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はじめましておにいさん14
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しばらくしておにいさんの実家の近くの駅に着きタクシーに乗り実家へと向かう
外はすっかり暗くなっている
家の近くでタクシーを降りる
「すっかり暗くなっちゃいましたね」
「だなあ、1日はあっという間なんだなあ」
「そうですねえ、ここ数日も体感的にはあっという間ですけど」
「確かにそうだな」
二人で家まで歩いていると後ろに気配を感じて振り返る
誰もいない、でも確かに誰かがいた様な気配だったのに
おにいさんは不思議そうに私を見ている
私は微笑み返した、少しだけ早足で歩く
あの人たちがいる可能性もあるし、嫌な感じがする
私はおにいさんの手を引いてずんずんと歩く家が見えてきて安堵する
「なぁ、あそこの人影‥」
おにいさんは小声で言った
「えっどこですか?」
「隣の家の壁のところに‥」
「確かに人がいそうな雰囲気ありますね‥でも、この時間ならまだ人が外にいてもおかしくないですから‥もしかして同じこと考えてますか?」
「多分同じ事考えてると思う‥バレる前に急いで行こう」
私は頷き身をかがめて歩く
なんとかその人影に見つかる事なく家の中に入る事ができた、おにいさんはスッと玄関の鍵を閉めた
玄関が開いた音で奥のリビングからお母さんが出てきてくれた
「お帰りなさい、疲れたでしょ?早くこっちで休みなさい」
お母さんの笑顔には癒される
私たちはリビングに入るとソファーに座って一息ついた
「玄関の鍵閉めたのかしら?」
「ああ、俺が閉めたよ」
「まだ鍵を閉めるには早くないかしら?」
「時間の問題じゃないんだよ」
「ん?どうゆう意味かしら?」
「あいつらが来たんだよ……」
お母さんは全くわからないようだ
お父さんがリビングに入ってきた
「話が聞こえてたんだがあいつらってのは、嫁の事か?」
おにいさんは頷く
それを見たお父さんは目線を下げた
「あの子が家に来たの?」
お母さんは動揺しているようだ
「来た、しかも弟も連れて二人で来たよ。まるで俺が悪いみたいな感じで……」
「そうだったのか……それは大変だったな、俺が向こうの親に話をつけてやる」
お父さんはじっと私の目を見ている
わたしは力強く頷いて見せる、正直赤の他人の私のためにそんなリスクを負う必要などないのにと思ったりもしてしまう
「なあ、これは俺がそうしたいからそうするだけだ。二人とも気負う事はないからな」
お父さんはおにいさんの肩を叩いた
お母さんは未だに状況が理解できないようだった、その時
チャイムが鳴った、全員の視線がインターホンに集まった
画面が付き相手の映像が映し出される、予想通りの人物が映っていた
「おい、勝手口から出て少し離れたところに行ってろ。終わり次第連絡する」
お父さんはそう言って勝手口のほうへ導いてくれた
おにいさんと私は音を立てないように勝手口から出て家から離れるように走った
どれぐらい走っただろう、息が切れて横っ腹が痛くなり足を止める
近くの公園に入りベンチに二人で座る
「おにいさん、大丈夫でしょうか……」
「わからない、わからないけど…信じるしかない…」
「これでお父さんやお母さんが怪我とかしたらどうしよう……」
おにいさんは黙って抱き締めてくれた
そう誰にもどうなるかなんてわからない
今はお父さんからの連絡を待つ以外に私達に出来ることはないんだから……
この時間が永遠に続くような気がして胸が苦しくなった
あの二人はまともじゃない
自分達が悪いなんて一ミリも思っていない
お互いに何も話せない時間がジリジリと過ぎていく
着信音がなっておにいさんが画面を見ている
何も言ってくれない、わたしは考えない様にしていた最悪の展開を考えた。
もし怪我してたらわたしどんな顔して謝ればいいんだろう
どうして迷惑かけちゃうんだろう
わたしなんていなければいいのに
泣きたくないのに涙が出てくる
「大丈夫だって連絡が来たから帰ろうか?」
わたしは顔を伏せて泣いている事を悟られないように返事をする
