Tril"if"e

さかばんばすぴす

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第一章 赤色の追憶

File0 プロローグ:夢うつつ

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「忘れないで」

 目の前の人が言う、
どうしてそんなことを言うの。
 自分には理解ができなかった。

 けど、分かる気がする。
そんな、明らかな矛盾。 


これは、俺の過去だ。
そう、本能的に感じた。
だから、この後に起こることがわかる。
 体が思うように動かない、

そうだ、これは、もう変えられない、過去のこと。
 顔が縦に振られる。
すると目の前の人は安心したようにはにかむと森の中に消えてゆく。
 ダメだ。いかないでくれ。そうしてしまったら・・・・まって!! 


あ・・・・れ? あの人の顔は・・・・どれだっけ。
 あの人の声は・・・・どこだっけ。

 あれ。

 あのひとって。だれだっけ。

 ま、た。戻ってしまう。
すべてが、ゼロに。


ゆっくりと夢は進んでゆく 


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