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縛られたいSubと甘やかしたいDomのはなし ※R-18
美形で変態は手に負えない 2
※R-18
約束の週末。
昼前には、棗の家に行く予定だったが…。
迎えに行こうかと言ってくれていた棗の気づかいを断り。
午後一時、昼前ではない時刻。
朋志は、棗のマンションに着いたものの、エレベーターホールから動けずにいた。
棗には、出際に急な腹痛に見舞われただの、途中で妊婦さんの手助けをしただのと言い訳をしていたが、もうここまで来てネタも尽きた。
行き渋りの原因は明らかで、子どもっぽいことをしていると思う。
セックスがしたくないわけではないのに、できない。
できないと、セックスがしたい棗を満足させられない。
満足できなかったなら、棗ががっかりする…。
延々とこのループに嵌ってしまっているのだ。
一応、いかがわしいセットもかばんに入れてきたし、お腹もきれいにしてきた。
昇降ボタンを押せず、ぐずぐずしている間に、チンと到着したエレベーターから棗が出てきた。
「棗さんっ、ど、どうしたんですか」
「どうって…、マンションに入る姿が見えたのに、一向に上がってこないから、また、なにかあったのかと」
「そうですか。ありがとうございます」
ついに棗の家に来てしまった。
「大変でしたね」
「いえ…」
棗は、朋志の言い訳を信じているようだ。
気まずくてつい下を向いてしまう。
「迎えに行けばよかったと後悔しました」
「すみません」
「いえ、これは僕の…、朋志さんが謝ることではありません」
手を洗ってリビングに行くと、棗が紅茶を淹れているところだった。
朋志が好きなストレートティー。
「いい香りですね」
「よかったです、会社の人がオススメしてくれました」
好きな紅茶を飲んでも、どことなくテンションが低い朋志を、プレイ不足からくる不調だと思ったのか。
「ほんとうは体調がよくないんじゃないんですか」
抱き寄せて、背中を撫でてくれる。
仕事が忙しくて会える時間が作れなかったことを申し訳なく思ってくれている。
仕事が忙しいのは仕方がない。
今回は棗の仕事が忙しくて、ほっとしていたくらいだ。
言えないが。
「プレイしますか」
プレイはしたいので、頷いた。
手首を縛って、出したコマンドに従う朋志の姿を好きなだけ堪能した棗は、心なしか艶々していた。
朋志も体がすっきりしているのを感じていた。
棗に背中を預ける格好で、縄をほどかれた。
手首に跡が残っていないか確かめ、手首や手のひらをマッサージするように撫でてくれる。
気持ちいい。
棗のケアは穏やかで優しい。
大切にされていることを感じられて、朋志のSub性がものすごく満たされる。
「?」
耳に柔らかいものがあたった感じ。
「朋志さん」
棗が朋志の耳にキスして、ぺろっと一舐めしていた。
気のせいじゃなかった。
「僕が抱きたいって言ったの、覚えていますか」
「っあ、な…」
それ以上は言えなかった。
顎を掬われ、唇が重なった。
離れたかと思うと、また重なる。棗とキスしていると思う間もなく、胸やお腹を撫でる大きな手に翻弄されていた。
ーーー いつもと違う
労るような触れ合いしか知らない体に、体の奥から快感を炙り出すような棗の触りかたは、刺激が強かった。
「だ、だめ」
唇が離れる度に、待って、だめ、と訴えるのに、棗は止まらない。脇腹から胸、鎖骨と辿る手。
何度も大きな手のひらが体中を這い回り、指先が尖った乳首を掠め。
「っあん」
いっそう大きな声で喘いで、ようやく開放された。
朋志は、息も絶え絶えだ。
「かわいい声が出せましたね」
満足そうに朋志を抱え直す棗に、言いしれない不安を感じて。
まだ挿入すらしていないのに、セックスってこんなにこわいの?