おにいさんに手を引かれて公園を出てゆっくりと歩いて帰った
家に着く頃には気持ちも落ち着いていた
勝手口から家の中に入るとみんなが笑顔で出迎えてくれた
「大丈夫でしたか?怪我とかしてないですか?」
わたしは絞り出した声で聞いた
わたしが今見た限り怪我はしていなさそうだけど
精神的に傷付いていたりするかもしれないと思うと目が合わせられない
「おかえりなさい、大丈夫よ」
お母さんが笑顔で答えてくれた
「よかった…ずっと心配で…」
「もし怪我をしていたとしても気にする必要はないんだぞ」
お父さんがとてもやさしい声で言ってくれた
「どうだった?」
おにいさんがとても低い声で聞く
少しの間があってお父さんが答える
「そうだな…簡潔に言うとやはり話にはならなかった」
「話にならなかったってどういう意味?」
わたしは口を挟んでしまう
「とりあえず家に上げて話を聞いたんだ、大体は聞いていた事と同じだった。ただなんと言うか…自分達が悪いという感覚が全くないように見えたな、話を聞いていてすごく不愉快だった。とりあえず一通り話を聞いてお帰り頂いた」
「え?それだけ?それだけで大人しく帰ったんですか?」
「そうだ、さすがにわたしたちに手を出したり抗議をするのは得策ではないとわかっているのだろう」
「これからあの二人はどうするつもりなんだろう…もう諦めてくれるのかな…」
「さてどうだろうか、これ以上しつこく付きまといなどがあれば警察に行くのがいいだろうな。二人の身に危険が及ぶ可能性がある以上は。さあ今日はもう遅いからお風呂に入って寝なさい、これからの事はお父さんたちが考えおくからゆっくり休みなさい」
「すみません、ありがとうございます…先に休ませてもらいます」
わたしはお礼を言って二階の部屋へ行こうとする
「俺はもう少しここで話してから行く、先に休んでてくれ」
おにいさんはそう言ってわたしの頭をポンポンとした
「じゃあわたしも…」
「いいんだ、疲れているだろう?すぐに部屋に行くから休んでて」
おにいさんはわたしの背中を押した
わたしは気にはなりつつもそのまま部屋へと行きベッドの上に寝転がる
あの二人は何であんなに自信のようなものがあるんだろう…
なんで自分たちが悪いと思わないんだろう
なんで私達が悪いって思えるんだろう
ここ数日同じ事ばかり考えている
答えなんてきっとない
わたしの持ち合わせている常識でははかれないんだ
まともな会話が出来るとは思えない
むしろこの状況はあの二人にとってはいい状況なのではないか
今まではひたすらに隠してきた事が今回の事で良くも悪くも皆に知られてしまったんだから
もう隠す必要もない訳で
なのになんであの二人は私たちに固執する必要があるんだろう‥
そんなに世間体が気になるのか
私もおにいさんももうなんの感情もないのに……
気持ち悪い
ずっと気持ち悪い……
少しだけ考えるのをやめよう
目を閉じる
次に目が覚めた時は
隣にぬくもりを感じた
おにいさんだ
わたしはいつの間にか眠ってしまったようだ
お風呂にも入っていない
わたしが寝てからどれぐらい経ってから来たんだろう
おにいさんが起きる前にシャワーだけでも浴びたいな
わたしはこっそりベッドを出てリビングに降りていく
何時なのかわからないまま降りたけどリビングにはお母さんとお父さんがいた
「ああ、おはよう大丈夫か?」
お父さんが気が付いて声をかけてくれた
お父さんもお母さんも心なしか顔が疲れているように見えた
「おはようございます、今って何時ですか?時間見てこなかったので」
「今は六時過ぎだな」
「降りてくるの早過ぎましたかね?おにいさんが起きる前にシャワー浴びたくて」
「あぁ、好きに使ってくれ。近いうち家族になってくれる人だからな」
そう言われ私はリビングを後にした
お父さんにそう言われて
嬉しい気持ちとそんなにうまくいくのかという気持ちがぐるぐる追いかけっこを始めた
わたしはお風呂場へ向かっていたけど玄関の方から音が聞こえて視線を玄関の方へと向けるとそこには
満面の笑みを浮かべている旦那が立っていた、私は体が強張り声も出せずにいると靴を履いたたままどんどん私に近づいてくる
怖い、どうしよう、なんでここに!?どうやって入ったの!?
