【R-18】トラウマ持ちのSubは縛られたい 〜Dom/Subユニバース

np03999

文字の大きさ
48 / 151
溺愛Domは甘やかしたい

溺愛Domは甘やかしたい 3



 
 



 「お、俺は、Subだけど、プレイがこわい、です」
 「ええ」
 「Domも、こわい…」
 「…」
 「ドロップしたらどうしようっていつも考えて…」
 「そうですか」
 「ん」

 

 「顕さんとも…」
 顕は、コマンドをくれる絶対的な、朋志の支配者だった。従えることが嬉しかった。
 でも、何をしても曖昧に笑うだけで、合ってるのかわからなくて、お仕置きをされている間も、どうしたらよかったんだろうっていうことばかり考えて、寂しくて。
 顕に褒めて欲しくてわけがわからなかった。
 プレイが終わったあと、疲れた朋志を労ってくれた。顕は、マメにケアをしてくれて、朋志を安心させようとしてくれていた。
 抱きしめてくれたり、お風呂で体を洗ってくれたり…と話したところで、棗が「ま、待ってください」と狼狽えた声を出した。


 「一緒にお風呂に入ったんですか…?」
 「はい」
 「許斐さんが、丸目さんの体を…」
 「パートナーを解消する少し前くらいからですけど、洗ってくれていました」


 棗がなにかブツブツ言っていたが、朋志の不思議そうな視線を感じて先を促してくれる。


 「結局、俺がサブドロップしてしまったので、パートナーを解消することになりました」


 顕とパートナーを解消してから、第二性がこわくて、薬で抑えていた。
 薬を飲んでも、Sub性はなくなったりしなかったし、逆に欲求が内側で暴れて苦しくて、いつか本当に外に出て暴れはじめるんじゃないかと思うと、こわかった。

 第二性は発現しない人もいるのに、どうして自分は一人ではどうにもできない性を持って生まれてきたのか……。



 棗は朋志の背中を撫でてくれる。
 労るように。同じくらいの身長なのに、朋志よりも大きな手。
 --- 優しい
 --- この手なら安心できる…


 棗の手を握って、目を見つめる。細めのアーモンドアイをさらに細めて、優しく笑ってくれる。
 「言いにくいことを教えてくれてありがとうございます」
 
 そして、朋志の手を握り返し、「僕のことは怖いですか」と、聞いてきた。


 「棗さんはこわくないです」



 「僕とのプレイも怖いと思いますか」
 「プレイはこわいです…けど…」


 「俺は、棗さんとなら…」



 湧き上がってくる気持ちを伝えたい。
 けど、顔を見て言うのは照れくさい。
 目の前の肩に額を乗せると、棗は意を汲んで抱きしめてくれた。

 「俺は、棗さんが好きです…」

 抱きしめている棗の腕がピクリとしたのがわかった。
 「本当ですか」
 「はい。プレイをするなら、棗さんがいいです」


 一層強く抱きしめられて、息が苦しくなる。
 「嬉しいです」

 お礼も言われてしまえば、苦しいから離れてと言うのは、憚られ、もう少しこのままで良いかと思った。




 
 
感想 3

あなたにおすすめの小説

【BL】捨てられたSubが甘やかされる話

橘スミレ
BL
 渚は最低最悪なパートナーに追い出され行く宛もなく彷徨っていた。  もうダメだと倒れ込んだ時、オーナーと呼ばれる男に拾われた。  オーナーさんは理玖さんという名前で、優しくて暖かいDomだ。  ただ執着心がすごく強い。渚の全てを知って管理したがる。  特に食へのこだわりが強く、渚が食べるもの全てを知ろうとする。  でもその執着が捨てられた渚にとっては心地よく、気味が悪いほどの執着が欲しくなってしまう。  理玖さんの執着は日に日に重みを増していくが、渚はどこまでも幸福として受け入れてゆく。  そんな風な激重DomによってドロドロにされちゃうSubのお話です!  アルファポリス限定で連載中

邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ

BL
世間に秘された名門男子校・平坂学園体育科 空手の名選手であった高尾雄一は、新任教師として赴任する 高潔な人格と鋼のように鍛えられた肉体 それは、学園にとって最高の生贄の候補に他ならなかった 至高の筋肉を持つ、精神を削られ意志をなくした青年を太古の神に捧げるため、“水”、“風”、“土”の信奉者達が暗躍する 意志をなくし筋肉の操り人形と化した“デク” 消える教師 山奥の男子校で繰り広げられるダークファンタジー

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

家事代行サービスにdomの溺愛は必要ありません!

灯璃
BL
家事代行サービスで働く鏑木(かぶらぎ) 慧(けい)はある日、高級マンションの一室に仕事に向かった。だが、住人の男性は入る事すら拒否し、何故かなかなか中に入れてくれない。 何度かの押し問答の後、なんとか慧は中に入れてもらえる事になった。だが、男性からは冷たくオレの部屋には入るなと言われてしまう。 仕方ないと気にせず仕事をし、気が重いまま次の日も訪れると、昨日とは打って変わって男性、秋水(しゅうすい) 龍士郎(りゅうしろう)は慧の料理を褒めた。 思ったより悪い人ではないのかもと慧が思った時、彼がdom、支配する側の人間だという事に気づいてしまう。subである慧は彼と一定の距離を置こうとするがーー。 みたいな、ゆるいdom/subユニバース。ふんわり過ぎてdom/subユニバースにする必要あったのかとか疑問に思ってはいけない。 ※完結しました!ありがとうございました!

おすすめのマッサージ屋を紹介したら後輩の様子がおかしい件

ひきこ
BL
名ばかり管理職で疲労困憊の山口は、偶然見つけたマッサージ店で、長年諦めていたどうやっても改善しない体調不良が改善した。 せっかくなので後輩を連れて行ったらどうやら様子がおかしくて、もう行くなって言ってくる。 クールだったはずがいつのまにか世話焼いてしまう年下敬語後輩Dom × (自分が世話を焼いてるつもりの)脳筋系天然先輩Sub がわちゃわちゃする話。 『加減を知らない初心者Domがグイグイ懐いてくる』と同じ世界で地続きのお話です。 (全く別の話なのでどちらも単体で読んでいただけます) https://www.alphapolis.co.jp/novel/21582922/922916390 サブタイトルに◆がついているものは後輩視点です。 同人誌版と同じ表紙に差し替えました。 表紙イラスト:浴槽つぼカルビ様(X@shabuuma11 )ありがとうございます!

響花学園

うなさん
BL
私の性癖しか満たさない。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】かわいい美形の後輩が、俺にだけメロい

日向汐
BL
続編・番外編はTwitter(べったー)に載せていきますので、よかったらぜひ🤲 ⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆ 過保護なかわいい系美形の後輩。 たまに見せる甘い言動が受けの心を揺する♡ そんなお話。 ⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆ 【攻め】 雨宮千冬(あめみや・ちふゆ) 大学1年。法学部。 淡いピンク髪、甘い顔立ちの砂糖系イケメン。 甘く切ないラブソングが人気の、歌い手「フユ」として匿名活動中。 【受け】 睦月伊織(むつき・いおり) 大学2年。工学部。 黒髪黒目の平凡大学生。ぶっきらぼうな口調と態度で、ちょっとずぼら。恋愛は初心。