邪神を喰った少女は異世界を救済します

犬社護

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間章2 勇者達、シルフィーユ王国へ

勇者と聖女の異変

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○○○ 島崎美香 視点

春人の奴、1人で女悪魔と戦うなんて、いくらなんでも無茶だよ。バーンさんの言う通り、実力は未知数で異世界の勇者を葬ってきた強者でしょ。でも、信じるしかない!私達の相手は、あの寡黙悪魔だ。さっきから、殆ど喋っていない。

「さあ、みんな私達の相手は、あの寡黙悪魔よ」
「「「「はい!」」」」

「私だけ、5人とは卑怯だな」

悪魔相手に卑怯とか言ってられないわよ!

「勇者を葬る悪魔が相手だろ!ハンデと思って欲しいね」

真也の言う通りだね。

「ふむ、それもそうだな。それでは、こちらから行かせてもらおう」

うわ!数え切れないほどの球が出てきた。

《ヒュッ》

「みんな、散会しなさい!」

《ドゴンドゴンドゴンドゴンドゴンドゴンドゴンドゴンドゴンドゴンドゴンドゴン》

こいつ、攻撃速度自体は速くないけど、数が多過ぎる。攻撃する暇がない!それなら、こちらも逃げている間に準備をさせてもらうわ。地獄の訓練のおかげで、『リフレクターホーリーキャノン』の発動までの時間も短くなったしね。

「ふふふ、聖女とエルフの女、そのまま逃げているだけか?そのままだと、仲間が死ぬぞ」

「「なんですって!」」

夕実達を見ると逃げ切るのがやっとで、時折防御しているせいもあって、体力が尽きかけていた。なんで!

「く、リフィアさん、私が行きます!」
「ええ、お願い!」

急いで夕実の場所へ急行し、『ホーリーフィールド』を張った。それを見た真也と義輝も来てくれた。

「3人とも大丈夫?」
「はあ、はあ、はあ、はあ、美香、-----助かりました。-----正直、危なかったです」

「はあ、はあ、はあ、俺もだ。あの野郎、球の速度が異常に速いし、防御したらやたら重かった。リフィアさんはわかるけど、美香はなんで平然としているんだ?」

「はあ、はあ、はあ、真也の言う通りだ。あいつの球の速度は尋常じゃないし、1個1個が重いから、体力がすぐに削り取られた」

え、そんな速かったかな?

「私から見たら、そこまで速くないんだけど、むしろ数が多いせいで、攻撃する暇がないって思ってた」

なんだろう?現状の強さは、3 人より少し強いくらいなんだけど、明らかに何か認識が違うよね?

「とにかく、みんなは体力が回復するまで、ここにいてね」

「わかった。それにさっきから球が飛んで来ているのに、フィールドに触れた瞬間、掻き消されてる。ここなら安全だし、体力回復に専念出来る」

「うん、じゃあ行ってくる」

フィールドを出て、再度寡黙悪魔を見ると、リフィアさんと魔法で戦っていた。リフィアさんも負けじと凄い数のファイアーボールを出して、応戦している。あ、攻撃が止んだ。

「リフィアさん、お待たせしました」
「美香、違和感に気付いた?」

「はい、3人にとっては、尋常じゃない速度と重い攻撃と言っていましたが、私から見ればそれ程ではないかと」

「私も同じ意見よ」

「ほう、お前達2人は余裕があるな。ならば、これならどうかな?」

《ヒュンヒュンヒュンヒュンヒュンヒュンヒュンヒュンヒュン》

今度は槍か。速度も上がったけど、この程度なら軽く避けれるわ。
げ!この槍、追いかけてくる、追跡型!

