだが…死者は死者なんだ…もう戻らない…」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした
月神世一
ファンタジー
「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」
ブラック企業で過労死した日本人、カイト。
彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。
女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。
孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった!
しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。
ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!?
ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!?
世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる!
「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。
これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!
転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです
NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた
おばさん冒険者、職場復帰する
神田柊子
ファンタジー
アリス(43)は『完全防御の魔女』と呼ばれたA級冒険者。
子育て(子どもの修行)のために母子ふたりで旅をしていたけれど、子どもが父親の元で暮らすことになった。
ひとりになったアリスは、拠点にしていた街に五年ぶりに帰ってくる。
さっそくギルドに顔を出すと昔馴染みのギルドマスターから、ギルド職員のリーナを弟子にしてほしいと頼まれる……。
生活力は低め、戦闘力は高めなアリスおばさんの冒険譚。
-----
剣と魔法の西洋風異世界。転移・転生なし。三人称。
一話ごとで一区切りの、連作短編(の予定)。
-----
※小説家になろう様にも掲載中。
悪役令息の継母に転生したからには、息子を悪役になんてさせません!
水都(みなと)
ファンタジー
伯爵夫人であるロゼッタ・シルヴァリーは夫の死後、ここが前世で読んでいたラノベの世界だと気づく。
ロゼッタはラノベで悪役令息だったリゼルの継母だ。金と地位が目当てで結婚したロゼッタは、夫の連れ子であるリゼルに無関心だった。
しかし、前世ではリゼルは推しキャラ。リゼルが断罪されると思い出したロゼッタは、リゼルが悪役令息にならないよう母として奮闘していく。
★ファンタジー小説大賞エントリー中です。
※完結しました!
幼女はリペア(修復魔法)で無双……しない
しろこねこ
ファンタジー
田舎の小さな村・セデル村に生まれた貧乏貴族のリナ5歳はある日魔法にめざめる。それは貧乏村にとって最強の魔法、リペア、修復の魔法だった。ちょっと説明がつかないでたらめチートな魔法でリナは覇王を目指……さない。だって平凡が1番だもん。騙され上手な父ヘンリーと脳筋な兄カイル、スーパー執事のゴフじいさんと乙女なおかんマール婆さんとの平和で凹凸な日々の話。
追放された回復術師は、なんでも『回復』できて万能でした
新緑あらた
ファンタジー
死闘の末、強敵の討伐クエストを達成した回復術師ヨシュアを待っていたのは、称賛の言葉ではなく、解雇通告だった。
「ヨシュア……てめえはクビだ」
ポーションを湯水のように使える最高位冒険者になった彼らは、今まで散々ポーションの代用品としてヨシュアを利用してきたのに、回復術師は不要だと考えて切り捨てることにしたのだ。
「ポーションの下位互換」とまで罵られて気落ちしていたヨシュアだったが、ブラックな労働をしいるあのパーティーから解放されて喜んでいる自分に気づく。
危機から救った辺境の地方領主の娘との出会いをきっかけに、彼の世界はどんどん広がっていく……。
一方、Sランク冒険者パーティーはクエストの未達成でどんどんランクを落としていく。
彼らは知らなかったのだ、ヨシュアが彼らの傷だけでなく、状態異常や武器の破損など、なんでも『回復』していたことを……。
追放された私の代わりに入った女、三日で国を滅ぼしたらしいですよ?
タマ マコト
ファンタジー
王国直属の宮廷魔導師・セレス・アルトレイン。
白銀の髪に琥珀の瞳を持つ、稀代の天才。
しかし、その才能はあまりに“美しすぎた”。
王妃リディアの嫉妬。
王太子レオンの盲信。
そして、セレスを庇うはずだった上官の沈黙。
「あなたの魔法は冷たい。心がこもっていないわ」
そう言われ、セレスは**『無能』の烙印**を押され、王国から追放される。
彼女はただ一言だけ残した。
「――この国の炎は、三日で尽きるでしょう。」
誰もそれを脅しとは受け取らなかった。
だがそれは、彼女が未来を見通す“預言魔法”の言葉だったのだ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる