ライフ・サンクチュアリ ~追放された回復術師の第二の人生~

都一

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第5話:ギルドの日常と、小さな疑問

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数日後。

ライフ・サンクチュアリは、すっかり町に馴染んでいた。

「アシュさん、今日の依頼は三件です!」

「了解。トーマ、オズワルド、準備はいいか?」

「ああ」

「問題ない」

四人は、それぞれの依頼に向かった。



午前中の依頼。

「助けてください! 子供が怪我を......!」

町の住民が駆け込んできた。

「分かった。案内してくれ」

アシュは急いで駆けつけた。

子供は、足を骨折していた。

「ライフ・サンクチュアリ」

温かい光が、子供を包む。

骨折は瞬く間に治り、子供は立ち上がった。

「わあ! 治った!」

「良かったな」

「ありがとうございます!」

母親が涙を流しながら感謝する。

「いえ、仕事ですから」

だが、アシュは心の中で疑問を抱いていた。

(......骨折が、一瞬で治った)

(普通の回復魔法だと、数日はかかるはず)

(やっぱり、俺の魔法は——)



昼過ぎ。

町の冒険者ギルドで、アシュは他の冒険者たちと出くわした。

「おう、お前が噂のライフ・サンクチュアリのギルドマスターか」

「ああ」

「俺たちもギルドやってるんだ。レッドファングってんだ」

「そうか」

「ところでさ、お前のギルド、回復魔法使いがいるんだろ?」

「ああ、俺だ」

「お前が!? へえ、珍しいな。ギルドマスターが回復魔法使いって」

「まあな」

「ちょっと見せてくれよ。どんな魔法なのか」

「......いいけど」

アシュは、軽くライフ・サンクチュアリを発動させた。

温かい光が、周囲を包む。

「おお......すげえ。これが噂の———」

だが、次の瞬間。

レッドファングの回復魔法使いが、驚いた声を上げた。

「......え? これ、ライフ・サンクチュアリ?」

「ああ」

「......嘘だろ」

「どうした?」

「だって、俺もライフ・サンクチュアリ使えるけど——」

回復魔法使いは、自分の魔法を発動させた。

同じく温かい光が広がるが——。

「......全然違う」

アシュも、その違いに気づいた。

相手のライフ・サンクチュアリは、確かに回復効果がある。

だが、アシュのものと比べると——。

「お前のは、まるで......」

回復魔法使いは言葉を詰まらせた。

「......まるで、別の魔法みたいだ」

その言葉に、周囲の冒険者たちもざわついた。

「マジで?」

「同じ名前なのに、違う魔法?」

「......どういうことだ?」

アシュは、ただ黙っていた。

(......やっぱり、俺のライフ・サンクチュアリは、おかしい)



夜。

ギルドに戻ったアシュは、オズワルドに相談した。

「......オズワルド、聞きたいことがある」

「何だ?」

「俺のライフ・サンクチュアリ、他の人のと違うらしい」

「......ああ、そうだろうな」

「どういう意味だ?」

オズワルドは、ゆっくりと口を開いた。

「ライフ・サンクチュアリという魔法は、確かに存在する」

「ああ」

「だが、それは一般的な回復魔法だ。範囲回復と、軽い状態異常治療程度」

「......じゃあ、俺のは?」

「お前のは——」

オズワルドは、アシュの目を見つめた。

「——恐らく、本物だ」

「本物......?」

「ああ。神官王が使っていた、真のライフ・サンクチュアリ———」

「......どういうことだ?」

「それは、俺にも分からない」

オズワルドは首を振った。

「だが、一つだけ言えることがある」

「何だ?」

「お前の力は、もっと凄いものになる」

その言葉に、アシュは息を呑んだ。
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