鉱山で裏切られ死んでしまった俺は新たに最強の魔術師として生まれ変わりました

天々

文字の大きさ
131 / 134
新・第一章 月ノ氷結花編

第十二話 再開と衝撃

しおりを挟む

俺はすぐにわかった。だって半世紀の仲なのだから。フィラルス・アンゲベージ。またの名をレア・フィリット。

「…フィラルスか…?」

震えた声を力強く押し出す。

「あぁ。久しいねリアク。それと今の僕はレアルリーゼだし、前はレアだし。何もかも違うよ」

笑いながらレアルリーゼはそう言う。

「レアルリーゼ…略してレアでいいじゃねえか…」

リアクの目には涙が浮かんでいた。

「リアク。君に協力させてくれ。前世では君の敵として出る運命を辿らされた。今世は自由にさせてくれ」

「あぁ。じゃあデューラハルとガルベルク。そしてレア。この4人で…キルトスを倒そう」

「なら他大陸にも言って戦力を集めた方がいいんじゃない?旧世界の時から最強と言われていた人とか。最近噂になっている七王とか」

レアルリーゼはキルトス戦に心配をしているようだ。それほどキルトスは強いのだ。

そして七王。7人の最強の王のことである。英雄王、奸雄王、深紅王、殺戮王、雷鳴王、龍帝王、冥府王。ちなみに英雄王とはリアクのことでは無い。1000年前の英雄王エザルティ・ヴェンシストを指す。強さで言ったら圧倒的にエザルティの方が強く、七王全員が英雄王はエザルティと認めているためである。つまり七王の英雄王はエザルティ、民衆の英雄王はリアク。2人の英雄王がいるのである。

「うーん。確かにそうだな。七王のところに行くのもありだな。ただ接点がないから希望は無い。それならヴェイナに会いに行こう。あいつも戦力にはなる」

15代目魔王ヴェイナ・ルーペ。リアクより魔王位を継承したリアク時代の四天王一位である。魔王位を継承したことによる力の増強でリアクに匹敵する強さを誇る。

「魔王は決定として、僕は龍帝王ヴァスドゥラ陛下と接点がある。交渉はしてみるね」

「レアが龍帝王と?何繋がりだ?」

「実は弟子入りしていてね。ヴァスドゥラ陛下は師匠様なのさ。龍王レアルリーゼって聞いたことない?」

「お前だったのか…にしても龍王って名乗っていいのか?」

「ヴァスドゥラ陛下が与えてくれたんだよ。こう見えて僕、意外と強いんだよ」

龍帝王ヴァスドゥラ。七王の一人で、「帰らずの死龍」の異名を持つ。それは戦いを挑んで帰ったものは誰一人としていないのであるからだ。そして龍帝王の弟子は龍ノ子と呼ばれ、その中で特に強く才能を見出され、認められたものに限り『龍王』、『龍将』、『龍騎』と名乗ることを許される。『龍将』と名乗ることが許されるの者は『龍騎』より優れたもので、『龍王』と名乗ることが許されるのは『龍将』より優れたものである。

「龍王…っ!?!?」

デューラハルの顔は驚愕していた。

「そ、それは頼もしいな…」

「よろしくねー」

「ん?オーデルハウツ。お前は龍神だけど何か関係があるのか?」

龍神オーデルハウツ。リアクの弟子の中で一番最強と言っても過言では無い実力を誇る。

「あーまぁありますね…なんせ龍帝王ヴァスドゥラは俺の子孫なのですから…」

「えあ?」

その衝撃発言に、全員が驚く。

「えええええ!!!!????」
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。

もにゃむ
ファンタジー
父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。 異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。 ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。 残留組の2人の生徒にはクズな職業だと蔑みの目を向けられ、 同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、 追加で追放を言い渡された男子生徒は言動に違和感ありまくりで、 清泉は1人で自由に生きるために、問題児たちからさっさと離れたいと思うのだが……