私がそんな事を考えている間にすぐ目の前まで来た旦那が私の手首を強く掴んで玄関の方へと歩き出そうとする
「ちょっとやめてください、離してください!」
旦那の手を振り払おうと抵抗しながら声を絞り出した
その声は自分が思うより大きな声ではなかったのだろう、誰にも気付かれていないみたいだった
私は旦那の手を振り払う事が出来ずにどんどんと玄関の方に引っ張られてそのまま玄関の外に連れ出されてしまった
玄関の外にはおねえさんが怖いくらいの笑顔で立っていた
「おねえさん‥」
私は恐怖を感じている、この二人は一体なんなんだろう、私は何をされるんだろう、ここまでするのは何故なの
怖いくらいの笑顔のままおねえさんは喋り始めた
「久しぶりだねぇ?どこで何をしてたのかなぁ?ずいぶん探し回ったんだよぉ?」
まるで小さい子供に話しかける様な口調で話かけてくる
今の私にとって恐怖でしかない
「人の旦那の実家にいるってどう言う事なんですかねぇ?あなた正気ですかぁ?」
私は恐怖で何も言い返せない
後ろで両手首を旦那に掴まれているので逃げ出すことも出来ない
突然首元に息がかかり振り返ると旦那が私の首に唇を近付けている、避けることさえ出来ない
「はぁ‥ずーとこうしたかったんだぞ、一緒に我が家に帰ろうか」
言われた事が理解できないでいるとそのまま近くに止めてあった旦那の車の中に押し込まれ、後ろでに手首を縛られた
「俺から、いや俺たちからそんなに簡単に逃げられると思ったのか?馬鹿なやつだ、でもそんなところが可愛くて好きなんだよな」
隣に座っている旦那は高揚しながら喋り始めた
「なあ!聞いてんのかよ!俺が話し掛けてやってるだろうが!」
突然声を荒げられてさらに恐怖が増す、私は精一杯首を縦にふる
「声出せよ!失礼だろ!」
「すいません‥聞いてます‥」
頭に衝撃を感じた
殴られたと理解するまで時間を要した
「もっと大きい声じゃねぇと聞こえないだろう!ふざけてんのか!」
そしてまた殴られた
恐怖と痛みで涙が勝手に溢れてくる
運転しているおねえさんの笑い声が車内に響く、私が殴られ罵倒されいるのが面白いのだろう
今まではあんなに普通に過ごしていたのこんなに人って変わるんだ‥
もう一度頭に衝撃を受け意識が遠のいていくのを感じた
頭の痛みで目を覚ました
周りを見渡すと家のベッドの上にいた
両手足を何かで縛られている様だ、想像していた中で一番最悪の状況だ
あれからどれぐらいの時間が経ったのか、部屋のカーテンは閉められていて時間を知る事は難しい
これからどうすればいいんだろう‥きっとおにいさんも心配してるよね
なんとかしないといけない、でもどうすればいい、何ができる‥?
考えている間にも事態は悪化しかしないだろうと言う事はわかるけど身動きを取るのは難しそうだ
グルグルと考えているとドアが開く音がして反射的に音がする方を見てしまう
ドアを開けて入ってきたのは旦那だった
「やっと目が覚めんたんだね?心配していたんだよ?」
そう言いながらベッドに腰かけた
私は声を振り絞って問いかけた
「なんでこんな事するんですか‥?」
フッと馬鹿にした様な顔で笑っている
「こんな事?それは君が悪んじゃないのかい?」
「私?」
「そうだ、君が全部悪い。君がみんなに迷惑をかけているんだ、自覚はあるのかな?」
「私だけが悪いの‥?」
「そうだ、君だけが悪い。君には昔からそう言う悪いところがあるよね」
そう言いながら私の髪を触る
「はぁ‥君の髪の匂い‥いつもと違って苛立つな‥なんで違う匂いなんだ‥耐えられない‥」
明らかに不機嫌そうな顔つきになる
「おい、今から風呂に入って上から下まで今まで通りのシャンプー、ボティソープで洗ってこい。逃げようなんて思うなよ?お前義理の兄に見捨てられんだからな?」
「え?見捨てられたって‥?」
「見捨てられてんだろ?普通に考えて君が急にいなくなったら一番に俺たちを疑うのが普通なのにあいつはなんのアクションも起こしてこないんだ、見捨てられたんだよ、君は」
「あの日からどれぐらい経ったんですか‥」
「二日」
二日‥私が急にいなくなって二日経ってもおにいさんが何もしないなんて事ある訳‥
何か脅されているのかもしれない、おにいさんの家族に危害を加えるとか‥
それだったら私の事見捨てても仕方ないのかもしれない‥
「どうだショックか?」
「いいえ、どんな理由があるにせよ。きっとおにいさんは自分の守りたいものの為に全力を尽くしているんだってわかっているので」
「どういう意味だ?」
「あなたには説明しても理解できないと思いますよ?」
私はわざと微笑みながら旦那を見た
旦那の顔が怒りに満ちている、ちょうどその時ドアが開き顔を覗かせたのは義母だった
「あら目が覚めてたの?黙って出ていくなんて冷たいのね?」
そう言いながら義母が私に近づいてくる、怖い、旦那の時とは違う怖さが私を包み込む
「ずーっとこしてあなたに触れたいと思っていたのよ?」
そう言うと義母が私の首に触れる
「や、やめてください‥」
「その困惑した様な顔‥堪らなく可愛いわね‥悪いんだけど二人にしてもらえるかしら?」
義母は旦那の方を見ながら言う
「ダメだ、悪いけど母さんは出て行ってくれないか俺のだ、手を出さないでくれ」
「あなたはいつもそう言うけど、いいじゃなの?家族なんだから?」
「ダメだ、ダメだからずっと母さんからも姉さんからも遠ざけてきたんだから」
「あなたはお姉ちゃんと楽しんできなさい、私だってずーっと手を出すのを我慢してきたんだから」
義母の顔が近づいてきて強く目を閉じる
唇に柔らかいものが当たる
怖くて目を開けられないけどきっと義母にキスをされているんだとわかる
私が抵抗をできないのをいい事に義母は舌を私の口の中に入れようとしてくるのを強く口を閉じて防ぐことしかできない
「母さん!本当にやめてくれ!」
唇から嫌な感触がなくなった
「あなた、どうして私に反抗するのかしら?」
「それは‥昔からおかしいんじゃないかって思ってはいたんだ」
「おかしいって何がかしら?」
「だから‥」
旦那が何かを言おうとした時下の階から物音が聞こえた
おねえさんかと思ったけどその割には音が大きいと言うか騒がしい
その異変に旦那も義母も気が付いたようで慌てて下の階に降りて行った
逃げるならきっと今がチャンスなのに縛られているせいでうまく身動きが取れすベッドの上から降りようとして床に落ちてしまった
全身に痛みが走るがそんな事は気にしていられない
芋虫のように這いつくばって廊下まで移動したけれどこの先は階段だ
下手すれば死んでしまうかもしれない‥
意を決して階段を降りようとした時目の前にいるはずの無い人が見えた
驚きで体の動きを止めようとしたけど縛られているせいで動きを止める事が出来ない
私は姿勢を崩したまま階段を落ちていく
最後におにいさんの姿を見られてよかった‥
私は目を閉じて階段を転がっていく自分の姿を思い描いた
体がいろんなところにぶつかっている痛みを受け入れるしかない哀れな自分に涙がでた
急に痛みから解放された、私はこのまま死んでしまうんだろうかそんな考えが頭に浮かびそのまま意識が遠のいてくのを感じた
何かあたたかいもの包まれているような感覚
誰かが私の名前を呼んでいるような気がする
あー私死んじゃったんだっけ?
なんかあっという間だったな‥死んでるのに痛みってあるんだ‥変なの‥
死後の世界を見てみようと重いまぶたを開けた
光を感じる、けどぼやけていてよく見えない
まるで朝目覚めた時みたいだ
ゆっくりと視界がはっきりとしてくる
死後の世界も生きてた時の世界とあんまり変わらないんだ‥
なんでおにいさんは泣いてるんだ?
このあたたかい感覚はなんだろ?
ん?私本当に死んだの?
「お‥おに‥いさん‥?」
私は声を絞り出しておにいさんに声をかける
驚いたような顔で私の顔を見て数秒フリーズして私を強く抱きしめてくれた
「おにいさんも‥死んじゃったんですか‥?」
「俺は死んでない、そう、死んでないんだ!」
さっきよりも強い力で抱きしめられて苦しくなる
「く、苦しいです‥」
「よかった‥本当によかった‥もっと早くに来るべきだったのに、俺‥」
おにいさんが何か言っているけどうまく聞き取れない薄れいく意識の中でおにいさんに伝えたい言葉を発したけれど届いたかわからないまま意識が奥深いところへと引きずり込まれていく‥
外はすっかり暗くなっている
家の近くでタクシーを降りる
「すっかり暗くなっちゃいましたね」
「だなあ、1日はあっという間なんだなあ」
「そうですねえ、ここ数日も体感的にはあっという間ですけど」
「確かにそうだな」
二人で家まで歩いていると後ろに気配を感じて振り返る
誰もいない、でも確かに誰かがいた様な気配だったのに
おにいさんは不思議そうに私を見ている
私は微笑み返した、少しだけ早足で歩く
あの人たちがいる可能性もあるし、嫌な感じがする
私はおにいさんの手を引いてずんずんと歩く家が見えてきて安堵する
「なぁ、あそこの人影‥」
おにいさんは小声で言った
「えっどこですか?」
「隣の家の壁のところに‥」
「確かに人がいそうな雰囲気ありますね‥でも、この時間ならまだ人が外にいてもおかしくないですから‥もしかして同じこと考えてますか?」
「多分同じ事考えてると思う‥バレる前に急いで行こう」
私は頷き身をかがめて歩く
なんとかその人影に見つかる事なく家の中に入る事ができた、おにいさんはスッと玄関の鍵を閉めた
玄関が開いた音で奥のリビングからお母さんが出てきてくれた
「お帰りなさい、疲れたでしょ?早くこっちで休みなさい」
お母さんの笑顔には癒される
私たちはリビングに入るとソファーに座って一息ついた
「玄関の鍵閉めたのかしら?」
「ああ、俺が閉めたよ」
「まだ鍵を閉めるには早くないかしら?」
「時間の問題じゃないんだよ」
「ん?どうゆう意味かしら?」
「あいつらが来たんだよ……」
お母さんは全くわからないようだ
お父さんがリビングに入ってきた
「話が聞こえてたんだがあいつらってのは、嫁の事か?」
おにいさんは頷く
それを見たお父さんは目線を下げた
「あの子が家に来たの?」
お母さんは動揺しているようだ
「来た、しかも弟も連れて二人で来たよ。まるで俺が悪いみたいな感じで……」
「そうだったのか……それは大変だったな、俺が向こうの親に話をつけてやる」
お父さんはじっと私の目を見ている
わたしは力強く頷いて見せる、正直赤の他人の私のためにそんなリスクを負う必要などないのにと思ったりもしてしまう
「なあ、これは俺がそうしたいからそうするだけだ。二人とも気負う事はないからな」
お父さんはおにいさんの肩を叩いた
お母さんは未だに状況が理解できないようだった、その時
チャイムが鳴った、全員の視線がインターホンに集まった
画面が付き相手の映像が映し出される、予想通りの人物が映っていた
「おい、勝手口から出て少し離れたところに行ってろ。終わり次第連絡する」
お父さんはそう言って勝手口のほうへ導いてくれた
おにいさんと私は音を立てないように勝手口から出て家から離れるように走った
どれぐらい走っただろう、息が切れて横っ腹が痛くなり足を止める
近くの公園に入りベンチに二人で座る
「おにいさん、大丈夫でしょうか……」
「わからない、わからないけど…信じるしかない…」
「これでお父さんやお母さんが怪我とかしたらどうしよう……」
おにいさんは黙って抱き締めてくれた
そう誰にもどうなるかなんてわからない
今はお父さんからの連絡を待つ以外に私達に出来ることはないんだから……
この時間が永遠に続くような気がして胸が苦しくなった
あの二人はまともじゃない
自分達が悪いなんて一ミリも思っていない
お互いに何も話せない時間がジリジリと過ぎていく
着信音がなっておにいさんが画面を見ている
何も言ってくれない、わたしは考えない様にしていた最悪の展開を考えた。
もし怪我してたらわたしどんな顔して謝ればいいんだろう
どうして迷惑かけちゃうんだろう
わたしなんていなければいいのに
泣きたくないのに涙が出てくる
