Tril"if"e

さかばんばすぴす

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第一章 赤色の追憶

File3 絵手紙からの脱出

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Side 刹那

ものごごろついた時からずっと薄紅のカーテンで仕切られた部屋にいた。
母も父も俺はしらない、

数日に 1回人間が食事を持ってきて、

それを貪り食ったらその人の話をにこにこして聞く、

それだけの日々。
苦痛では なかったけど、退屈だった。

でもそれだけが僕の世界だった。

そして、俺の世界の破壊の日は突然きた。

 『異教徒どもめ、今すぐ神聖なる天目一箇命(あめのまひとつのみこと)様の炎に巻かれるがよい!!』 

炎に巻かれて俺の世界は消滅した。それで・・・えっと。なんだっけ。それで・・・

 『0qdk2yjwえgw、』 

あれ、思い出せない、でも、でも、

あれ?

あの人の顔はどれだっけ。あの人の声はどこだっけ。

 あれ。

 あのひとって。だれだっけ。 

また。戻ってしまう。すべてが、ゼロに。 速く。思い出さなければ。
Side ライ 

「…おぼえていて、おぼえないないで」

「あなたにほほえむきみのおはなし。」

「…ッ刹那!!」

 そうつぶやいたとたんに、刹那の体は倒れた。

「はっ!?大丈夫か?刹那!」 
「これは・・・やばいか・・・」

運ぼうとする。っ・・・やべぇ背中の傷わすれてた・・・ 

「どうした・・・?」

きのすけが心配そうに見つめてくる 

「・・・あ、っと。大丈夫だ。」 

そういって立ち上がる。運べないが歩ける。そんな感じだ。 
近くの流星のマークの大きな木箱に登り明り取りの窓から外を見る。
うん!一面海! まあ、動いてはいなさそうだから唯一の救いと言えそうだ。
まあ、とりあえず早く出ないと・・・ 

「抜け道あるか?きのすけ?」 
「え。ああ、そか、はやくしないとね。」 

ケロっとした顔で監獄の格子へ向かう 

「えーとここになぜかスピカの使っている小型ナイフがあります。」 

鮫フードの中からなぜか出てくる。異次元ポケットかよ 

「よーし、おk。」

左下端の少し腐っているところにナイフを刺し。
足でてこの原理で切る・・・というか折る。 
それからきのすけは右下端にも同じようなことをして格子の一番下がとれるようにする。

「次はどうするんだ?」 
「あーと説明するとこの格子って大体上と下だけのところぐらいしか接着されてないからこうすると・・・」 

脚でえいやっ、と軽く蹴るとばきんとかいいながら檻が壊れる。 

これは・・・脚力と腕力がすごいきのすけしかできない気がするのだが、 
あと大丈夫だろうか?ばれた気がする。 
まあ、そのおかげで味方も来るだろうし一石二鳥だと思いたい。 

「よっ、し、いくか。」

刹那を背負いきのすけは歩く。 

「さんきゅ」 

短くお礼を言うと後ろを少し見て笑った。 

―裏話―
ここ、ちゃんと推理バージョンもあった。
格子だから寄木細工的な感じでずらしたらいける、、、みたいなやつ。
でも書くのが面倒でやめました。図解にしないとわかんない感じだし。

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