【R-18】トラウマ持ちのSubは縛られたい 〜Dom/Subユニバース

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ハッピーエンドのその先は

かわいいSubの愛で方 4







 土曜日。
 朋志のリクエストで、ボルダリングができるジムに来ていた。
 棗の趣味に興味を持ってくれたのは、単純に嬉しかった。

 朋志は、インストラクターに教わりつつ体験コースを受ける。
 本当は棗が直接教えたい気持ちもあったが、長く続けて欲しいと思い、最初はプロに譲ることにした。
 棗は朋志のことになると、ホールドに捕まる朋志の腰をインストラクターが支えていたりしたら、仕方ないとわかっていても、”もう少し離れてもらえませんか”と、横からいろいろ言いたくなってしまう。
 一旦は離れたが、やっぱり気になって中途半端な位置から付かず離れず、やきもきしながら登っていた。
 「あの…」
 声をかけられて振り向くと、二人の女性が立っていた。




 「棗さん」
 「どうですか」
 「楽しいです、ありがとうございます」
 
 体験を終えた朋志が、棗のところまで跳ねてくる。
 後ろからインストラクターがやって来た。
 「丸目さんは、慎重なタイプですね。どこにホールドするのか良く見えていますね」
 「わかりやすく教えてくれてありがとうございました」
 「いいえ、筋は良いですよ。ぜひ続けてくださいね」
 「はい」
 「あ、入会はぜひウチで」
 インストラクターはそれ以上の勧誘はせずに去っていく。
 朋志は、どこかホワッととしたままインストラクターの背中をみていた。
 「かっこいい」
 「!」

 朋志の”かっこいい”は棗の専売特許ではなかったらしい。
 「先生、棗さんが登っているのを見て、すごく褒めてましたよ」
 「そうですか…」
 「はい!」

 朋志の”かっこいい”発言に、地味にショックを受けていることを自覚していたが、これもまた仕方のないことである。
 「棗さん、俺の練習の成果を見てください」
 「もちろんです」
 



 最初ははしゃいでいた朋志も、疲れたのか段々と口数が減ってきた。
 「疲れましたね。今日は帰りましょうか」
 「…」
 
 帰りの車でも朋志はほとんど喋らなかった。
 かと思えば、じーっと棗を見ている時もあり…。
 筋肉痛にでもなってしまったのだろうか。
 「戻ったらゆっくりしましょうね」
 棗は、筋肉痛じゃなかったら軽くマッサージでもしてあげようと考えていた。
 ついでにケアもできるし、と。


 リビングの照明を点け、飲み物でも用意しようとキッチンへ向かう。
 背中になにかがぶつかった。
 と言ってもここには、棗と朋志しかいない。
 「棗さん…」

 朋志が棗の背中から腕を回している。力いっぱいなのか、抱きついているというより、しがみついているみたいだ。
 「朋志さん、どうしました」  
 「お俺…、棗さんぎゅってしてください」
 どうも疲れだけではなさそうだと、気づいた。

 言われるまま、朋志と向き合い、正面から抱きしめる。
 「は…ぁ、ふぅ…」
 背中をゆっくり撫でると、朋志は一層抱きついてくる。
 「朋志さん」
 「棗さんとプレイしたいです。いっぱい触って欲しいです」

 顔をあげた朋志は、どうしたら良いのかわからないといった表情で、でも困っていた。

 理由はわからないが、そんな様子のパートナーを放っておけず、棗は、とにかくなんとかしたいと、それだけを思っていた。



 「いいですよ」
 
 
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