「大丈夫だって連絡が来たから帰ろうか?」
わたしは顔を伏せて泣いている事を悟られないように返事をする
おにいさんに手を引かれて公園を出てゆっくりと歩いて帰った
家に着く頃には気持ちも落ち着いていた
勝手口から家の中に入るとみんなが笑顔で出迎えてくれた
「大丈夫でしたか?怪我とかしてないですか?」
わたしは絞り出した声で聞いた
わたしが今見た限り怪我はしていなさそうだけど
精神的に傷付いていたりするかもしれないと思うと目が合わせられない
「おかえりなさい、大丈夫よ」
お母さんが笑顔で答えてくれた
「よかった…ずっと心配で…」
「もし怪我をしていたとしても気にする必要はないんだぞ」
お父さんがとてもやさしい声で言ってくれた
「どうだった?」
おにいさんがとても低い声で聞く
少しの間があってお父さんが答える
「そうだな…簡潔に言うとやはり話にはならなかった」
「話にならなかったってどういう意味?」
わたしは口を挟んでしまう
「とりあえず家に上げて話を聞いたんだ、大体は聞いていた事と同じだった。ただなんと言うか…自分達が悪いという感覚が全くないように見えたな、話を聞いていてすごく不愉快だった。とりあえず一通り話を聞いてお帰り頂いた」
「え?それだけ?それだけで大人しく帰ったんですか?」
「そうだ、さすがにわたしたちに手を出したり抗議をするのは得策ではないとわかっているのだろう」
「これからあの二人はどうするつもりなんだろう…もう諦めてくれるのかな…」
「さてどうだろうか、これ以上しつこく付きまといなどがあれば警察に行くのがいいだろうな。二人の身に危険が及ぶ可能性がある以上は。さあ今日はもう遅いからお風呂に入って寝なさい、これからの事はお父さんたちが考えおくからゆっくり休みなさい」
「すみません、ありがとうございます…先に休ませてもらいます」
わたしはお礼を言って二階の部屋へ行こうとする
「俺はもう少しここで話してから行く、先に休んでてくれ」
おにいさんはそう言ってわたしの頭をポンポンとした
「じゃあわたしも…」
「いいんだ、疲れているだろう?すぐに部屋に行くから休んでて」
おにいさんはわたしの背中を押した
わたしは気にはなりつつもそのまま部屋へと行きベッドの上に寝転がる
あの二人は何であんなに自信のようなものがあるんだろう…
なんで自分たちが悪いと思わないんだろう
なんで私達が悪いって思えるんだろう
ここ数日同じ事ばかり考えている
答えなんてきっとない
わたしの持ち合わせている常識でははかれないんだ
まともな会話が出来るとは思えない
むしろこの状況はあの二人にとってはいい状況なのではないか
今まではひたすらに隠してきた事が今回の事で良くも悪くも皆に知られてしまったんだから
もう隠す必要もない訳で
なのになんであの二人は私たちに固執する必要があるんだろう‥
そんなに世間体が気になるのか
私もおにいさんももうなんの感情もないのに……
気持ち悪い
ずっと気持ち悪い……
少しだけ考えるのをやめよう
目を閉じる
次に目が覚めた時は
隣にぬくもりを感じた
おにいさんだ
わたしはいつの間にか眠ってしまったようだ
お風呂にも入っていない
わたしが寝てからどれぐらい経ってから来たんだろう
おにいさんが起きる前にシャワーだけでも浴びたいな
わたしはこっそりベッドを出てリビングに降りていく
何時なのかわからないまま降りたけどリビングにはお母さんとお父さんがいた
「ああ、おはよう大丈夫か?」
お父さんが気が付いて声をかけてくれた
お父さんもお母さんも心なしか顔が疲れているように見えた
「おはようございます、今って何時ですか?時間見てこなかったので」
「今は六時過ぎだな」
「降りてくるの早過ぎましたかね?おにいさんが起きる前にシャワー浴びたくて」
「あぁ、好きに使ってくれ。近いうち家族になってくれる人だからな」
そう言われ私はリビングを後にした
お父さんにそう言われて
嬉しい気持ちとそんなにうまくいくのかという気持ちがぐるぐる追いかけっこを始めた
わたしはお風呂場へ向かっていたけど玄関の方から音が聞こえて視線を玄関の方へと向けるとそこには
満面の笑みを浮かべている旦那が立っていた、私は体が強張り声も出せずにいると靴を履いたたままどんどん私に近づいてくる
怖い、どうしよう、なんでここに!?どうやって入ったの!?
