鉱山で裏切られ死んでしまった俺は新たに最強の魔術師として生まれ変わりました

天々

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新・第一章 月ノ氷結花編

第十一話 報告

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リアクが月を出発して、数秒後。リアクはアポロンに着いた。

「ふぅ…戻ってきた…」

そこは英雄城の正門であった。英雄城はどの国の王城よりもでかく華やかである。そのためか正門ですらとても豪華だ。

「リ、リアク様…っ、!?」

正門にいた衛兵達が驚く。それもそうだ月にいるはずの主人が帰ってきたのだから。

「いつも城の警備ありがとうね。俺は家内に用があるからいくね」

「はっはい!」

そのまま華やかな門を通り抜ける。

「リアク様が慕われる理由がわかった気がするな…」

と衛兵が言う。

「あぁ。なんせ英雄王だ。今までで2人しかいない英雄王…」


英雄城にあるリアク達の共同スペースの扉が勢いよく開く。開いたのはリアクであった。

「リアク!?」

「なんで、月にいるはずじゃ」

リエとアシュペナは驚いた顔で近づいてくる。

「はぁ…はぁ…、訳あって帰ってきた…はぁ…、。ラミさん、皆を呼んできてください…」

「かしこまりました」

ラミ・レビッタ。元ヒガルティア公爵家メイド。リアクが幼少の時から、リアクに仕え今の今まで支えてきた。現在は英雄城メイド統括という職に就いている。

数分後。リアク、リエ、アシュペナ、ラミ、ベールック、九大神達が知恵の間に集まった。長机にたくさんの椅子があり、そこに座っている。

「…皆に言うことがある。…キルトスとギヴェルトスが復活した…」

「え…、?」

全員、あの戦場を知る。九大神は幼かったと言えど経験している。今日、世界においてキルトスという単語は=恐怖を意味する。

「どうしてだ…っ!?」

剣神デューラハルが声を荒らげる。

「なんで…」

剣神デューラハル。世界最強の剣士。そんな彼の父、アドバンテージはキルトスが殺害したのである。と言ってもキルトスは知らない。なぜなら彼にとっては人を殺すのは虫を殺すのと同程度のこと。わざわざ覚える必要も無い。

「…師匠様…私に奴を殺させてください…っ!」

デューラハルの目は赤い閃光のように照らされていた。親の仇を打つチャンス。

「やめておけ…、キルトスと言うやつは今の俺でも勝てるか分からない。残念ながら俺に勝てないデューラハルではまず無理だ…」

「でも…っ!」

「デューラハル。気持ちはわかる。俺も親父を殺された。でも落ち着け、師匠もそう言っている…」

「だがなガルベルク…!それじゃあ父上に顔向けできねぇよ!」

ガンベルクとは魔神ガンベルク・アイラネルスのことである。紫な瞳、黒のロングコート。言わずとも魔神とわかる。

「わかった。デューラハル。俺についてこい、俺とお前、2人で奴を倒そう。ガンベルクもついてきたかったら来ていいぞ」

「分かりました。ついて行きます」

「そう言うと思ったさ。じゃあリエ、アシュペナ、ここを頼ん─」

知恵の間の扉が開く。その光景を見るのはリアク以外は2度目だろう。

「僕を置いていかないでよリーアク」

不気味な笑みを浮かべた男。その正体はレアルリーゼ・フィリットである。
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