鬼の宴

さかばんばすぴす

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鬼の宴

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~○◉○~ Sideくるる
「ちょっとこっちに頭くれる?」
足音が消え、二人になったとき、気まずそうに声をかけられる。
了解と頷き、頭を恐る恐る持つ。

「っおおっも、」
「いや、頭でも女子に重いって言うなよ。」

そう言われてみれば4~5キロあるらしいし、妥当なのか…?
渡すと刺さってた矢を引き抜く。
ぷしゅっと、いや、もっと鈍い音がし、血が出る。

「…!ちょっ!おい!!」
「あ、意外と痛い。」

出血にしては冷静な声とともに矢が差し出された。

「ねぇ、君、陰陽師でしょ。」

…やはりバレてたか、ため息一つ。
陰陽師、それは鬼の世界と人間の世界の橋渡し役。
代々俺の一族が取り仕切っていて、今は俺の叔父がやっている。

「…なんでバレた?」
「まあ、能力発動の仕方知ってたし…しかも。お前の叔父が2/3の割合で雑談に出す。」
……やっぱり…か…
頭を押さえる。

「うちの…叔父が…スミマセン…」
「まあ、いいけど、おもろいし。」

そんなことより、パンと枯れた音で話題が切り替えられる。

「人間にきく矢もこの世界少ないからね、確か…3本だけ。だから、君もっといてよ。」

陰陽師の術の中には異次元に移す術がある。
それをしろってことか。
…でも。

「これは、人間と鬼の境界回復の証だ。もしこれを俺が持って行ったら…」
「…うん、勿論境界遮断、最悪戦争になるね、笑える。」

しかも、俺の祖父と叔父は仲が悪い。
もし、これで俺が持って帰ったり折ったりしたら叔父の責任問題になり。
叔父は死、俺や俺の父が代を継ぐことになるだろう。
つまり、絶好のチャンスということだ。

でも、幽霊が刺さっていた部分の血を拭う。

「君が叔父の功績を、命さえ賭けたこの条約を、破るわけがないだろう?」

…まあそうだが。
信用されてむず痒い気持ちで異空間に収納する。

…ちなみに、その持ってる頭、すっごく怖いんですが…

「首治さないんですか?」
「っあー…今度でいいよ。痛いんだよね、あれ。」

よく見ると、首の近くに糸がある。
…まさか、縫ってんのか?
いや、痛いじゃ済まされんだろ!!!
渋い顔をすると、けたけたと笑われる。
が、
一瞬で真顔に戻る。

途端に、体が強引に引っ張られた。

「ブラフか、」

苦い笑いを向ける幽霊。
そこには、人間を模した、’何か’がいた。


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