私がそんな事を考えている間にすぐ目の前まで来た旦那が私の手首を強く掴んで玄関の方へと歩き出そうとする
「ちょっとやめてください、離してください!」
旦那の手を振り払おうと抵抗しながら声を絞り出した
その声は自分が思うより大きな声ではなかったのだろう、誰にも気付かれていないみたいだった
私は旦那の手を振り払う事が出来ずにどんどんと玄関の方に引っ張られてそのまま玄関の外に連れ出されてしまった
玄関の外にはおねえさんが怖いくらいの笑顔で立っていた
「おねえさん‥」
私は恐怖を感じている、この二人は一体なんなんだろう、私は何をされるんだろう、ここまでするのは何故なの
怖いくらいの笑顔のままおねえさんは喋り始めた
「久しぶりだねぇ?どこで何をしてたのかなぁ?ずいぶん探し回ったんだよぉ?」
まるで小さい子供に話しかける様な口調で話かけてくる
今の私にとって恐怖でしかない
「人の旦那の実家にいるってどう言う事なんですかねぇ?あなた正気ですかぁ?」
私は恐怖で何も言い返せない
後ろで両手首を旦那に掴まれているので逃げ出すことも出来ない
突然首元に息がかかり振り返ると旦那が私の首に唇を近付けている、避けることさえ出来ない
「はぁ‥ずーとこうしたかったんだぞ、一緒に我が家に帰ろうか」
言われた事が理解できないでいるとそのまま近くに止めてあった旦那の車の中に押し込まれ、後ろでに手首を縛られた
「俺から、いや俺たちからそんなに簡単に逃げられると思ったのか?馬鹿なやつだ、でもそんなところが可愛くて好きなんだよな」
隣に座っている旦那は高揚しながら喋り始めた
「なあ!聞いてんのかよ!俺が話し掛けてやってるだろうが!」
突然声を荒げられてさらに恐怖が増す、私は精一杯首を縦にふる
「声出せよ!失礼だろ!」
「すいません‥聞いてます‥」
頭に衝撃を感じた
殴られたと理解するまで時間を要した
「もっと大きい声じゃねぇと聞こえないだろう!ふざけてんのか!」
そしてまた殴られた
恐怖と痛みで涙が勝手に溢れてくる
運転しているおねえさんの笑い声が車内に響く、私が殴られ罵倒されいるのが面白いのだろう
今まではあんなに普通に過ごしていたのこんなに人って変わるんだ‥
もう一度頭に衝撃を受け意識が遠のいていくのを感じた
頭の痛みで目を覚ました
周りを見渡すと家のベッドの上にいた
両手足を何かで縛られている様だ、想像していた中で一番最悪の状況だ
あれからどれぐらいの時間が経ったのか、部屋のカーテンは閉められていて時間を知る事は難しい
これからどうすればいいんだろう‥きっとおにいさんも心配してるよね
なんとかしないといけない、でもどうすればいい、何ができる‥?
考えている間にも事態は悪化しかしないだろうと言う事はわかるけど身動きを取るのは難しそうだ
グルグルと考えているとドアが開く音がして反射的に音がする方を見てしまう
ドアを開けて入ってきたのは旦那だった
「やっと目が覚めんたんだね?心配していたんだよ?」
そう言いながらベッドに腰かけた
私は声を振り絞って問いかけた
「なんでこんな事するんですか‥?」
フッと馬鹿にした様な顔で笑っている
「こんな事?それは君が悪んじゃないのかい?」
「私?」
「そうだ、君が全部悪い。君がみんなに迷惑をかけているんだ、自覚はあるのかな?」
「私だけが悪いの‥?」
「そうだ、君だけが悪い。君には昔からそう言う悪いところがあるよね」
そう言いながら私の髪を触る
「はぁ‥君の髪の匂い‥いつもと違って苛立つな‥なんで違う匂いなんだ‥耐えられない‥」
明らかに不機嫌そうな顔つきになる
「おい、今から風呂に入って上から下まで今まで通りのシャンプー、ボティソープで洗ってこい。逃げようなんて思うなよ?お前義理の兄に見捨てられんだからな?」
「え?見捨てられたって‥?」
「見捨てられてんだろ?普通に考えて君が急にいなくなったら一番に俺たちを疑うのが普通なのにあいつはなんのアクションも起こしてこないんだ、見捨てられたんだよ、君は」
「あの日からどれぐらい経ったんですか‥」
「二日」
二日‥私が急にいなくなって二日経ってもおにいさんが何もしないなんて事ある訳‥
何か脅されているのかもしれない、おにいさんの家族に危害を加えるとか‥
それだったら私の事見捨てても仕方ないのかもしれない‥
