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第一章 赤色の追憶

（５）

～❀☆❀～side ライ
近くの花屋で買った蝦夷菊を、刹那が墓の前に添えようとする。
その時、後ろから。何かが落ちる音がする。

後ろには、知らない人が、こちらを見ていた。

「あ…あの、かの、じょ、の。こと、を？」

大半を空気で構成したかのような、枯れた声。
こいつ、資料にあった。花陽の幼馴染で従者の。
…ああ、そのあとに夫婦っていう肩書も貰ったらしいが。

「えと。僕。刹那って言います。」
「あ…どうも。」

見知らぬ異国人が愛する人の墓にいるのは怖いだろう。
なおきのすけとくるるは東方の言葉は分かっていない。
くとはギリ分かっているらしい。

「かｙ…この…ひと、に。助けられて…」
「え？花陽に、、ですか？」

驚いたように、夫は言った。

「っそうです！幼少期に、僕は外に出れなくて、外の世界を、教えてくれて！」

え？夫の声が、変わった。


「あの…花陽は、多分。」

幼少期、外に出たことがありません。

は？


ーー
蝦夷菊（アスター）
花言葉:あなたを忘れない。追憶。変化。さようなら。■■にある■を■■。
予約予約詐欺に遭ってます。は？