天界?霊界?人間界?んじゃここどこだよ 聖霊シンフォニー

ニケ

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出合い

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二人の上にある薄暗い街灯がチカチカと点滅する。
それを皮切りに他の街灯も点滅を始める。

「すげーな、パレードみてぇだ!うはーっ。」

「なんだこれ?」

目を輝かせて喜ぶ廉とは対照的に警戒を宿らせた視線を巡らせる稔。
少し周りを警戒しながらまたオセロを始める。


「フラー…。」

「ん?何か言ったか?」

「言ってない、時間稼ぎか?」

「ちげーよ、こうゆうのは勢いで行った方が…」

「マフラー返して。」

「なんでだよ、これ俺のだよ!貸して欲しいなら貸すけどお前も寒いんじゃん!散々馬鹿にしといて。」

「何言ってるんだ?」

「マフラー返してって言っただろ!」

「言ってないよ。」

その途端二人の寒気は一気に底冷えするような気持ちの悪い気配へと変わった。

後ろに何か得たいの知れない気配がする。

普通の人ならそういいながらゆっくりと怯えて後ろを振り返りそうだか廉は違う。

「なんだ!」

気配を感じた瞬間、後ろを勢いよく振り返った。
そこにいたのは首がいつ千切れてもおかしくないような皮一枚でつながった血だらけの少女?
少女とゆう確信がもてない。
髪はおかっぱで服装も5歳くらいの女の子が着そうな赤黒いシャツに赤いスカート
しかしよく見るとシャツはところどころ白い
白いシャツに血が飛び散っているのか、むしろ白い面積が少ないのと日が出ていない中、薄暗い点滅する街灯のせいで赤黒いシャツに見える。
格好は5歳児くらいなのに身長が異様に高い
とゆうより細長く、2メートル近くあるがほとんどが千切れかけて延びている首だ。
中学生の二人からすれば見上げる高さ。
目は眼球がなく黒く窪んでいる。
まるで井戸の奥のように底が見えない。
見ていると悲しみと恐怖、苦しみの奥底に引きずり込まれそうだ。
そんな悲しげな目でこちらを見下ろしながら口元はどこが微笑んでいる。

「なんだこいつ!」

「なんだ?、どうした!?」

「こいつなんなんだよ!」

「だからなんだよ!そのモヤモヤしたやつか?!」

「この血だらけのやつだよ!?モヤモヤってなんだよ!」

「血だらけ?どこだよ?どれだよ?!」

「マフラー……返して。」

「マフラー?!これ俺のだよ!それよりも血はどうした?怪我してんのか?目は見えるのか?」

そういって廉は悪寒を感じた自分の首にマフラー巻き直した。

何も考えずにふとした行動だった。

「マフラー………マフラー返してぇ!!!!」

その途端に血だらけの少女は必死の形相で廉の首のマフラーを思いっきり引っ張った。
それにより廉の首は激しく締まる。
息ができない苦しさとゆうより締め付けられたことによる血流の停滞により意識が遠退いていく。

「なんなんだよ、廉大丈夫か?!このモヤモヤ離れろよ!このやろお!なんでマフラーが締まるんだよ男二人でも太刀打ちできない?!」

血だらけの得体の知れない少女を目の前にしても会話や意志疎通をしようとした廉。
凡人ならここで恐怖の余りに逃げ出したりまともに会話はできない。

はっきりとした姿が見えなかったとしても同じように逃げることなく、仲間を助けようと得体の知れない物に立ち向かう稔もまた普通ではないのだが本人達はそれに気付かない。

廉の意識が途絶えかけたその時

「…………………………充たされ、天に召されよ!浄土開放!!」

子供の様な声をしながら、強さと優しさを感じさせる声が響いたと同時に、暗い闇がかかった一面を明るく照らす光が放たれた。
どこか暖かくて落ち着く。

「おかえり。」

「ママ、ただいま  でもごめんなさい、マフラー無くしちゃった。」

「いいのよ、また編んであげる。」

「やったぁ、有り難う!ただいまママ………」


まぶしくて見えないが声だけが微かに聞こえた。
次の瞬間光は消え、辺りはまた暗くなる。
さっきまでの嫌な暗さではないが、日の出前の日常的な暗さとは違う。

「なんだ?!おいっ!大丈夫か?!おい!!」

稔はモヤより光より自分の体より何よりもまず廉の安全が気になった。

「大丈夫だ、有り難う。それよりさっきのはなんだったんだ?」

「光か?モヤか?」

「どっちもだよ、やっぱお前にはモヤにしか見えてないんだな。」

自分にしか見えなかったあの存在が霊的な何かなんだろうかと考えながら前を見ると、少女の様な茶髪の女の子がこちらに背を向けて佇んでいた。
妖精の様な服をきており、後ろ姿からしてお遊戯会帰りの女の子にしか見えない。
時間帯がおかしいことと全身が光っていること以外はよくいる可愛い無邪気な少女だ。
尻尾の様な物は動かしているのかただ揺れているだけなのか、左右に動いている

「ちょっとお前!!」

「……これはルナから頼まれただけだから………別にリーフに頼まれたからとか同情してだとかじゃ…………ったくそれはそうとリーフのやつどうにかして天界プリ………」

「ちょっと!君だよ!君!!」

今度は稔にも見えているのか、廉の呼び掛けに反応しない少女らしき存在を見て更に呼び掛ける。

「ん?」

振り返った少女は少し睨むような怪訝な目をこちらへ向けてきたが、明らかに小学校低学年ほどの少女だ。
目が綺麗な茶色でハーフの様な顔立ち。
どこか土の匂いが漂う。

「もしかしてあんた達、私の姿が見えてんの?」

「みっ見えてるけど、見えてちゃおかしいのか?」

「今回は俺も見える。」

その二人の言葉に、お遊戯会の日に時間帯を間違え、早く登校してしまったかもしれないであろう全身がうっすらと光っている少女は

「私のことが見える?なんで?普通の人間では見えないはず、ならこの人達がルナの言っていた………
………確かに神木の件で降臨したわけだしその可能性は高………」

少女はまたブツブツと独り言をいい始める。

「だっ大丈夫か?」

少女の反応の意図が見えない二人だが、敵意や危険がない、むしろ神々しい雰囲気を感じていた。

「ってことは…やっぱり?………天界プリンきたぁ!緑亀のやつざまぁ!!」

二人のことなど、どうでもよいかのように空へと右手の人差し指を突き刺し、天界だの緑亀だのよくわからない言葉をいきなり叫んだ少女は、左手に光の発生源であると思われる分厚い本を抱えていた。
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