でも、できないと棗に嫌われる。
ここまできて逃げるすべもなく。
「や…」
「朋志さん?」
「お、俺…セックスこわいです…」
約束の週末。
昼前には、棗の家に行く予定だったが…。
迎えに行こうかと言ってくれていた棗の気づかいを断り。
午後一時、昼前ではない時刻。
朋志は、棗のマンションに着いたものの、エレベーターホールから動けずにいた。
棗には、出際に急な腹痛に見舞われただの、途中で妊婦さんの手助けをしただのと言い訳をしていたが、もうここまで来てネタも尽きた。
行き渋りの原因は明らかで、子どもっぽいことをしていると思う。
セックスがしたくないわけではないのに、できない。
できないと、セックスがしたい棗を満足させられない。
満足できなかったなら、棗ががっかりする…。
延々とこのループに嵌ってしまっているのだ。
一応、いかがわしいセットもかばんに入れてきたし、お腹もきれいにしてきた。
昇降ボタンを押せず、ぐずぐずしている間に、チンと到着したエレベーターから棗が出てきた。
「棗さんっ、ど、どうしたんですか」
「どうって…、マンションに入る姿が見えたのに、一向に上がってこないから、また、なにかあったのかと」
「そうですか。ありがとうございます」
ついに棗の家に来てしまった。
「大変でしたね」
「いえ…」
棗は、朋志の言い訳を信じているようだ。
気まずくてつい下を向いてしまう。
「迎えに行けばよかったと後悔しました」
「すみません」
「いえ、これは僕の…、朋志さんが謝ることではありません」
手を洗ってリビングに行くと、棗が紅茶を淹れているところだった。
朋志が好きなストレートティー。
「いい香りですね」
「よかったです、会社の人がオススメしてくれました」
好きな紅茶を飲んでも、どことなくテンションが低い朋志を、プレイ不足からくる不調だと思ったのか。
「ほんとうは体調がよくないんじゃないんですか」
抱き寄せて、背中を撫でてくれる。
仕事が忙しくて会える時間が作れなかったことを申し訳なく思ってくれている。
仕事が忙しいのは仕方がない。
今回は棗の仕事が忙しくて、ほっとしていたくらいだ。
言えないが。
「プレイしますか」
プレイはしたいので、頷いた。
手首を縛って、出したコマンドに従う朋志の姿を好きなだけ堪能した棗は、心なしか艶々していた。
朋志も体がすっきりしているのを感じていた。
棗に背中を預ける格好で、縄をほどかれた。
手首に跡が残っていないか確かめ、手首や手のひらをマッサージするように撫でてくれる。
気持ちいい。
棗のケアは穏やかで優しい。
大切にされていることを感じられて、朋志のSub性がものすごく満たされる。
「?」
耳に柔らかいものがあたった感じ。
「朋志さん」
棗が朋志の耳にキスして、ぺろっと一舐めしていた。
気のせいじゃなかった。
「僕が抱きたいって言ったの、覚えていますか」
「っあ、な…」
それ以上は言えなかった。
顎を掬われ、唇が重なった。
離れたかと思うと、また重なる。棗とキスしていると思う間もなく、胸やお腹を撫でる大きな手に翻弄されていた。
ーーー いつもと違う
労るような触れ合いしか知らない体に、体の奥から快感を炙り出すような棗の触りかたは、刺激が強かった。
「だ、だめ」
唇が離れる度に、待って、だめ、と訴えるのに、棗は止まらない。脇腹から胸、鎖骨と辿る手。
何度も大きな手のひらが体中を這い回り、指先が尖った乳首を掠め。
「っあん」
いっそう大きな声で喘いで、ようやく開放された。
朋志は、息も絶え絶えだ。
「かわいい声が出せましたね」
満足そうに朋志を抱え直す棗に、言いしれない不安を感じて。
まだ挿入すらしていないのに、セックスってこんなにこわいの?
でも、できないと棗に嫌われる。
ここまできて逃げるすべもなく。
「や…」
「朋志さん?」
「お、俺…セックスこわいです…」
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