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第一章 赤色の追憶
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~❀☆❀~side ライ
揺れる振動で目を覚ます。
はっ?
ここどこだ?
第一声は背中の激痛でなくなった。
「・・・・ッ」
「あっ、起きたか、」
隣に刹那がいる。
「ん。で?ここは?」
第一声で言いたかったことを言う。
「ん~何処だろ。でも・・・なんか覚えているようなないような。」
「おもいだせ」
うーんと考え込む刹那を横目に背中の傷について考える。
止血はおそらく刹那がしてくれたのだろう。
それでも万全じゃないのは確かだ。
いま、さらったやつらと戦うのは無謀にもほどがある。
インカムはなし、流石にそんな馬鹿じゃねえか。
あと手錠がうざったらしい、早く外したい。
そんなこと考えているとガチャリとドアが開く。
「ようこそいらっしゃいました。刹那大明神さまとその友達様。」
「な・・・・んで」
後ろから刹那の嗚咽のように聞こえる声を聴き、ただ事ではないことを知る。
大明神・・・神かなんかを信仰している奴らか?
「何を言っておられる?暴徒共が」
「はっ、大明神様のお力を知らないとは、なんと汚らわしいものか。」
「汚らわしいのはどっちだろうなア?」
「まあ、狂犬共がそう吠えられるのもきっとこれまででしょう。
あと少しでお仲間様が 1 人来ます。」
売り言葉に買い言葉、煽りに暴徒共は、何かをたくらんだような笑みを浮かべる。
その時。鍵が開く。
「あっ!!刹那たちじゃん、昨日ぶり。」
こいつか・・・、敵さんを哀れに思ったのはしょうがないだろう、
「すっげぇー!!船ってこんなに大きいんだ。牢屋も木でできているすごい!」
「まじで宝箱とか骸骨とか散乱しているのか?荒くれ者とかなのかっ!!!」
きのすけ・・・俺は頭を抱えるしかなかった。
「どうしてそんなに平気なんだ!?あと私たち共は海賊ではなくれきっとした神の使いだ!」
困惑する敵に今回ばかりは同感する。あとツッコミありがとう。
「えーそうなの?神の使いってめちゃ胡散臭い。」
「おまっ・・・「まあまあ」」
俺が宥めに入ると暴徒は嫌な顔をしながらも、
これから用事があるからおとなしくしてろときのすけをほおりこんで帰っていった。
「で?どうしているんだきのすけは」
いなくなった時を見計らっていった。あんなのきのすけなら見破れるはずだ。
「さあね」
彼女はただいつも通りに目を閉じながら何かを見据えて、笑うだけだった。
面忘れ{おもわすれ} 人の顔を忘れること
揺れる振動で目を覚ます。
はっ?
ここどこだ?
第一声は背中の激痛でなくなった。
「・・・・ッ」
「あっ、起きたか、」
隣に刹那がいる。
「ん。で?ここは?」
第一声で言いたかったことを言う。
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「おもいだせ」
うーんと考え込む刹那を横目に背中の傷について考える。
止血はおそらく刹那がしてくれたのだろう。
それでも万全じゃないのは確かだ。
いま、さらったやつらと戦うのは無謀にもほどがある。
インカムはなし、流石にそんな馬鹿じゃねえか。
あと手錠がうざったらしい、早く外したい。
そんなこと考えているとガチャリとドアが開く。
「ようこそいらっしゃいました。刹那大明神さまとその友達様。」
「な・・・・んで」
後ろから刹那の嗚咽のように聞こえる声を聴き、ただ事ではないことを知る。
大明神・・・神かなんかを信仰している奴らか?
「何を言っておられる?暴徒共が」
「はっ、大明神様のお力を知らないとは、なんと汚らわしいものか。」
「汚らわしいのはどっちだろうなア?」
「まあ、狂犬共がそう吠えられるのもきっとこれまででしょう。
あと少しでお仲間様が 1 人来ます。」
売り言葉に買い言葉、煽りに暴徒共は、何かをたくらんだような笑みを浮かべる。
その時。鍵が開く。
「あっ!!刹那たちじゃん、昨日ぶり。」
こいつか・・・、敵さんを哀れに思ったのはしょうがないだろう、
「すっげぇー!!船ってこんなに大きいんだ。牢屋も木でできているすごい!」
「まじで宝箱とか骸骨とか散乱しているのか?荒くれ者とかなのかっ!!!」
きのすけ・・・俺は頭を抱えるしかなかった。
「どうしてそんなに平気なんだ!?あと私たち共は海賊ではなくれきっとした神の使いだ!」
困惑する敵に今回ばかりは同感する。あとツッコミありがとう。
「えーそうなの?神の使いってめちゃ胡散臭い。」
「おまっ・・・「まあまあ」」
俺が宥めに入ると暴徒は嫌な顔をしながらも、
これから用事があるからおとなしくしてろときのすけをほおりこんで帰っていった。
「で?どうしているんだきのすけは」
いなくなった時を見計らっていった。あんなのきのすけなら見破れるはずだ。
「さあね」
彼女はただいつも通りに目を閉じながら何かを見据えて、笑うだけだった。
面忘れ{おもわすれ} 人の顔を忘れること
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