追放された無能鑑定士、実は世界最強の万物解析スキル持ち。パーティーと国が泣きついてももう遅い。辺境で美少女とスローライフ(?)を送る

夏見ナイ
ファンタジー
貴族の三男に転生したカイトは、【鑑定】スキルしか持てず家からも勇者パーティーからも無能扱いされ、ついには追放されてしまう。全てを失い辺境に流れ着いた彼だが、そこで自身のスキルが万物の情報を読み解く最強スキル【万物解析】だと覚醒する! 隠された才能を見抜いて助けた美少女エルフや獣人と共に、カイトは辺境の村を豊かにし、古代遺跡の謎を解き明かし、強力な魔物を従え、着実に力をつけていく。一方、カイトを切り捨てた元パーティーと王国は凋落の一途を辿り、彼の築いた豊かさに気づくが……もう遅い! 不遇から成り上がる、痛快な逆転劇と辺境スローライフ(?)が今、始まる!

辺境のスローライフを満喫したいのに、料理が絶品すぎて冷酷騎士団長に囲い込まれました

腐ったバナナ
恋愛
異世界に転移した元会社員のミサキは、現代の調味料と調理技術というチート能力を駆使し、辺境の森で誰にも邪魔されない静かなスローライフを送ることを目指していた。 しかし、彼女の作る絶品の料理の香りは、辺境を守る冷酷な「鉄血」騎士団長ガイウスを引き寄せてしまった。

おばさん冒険者、職場復帰する

神田柊子
ファンタジー
アリス(43)は『完全防御の魔女』と呼ばれたA級冒険者。 子育て(子どもの修行)のために母子ふたりで旅をしていたけれど、子どもが父親の元で暮らすことになった。 ひとりになったアリスは、拠点にしていた街に五年ぶりに帰ってくる。 さっそくギルドに顔を出すと昔馴染みのギルドマスターから、ギルド職員のリーナを弟子にしてほしいと頼まれる……。 生活力は低め、戦闘力は高めなアリスおばさんの冒険譚。 ----- 剣と魔法の西洋風異世界。転移・転生なし。三人称。 一話ごとで一区切りの、連作短編(の予定)。 ----- ※小説家になろう様にも掲載中。

悪役令息の継母に転生したからには、息子を悪役になんてさせません!

水都(みなと)
ファンタジー
伯爵夫人であるロゼッタ・シルヴァリーは夫の死後、ここが前世で読んでいたラノベの世界だと気づく。 ロゼッタはラノベで悪役令息だったリゼルの継母だ。金と地位が目当てで結婚したロゼッタは、夫の連れ子であるリゼルに無関心だった。 しかし、前世ではリゼルは推しキャラ。リゼルが断罪されると思い出したロゼッタは、リゼルが悪役令息にならないよう母として奮闘していく。 ★ファンタジー小説大賞エントリー中です。 ※完結しました!

Sランクパーティーを追放された鑑定士の俺、実は『神の眼』を持ってました〜最神神獣と最強になったので、今さら戻ってこいと言われてももう遅い〜

夏見ナイ
ファンタジー
Sランクパーティーで地味な【鑑定】スキルを使い、仲間を支えてきたカイン。しかしある日、リーダーの勇者から「お前はもういらない」と理不尽に追放されてしまう。 絶望の淵で流れ着いた辺境の街。そこで偶然発見した古代ダンジョンが、彼の運命を変える。絶体絶命の危機に陥ったその時、彼のスキルは万物を見通す【神の眼】へと覚醒。さらに、ダンジョンの奥で伝説のもふもふ神獣「フェン」と出会い、最強の相棒を得る。 一方、カインを失った元パーティーは鑑定ミスを連発し、崩壊の一途を辿っていた。「今さら戻ってこい」と懇願されても、もう遅い。 無能と蔑まれた鑑定士の、痛快な成り上がり冒険譚が今、始まる!

処理中です...