61 / 151
溺愛Domは甘やかしたい 2
ふたりのルール
今日は二人とも休みなので、棗の家に来ることになった。
久しぶりに、リビングの大きなソファに座る。
ふかふかで気持ちがいい。
紅茶を乗せたトレーをサイドテーブルに乗せ、棗も朋志の隣に座った。
お互いの気持ちを確かめてから、初めての休日。
これからふたりで、プレイ観のすり合わせをするつもりだ。
したいこと、してほしいこと、好きなプレイやコマンドを出し合うことになっている。
夕食を済ませて、食後の紅茶を飲む。目の前には開いたノート。
決まったことを書くために用意している。
「丸目さんはなにか、プレイをするならこれだけはしてほしいこととか、これだけはやめてほしいとか…決めておきたいことはありますか」
「俺は、たくさん褒めてほしいです。あと、プレイ中は一緒にいてほしいです。あとは…」
「あとは」
先日、お互い気持ちを確かめあって、その時は深く考えず、すらすら言えたことだが、改めて言うのはなんだか恥ずかしい気がする。
棗が、じーっと朋志の言葉を待っている。目が合うと笑顔の圧。
笑顔が綺麗なのだ、棗は。
いつもそれに負けてしまう。
「時々でいいので、縛ったままコマンドを出してほしいです…」
朋志の手を軽く撫でる大きな手。
「親指を縛ったプレイは、よかったですか」
「…はい…」
プレイのすり合わせは、大事なことだけど、恥ずかしい。
顔が熱くなってきた。
「ケアもたくさんしてください」
「ええ、もちろん」
「棗さんの希望はどんなことですか」
「僕は…」
棗が、満面の笑みで言うには。
「”Sit”は、僕の膝のうえに座ってほしいです」
「ひ、膝に…?」
「ええ」
「そんな…恥ずかしいです」
「だったら、”Kneel”の基本姿勢にしましょう」
「基本姿勢…」
「丸目さんはどちらがいいですか」
膝の上に乗ることを、決定事項として聞いてくる棗がこわい。
さあ。とぐいぐいくる。
これを否定したら、さらに恥ずかしいものを要求されるかも…と思うと、これ以上何も言えなかった。
きっと、プレイ中に要求されたら、どんな恥ずかしいことでも、受け入れてしまうと思う。
事前に確認されているだけ、まだましかもしれない。…たぶん。
先ほど、縛ってほしいといったときの羞恥心は、ところてん式に押し出され、棗の膝の上に乗り上げる想像をして、一人目を白黒させるしかない朋志だ。
ーーー ”Kneel”で膝の上に座る発想はなかった…
行為自体が恥ずかしいこともあるが…。
顕とプレイをしていた時も、顕を見上げる姿勢でしか座ったことはない。
棗の膝の上に座ると、棗が朋志を見上げることになる。
プレイ中にDomを見下ろしていいのか、したことがないのでわからないけど、当の棗は嬉々としていて、朋志の返事を待っている。
そのうえ、「練習してみますか」と前のめりだ。
「…はい…」
すごい人とパートナーになってしまった…。
一行目。
”Kleel”は膝の上で。
あなたにおすすめの小説
【BL】捨てられたSubが甘やかされる話
橘スミレ
BL
渚は最低最悪なパートナーに追い出され行く宛もなく彷徨っていた。
もうダメだと倒れ込んだ時、オーナーと呼ばれる男に拾われた。
オーナーさんは理玖さんという名前で、優しくて暖かいDomだ。
ただ執着心がすごく強い。渚の全てを知って管理したがる。
特に食へのこだわりが強く、渚が食べるもの全てを知ろうとする。
でもその執着が捨てられた渚にとっては心地よく、気味が悪いほどの執着が欲しくなってしまう。
理玖さんの執着は日に日に重みを増していくが、渚はどこまでも幸福として受け入れてゆく。
そんな風な激重DomによってドロドロにされちゃうSubのお話です!
アルファポリス限定で連載中
邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ
零
BL
世間に秘された名門男子校・平坂学園体育科
空手の名選手であった高尾雄一は、新任教師として赴任する
高潔な人格と鋼のように鍛えられた肉体
それは、学園にとって最高の生贄の候補に他ならなかった
至高の筋肉を持つ、精神を削られ意志をなくした青年を太古の神に捧げるため、“水”、“風”、“土”の信奉者達が暗躍する
意志をなくし筋肉の操り人形と化した“デク”
消える教師
山奥の男子校で繰り広げられるダークファンタジー
家事代行サービスにdomの溺愛は必要ありません!
灯璃
BL
家事代行サービスで働く鏑木(かぶらぎ) 慧(けい)はある日、高級マンションの一室に仕事に向かった。だが、住人の男性は入る事すら拒否し、何故かなかなか中に入れてくれない。
何度かの押し問答の後、なんとか慧は中に入れてもらえる事になった。だが、男性からは冷たくオレの部屋には入るなと言われてしまう。
仕方ないと気にせず仕事をし、気が重いまま次の日も訪れると、昨日とは打って変わって男性、秋水(しゅうすい) 龍士郎(りゅうしろう)は慧の料理を褒めた。
思ったより悪い人ではないのかもと慧が思った時、彼がdom、支配する側の人間だという事に気づいてしまう。subである慧は彼と一定の距離を置こうとするがーー。
みたいな、ゆるいdom/subユニバース。ふんわり過ぎてdom/subユニバースにする必要あったのかとか疑問に思ってはいけない。
※完結しました!ありがとうございました!
おすすめのマッサージ屋を紹介したら後輩の様子がおかしい件
ひきこ
BL
名ばかり管理職で疲労困憊の山口は、偶然見つけたマッサージ店で、長年諦めていたどうやっても改善しない体調不良が改善した。
せっかくなので後輩を連れて行ったらどうやら様子がおかしくて、もう行くなって言ってくる。
クールだったはずがいつのまにか世話焼いてしまう年下敬語後輩Dom ×
(自分が世話を焼いてるつもりの)脳筋系天然先輩Sub がわちゃわちゃする話。
『加減を知らない初心者Domがグイグイ懐いてくる』と同じ世界で地続きのお話です。
(全く別の話なのでどちらも単体で読んでいただけます)
https://www.alphapolis.co.jp/novel/21582922/922916390
サブタイトルに◆がついているものは後輩視点です。
同人誌版と同じ表紙に差し替えました。
表紙イラスト:浴槽つぼカルビ様(X@shabuuma11 )ありがとうございます!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】かわいい美形の後輩が、俺にだけメロい
日向汐
BL
続編・番外編はTwitter(べったー)に載せていきますので、よかったらぜひ🤲
⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆
過保護なかわいい系美形の後輩。
たまに見せる甘い言動が受けの心を揺する♡
そんなお話。
⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆
【攻め】
雨宮千冬(あめみや・ちふゆ)
大学1年。法学部。
淡いピンク髪、甘い顔立ちの砂糖系イケメン。
甘く切ないラブソングが人気の、歌い手「フユ」として匿名活動中。
【受け】
睦月伊織(むつき・いおり)
大学2年。工学部。
黒髪黒目の平凡大学生。ぶっきらぼうな口調と態度で、ちょっとずぼら。恋愛は初心。