【R-18】トラウマ持ちのSubは縛られたい 〜Dom/Subユニバース

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トラウマSubは溺愛Domに縛られたい

トラウマSubは溺愛Domに縛られたい 1



 棗のプレイは甘くて、優しかった。
 お互いの好みをすり合わせるため、簡単なプレイを重ねていた。

 

 「丸目さん、Come」
  棗の声は柔らかい。しかし、朋志にとっては支配者の声。
 リビングで雑誌を読んでいた手が止まる。声がした方を見ると、ドアの前で棗が立っていた。
 ハグをする。
 「おかえりなさい」
 「Goodboy. ただいま」
 棗の髪は少し濡れていた。
 いい匂いもする。シャワーを浴びてきたようだ。
 週に二回、夕方のジョギングをしているようで、朋志も誘われたが、今の体力では棗の足を引っ張るだけだと思って断り、部屋で待たせてもらった。
 「いつの間に帰って来たんですか」
 「驚かせましたか」
 緩んだ頬。わざと音を立てずに帰って来たとわかり、呆れる。

 「ふてくされないでください。夕食は丸目さんの好きなものにしましょう」


 駐車場で、棗が車のキーを仕事用のかばんに入れたままにしていたことに気がついた。
 「すみません、ちょっと取ってきます」
 「はい」 
 「丸目さん、Stay. ここで待っていてください」
 わかったと頷いて、エレベーターに向かう棗の姿を目で追う。でも、棗の後ろ姿が見えなくなると不安だった。
 早く帰ってきて欲しい。
ここで待っていたら褒めてくれる。
 車のキーを取りに行く間くらい、待てる。
 
 「丸目さん…」
 戻ってきた棗がハグをしてくれる。
 「Goodboy. お待たせしました」
 「うん…」
 「寂しかったですか」
 「うん」
 「すみません」
 「平気です」
 抱きしめられながら、
 「一人で待ってくれてありがとうございます」
 「僕のコマンドを聞いてくれて嬉しかったです」
 と言われ、背中や頭を撫でてもらっているうちに、不安もなくなる。
 なぜあんなに不安だったのかもわからず、棗に撫でてもらっているうちに忘れていった。



 
 通院日。主治医は、顔色がよくなった朋志を見て、「あの丸目さんが…」と驚きを隠せないようすだったが、パートナーができたことを祝ってくれた。
 二週間毎の通院が、次は一ヶ月後となり、療法士とのプレイをせずに帰してもらえた。


 そのことを話すと、棗も喜んでくれた。
 「抑制剤も、段階的にですが弱いものに変えていくことになりました」
 「よかったですね。僕も嬉しいです」
 「はい。副作用を抑える薬が減らせたのも嬉しくて」
 「僕以外のDomとプレイせずに済んで」
 「え」
 「?」
 棗がニコリと笑う。綺麗な笑顔。
 朋志は、ぼうっと棗に見惚れてしまい、突っ込むタイミングを逃してしまった。
 --- 俺が棗さんの顔に弱いこと、絶対伝わってる…
 


 プレイをするなかで、棗のこともわかってきた。

 好きなのは、Subを甘やかすこと。
 ”命令”より”お願い”のニュアンスでコマンドを出している。

 リワードを与える事や、スキンシップでケアをすることも好んでしている。

 プレイで、コマンドを受け入れてくれる姿を見ていると満たされる。

 コマンドやグレアでサブスペースに入ってくれたらいいと思っている。

 お仕置きが好きだったり、刺激を求めるタイプのSubに、"物足りない"と言われてきたらしい。
 
 棗の周りには、そのようなタイプが多く、今までパートナーを得ることができなかったようだ。


 朋志はDomといえば顕しか知らないが、同じDomでもタイプが違うため、最初は、Subだけが気持ちいいプレイだったらどうしよう…と、思っていたが。
 何度もプレイをしているうちに、棗も自分の欲求を満たせているとわかり、身を委ねられるようになっていった。






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