「どうだショックか?」
「いいえ、どんな理由があるにせよ。きっとおにいさんは自分の守りたいものの為に全力を尽くしているんだってわかっているので」
「どういう意味だ?」
「あなたには説明しても理解できないと思いますよ?」
私はわざと微笑みながら旦那を見た
旦那の顔が怒りに満ちている、ちょうどその時ドアが開き顔を覗かせたのは義母だった
「あら目が覚めてたの?黙って出ていくなんて冷たいのね?」
そう言いながら義母が私に近づいてくる、怖い、旦那の時とは違う怖さが私を包み込む
「ずーっとこしてあなたに触れたいと思っていたのよ?」
そう言うと義母が私の首に触れる
「や、やめてください‥」
「その困惑した様な顔‥堪らなく可愛いわね‥悪いんだけど二人にしてもらえるかしら?」
義母は旦那の方を見ながら言う
「ダメだ、悪いけど母さんは出て行ってくれないか俺のだ、手を出さないでくれ」
「あなたはいつもそう言うけど、いいじゃなの?家族なんだから?」
「ダメだ、ダメだからずっと母さんからも姉さんからも遠ざけてきたんだから」
「あなたはお姉ちゃんと楽しんできなさい、私だってずーっと手を出すのを我慢してきたんだから」
義母の顔が近づいてきて強く目を閉じる
唇に柔らかいものが当たる
怖くて目を開けられないけどきっと義母にキスをされているんだとわかる
私が抵抗をできないのをいい事に義母は舌を私の口の中に入れようとしてくるのを強く口を閉じて防ぐことしかできない
「母さん!本当にやめてくれ!」
唇から嫌な感触がなくなった
「あなた、どうして私に反抗するのかしら?」
「それは‥昔からおかしいんじゃないかって思ってはいたんだ」
「おかしいって何がかしら?」
「だから‥」
旦那が何かを言おうとした時下の階から物音が聞こえた
おねえさんかと思ったけどその割には音が大きいと言うか騒がしい
その異変に旦那も義母も気が付いたようで慌てて下の階に降りて行った
逃げるならきっと今がチャンスなのに縛られているせいでうまく身動きが取れすベッドの上から降りようとして床に落ちてしまった
全身に痛みが走るがそんな事は気にしていられない
芋虫のように這いつくばって廊下まで移動したけれどこの先は階段だ
下手すれば死んでしまうかもしれない‥
意を決して階段を降りようとした時目の前にいるはずの無い人が見えた
驚きで体の動きを止めようとしたけど縛られているせいで動きを止める事が出来ない
私は姿勢を崩したまま階段を落ちていく
最後におにいさんの姿を見られてよかった‥
私は目を閉じて階段を転がっていく自分の姿を思い描いた
体がいろんなところにぶつかっている痛みを受け入れるしかない哀れな自分に涙がでた
急に痛みから解放された、私はこのまま死んでしまうんだろうかそんな考えが頭に浮かびそのまま意識が遠のいてくのを感じた
何かあたたかいもの包まれているような感覚
誰かが私の名前を呼んでいるような気がする
あー私死んじゃったんだっけ?
なんかあっという間だったな‥死んでるのに痛みってあるんだ‥変なの‥
死後の世界を見てみようと重いまぶたを開けた
光を感じる、けどぼやけていてよく見えない
まるで朝目覚めた時みたいだ
ゆっくりと視界がはっきりとしてくる
死後の世界も生きてた時の世界とあんまり変わらないんだ‥
なんでおにいさんは泣いてるんだ?
このあたたかい感覚はなんだろ?
ん?私本当に死んだの?
「お‥おに‥いさん‥?」
私は声を絞り出しておにいさんに声をかける
驚いたような顔で私の顔を見て数秒フリーズして私を強く抱きしめてくれた
「おにいさんも‥死んじゃったんですか‥?」
「俺は死んでない、そう、死んでないんだ!」
さっきよりも強い力で抱きしめられて苦しくなる
「く、苦しいです‥」
「よかった‥本当によかった‥もっと早くに来るべきだったのに、俺‥」
おにいさんが何か言っているけどうまく聞き取れない薄れいく意識の中でおにいさんに伝えたい言葉を発したけれど届いたかわからないまま意識が奥深いところへと引きずり込まれていく‥
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楽しみにして待っているのですが、
続きまだかなぁ・?
どの様なストーリーに繰り広げるのか楽しみに!