「追跡型の槍だね。しかも、数も多い。うーん、よし!あれを試してみよう」

こんな時のために、新しく覚えた時空魔法の『瞬間移動』を使う時がきた!あいつの真後ろに飛んで魔法で攻撃してやる。

《ヒュッ》

「む、は!」
「うわ!真後ろから攻撃しようと思ったのに、よく反応出来たわね」

「悪魔を舐めないでもらおうか。周りを見てみろ!」

げ!いつの間にか私を中心に、全方位に槍がある。瞬間移動しようにも、槍が多過ぎて、移動出来ない。

「これでは避けられないし、瞬間移動も出来まい。早い決着だったな」

こいつ、私を全ての槍で囲みつつ、新たな槍を生み出してリフィアさんに攻撃している。これは------不味いな~!

「さらばだ、聖女よ」

数え切れない無数の槍が、私を串刺しにするべく全方位から飛んできた。

《ドーーーーーーーーーーーーン》

「これで、木っ端微塵となっただろう」


○○○ 桜木春人 視点


「キャハハ、あんた1人で私と戦うんだ~。無謀だね。まあ、私としては勇者の断末魔が聞けて嬉しいけどっね」

《ギィィィ~~~ン》

く!

キャハハ悪魔の爪と俺の聖剣がぶつかった。
妙だな、こいつがシャドウより強いのは、今この瞬間わかった。だが、俺自身が妙に冷静なんだよな。普通、これだけの強敵なら俺自身何か思うはずなんだが、別に何も感じない。

「どうしたよ~そっちが来ないなら、こっちからいくよ~~。そらそらそら~」

爪攻撃を回避したり、剣で受け止めているが、別段重いと感じない。むしろ軽い?

「おい、全然本気出してないだろ!俺を舐めないでもらおうか!」

こちらからも攻撃だ。

「はあ!」
「へえ~、勇者だけあってやるね~。キャハハ、それならこの攻撃はどうかな~」

?なんだ、何も来ないぞ?

《バアァァァァァァーーーーーーーン》
「ガ!」

おい、なんの気配もなく、右肩に衝撃がきた。なんだ?なんで急に爆発した?いつ攻撃されたんだ?

「!!----------へえ~耐えるんだ?下級悪魔を退治しただけあるね~」

キャハハ悪魔の奴、一瞬動揺しなかったか?まあいい。精神一到の第1段階だ。

「そらそらそら~~~、これは耐えられるかな~」



何か透明の液体?の球が俺目掛けて飛んで来た。これが-----爆弾の正体か!

「ちい、喰らうかよ!お返しだ」

俺は聖剣に嵐の属性を加えて、キャハハ悪魔に向けて風圧を放ち、液体を跳ね返した。

「自分の爆弾で爆死しろ!」

全ての爆弾がキャハハ悪魔に当たるかと思った瞬間、全て吸い込まれた。

「!!------へえ~~~、まさか爆弾をすぐ見破るとはねー~~。少し舐めてたよ。あと、自分の爆弾でダメージくうわけないでしょ」

俺もそう思ったよ。やはり、精神一到の第1段階は相手の表面を見るだけか。討伐方法まではわからないな。ここから第2段階に進む事は可能だが、相手はまだ全力じゃない以上、切り札はとっておかないとな。今度はこちらからだ。爆弾に関しては、威力や調整方法もわかった。連撃で畳み掛ける。

「今度はこちらからだ」

俺は無数の雷球を出し、全方位に散会させた。

「な!」

「さあ、避けてみろよ。いけ!『ライトニングレーザー』」

俺の新技、『ライトニングレーザー』は、散りばめられた雷球から圧縮された『ライトニングボルト』が別の雷球へ放たれる。そして、受け止めた雷球は、また別の雷球へ『ライトニングボルト』を放つ。美香から教わったものだが、それを雷属性に変えているだけのもの。まあ、早い話がパクリだな。

「キャハハ、どこ狙って-----」

気付くの遅いよ。お前の性格は、精神一到で見えている。さあ、かなりのエネルギーが蓄積されている雷球をどう処分する?

なんだ?こちらを見て、何を考えている?

