鉱山で裏切られ死んでしまった俺は新たに最強の魔術師として生まれ変わりました

天々

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新・第一章 月ノ氷結花編

第六話 訪れ

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リアクが月に行き数時間後。英雄城、知恵の間では、リエとリアクの弟子である九大神が会議をしていた。

「じゃ…次の報告を開始して」

リエが会議を仕切る。そうすると雷神アルガスは席をたち、紙を見ながら報告をする。

「アトラス連合王国では、構成国のフェーツァ王国内で独立運動が活発化してきていて、デモ隊と警察で武力衝突も起きています」

アルガスが言う。

「そう…。じゃあそれも統一平和会議に報告してちょうだい」

「かしこまりました…」

アルガスは頭を下げ、椅子に座る。

「では次はあっしから。」

それは剣神デューラハルであった。鍛え抜かれた身体は、服越しにもわかる。単純な剣の戦闘だけで言えば、リアクと同等レベルである。そして何より目立つのが、腰にぶら下げている帝界魔剣グラムゼータ。12代目魔王レヴァーナ・アヴェイロンが直々に製造した十三ノ魔剣の一つである。

「キルトス戦役から6年。戦地ガルデアの復興は完全に完了。現地民により植林などが、行われ環境保護なども開始されています」

「よかった。戦役の傷は、心だけに収めておこう」

その時。コンコンと、議場の扉が叩かれ開く。

「会議中失礼。幹部の皆々様」

真っ白なスーツを着た男が入ってきた。

「誰だ?お前」

デューラハルは尋ねる。

「私はレアルリーゼ・フィリット。リアクは居ないのかな?」

「師匠様に何の用だ」

デューラハルは右腕を魔剣に添える。

「いや、大したことでは無いよ。まぁ彼が僕の魔力を見たら直ぐに誰かわかるだろうけど」

「貴様。レア・フィリットの親族か…?」

口を開いたのはもう1人の魔女王アシュペナであった。

「お、これはあの時いたリアクの女。 よく覚えてたね。親族って言うより、レアそのものと言った方が正しいね」

「レア・フィリットの転生体か…」

「そ!大正解!んでリアクに用があるのだけれど、どこにいるのかな?べつに悪事を働こうとしてるわけじゃない。私はリアクに協力したくて来た」

不気味な笑みを浮かべながら、質問をするレアルリーゼ。

「…そう、リアクは月にいるわよ」

「月ねぇ…」

リアクと会うのは16年振りか。どうなってるかなぁ。俺が術式保持者と知ったら驚くだろうなぁ。

「よし、リエ・ファーリット。私は英雄王、そして魔女王の軍門に下ることを誓おう。信用を得るにはこれが一番手っ取り早いだろ?」

「え?軍門に下るって…それはそれで逆に信用出来ないわよ」

「じゃあ、俺はどうすればいいのさ、誓ったことに違いないから君が手駒として使うもよし。好きにしてくれ。ただし、4年のみ。契約期間は4年間だ。こう見えても術式保持者でもあるから戦力にはなると思うよ?」

世界における術式保持者というのは、最強と言える。

「そうすると話が変わってくるわね…いいわよ。成立といこう。ただこちらもリアクが決めることには変わりないから、リアクが帰還してそこから正式に成立としましょう」

「りょーかい…──…に誓って…」
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