「キャハハ、なるほどねー、それじゃあこうかな?」

キャハハ悪魔が煙に包まれた!-----!!-------こいつ----構うな攻撃だ!
俺は雷球キャハハ悪魔に向けて放った。だが、当たる直前、雷球を消してしまった。くそ!精神一到でわかっていたのに消しちまった。

「あはは、これがあなたの弱点かな?」

煙が晴れて現れたのは、紛れもなく俺の好きな人【清水 茜】だった。

「この野郎、俺の記憶を覗きやがったな!」
「ピンポーン」

声まで同じかよ!

「今から攻撃するけど避けないでね。さもないと、この女の子にとんでもない格好をさせちゃうよ」

この野郎、精神一到のせいで、キャハハ悪魔の考えがわかっちまう。
そんな格好させてたまるか。

ち!無数の爆弾に囲まれた。

「それじゃあ、木っ端微塵になる前に断末魔をあげてね~~~」

俺目掛けて、無数の爆弾が飛んで来た。

《ドーーーーーーーーーーーーン》


○○○  バーン・フェイル視点


しばらくの間、リフィアとミカとハルトの戦いを見ていたが、あいつらかなり戸惑っているな。リフィアは薄々勘付いてはいるが、ミカとハルトは違和感を感じているだけか。仕方ないかもしれん。俺自身も、今のこの身体から湧き上がる魔力に戸惑っているからな。この感じからして、今の俺の基礎能力値は【邪神の加護】から【女神サーシャの加護】へ変わった日の時点から5倍近く上がっているな。あのお喋り悪魔で、自分の今の力を試すか。幸い、キャハハ悪魔が結界を張って、周囲にはバレないようになっている。俺達にとっては好都合だ。


「おやおや聖女も勇者も直撃ですね。あれでは、木っ端微塵でしょうね」
「はあ~お前のような馬鹿と戦うとはな。せめて、寡黙野郎と戦いたかったぜ」

本当に、こいつは馬鹿だな。

「こ、この私に向かって馬鹿---ですか。様子見で遊んであげようかと思いましたが、全力であなたを叩き潰しましょう」

「ちょっと待て。その前に1つ聞きたい。悪魔の階級を教えてくれ」

「この後に及んで、そんな質問ですか?まあ、いいでしょう。悪魔は、下級・中級・上級・帝級・王級が存在します」

それなら、お前も下っ端じゃねえか!

「なるほど、ありがとうよ。俺も全力で戦おう。」

俺は久方ぶりに炎闘気を全力で放った。

「な、ちょっと待て!こちらからも1つ質問がある。この世界には、お前と同程度の奴らはいるのか?」

「はあ?さあな、わからん。俺と同レベルかそれ以上の奴は数人いるな。あと、俺より1000倍強い奴も1人いるな」

「なんだと、1000倍!神ならともかく、下界にそんな奴がいるわけないだろう!そんな奴がいたら、我々悪魔は----」

神で下界にいる奴がいるんだよ。

「本当のことを言ったまでだ」
「く、ありえん、ありえんぞ!この世界は、どこかおかしいぞ!」

「どうした?かかってこいよ」
「く」

かかってこないか、当然だな。今の俺より格下だからな。

「お前、いや悪魔連中は普通の剣で斬っても、すぐに再生するだろ?」
「なに、なぜわかる?」

「お前の魔力の質を見たらなんとなくな。トイフェルベリーに核があったように、お前達にも核があるな。だが、それを探すのも面倒い。だから、全てを灰にしてやる」

「な、この身体は、エルフのものだぞ。灰にすれば、どうなるかわかっているのか?」

「は!既に死んでいる時点で、その身体がどうなろうが知ったことか!」
「なんだと!この悪魔め!」

俺は、剣に青炎を限界まで圧縮し、1つのイメージを想像した。

「悪魔はてめえだろうが!『バードストライク』」

俺の放った青炎は大きな鳥の形となり、お喋り悪魔を包み込んだ。

「そ、そんな、本当にやるとは、うわああぁぁぁぁぁぁーーーーーーー」

奴の頭から何か光ったな。あれが核か。よし、木っ端微塵になったな。
さて、あと2体、この際だからミカも1人で悪魔を討伐させてみるか。

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