【R-18】トラウマ持ちのSubは縛られたい 〜Dom/Subユニバース

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蜜月かもしれません

棗理人(25)の所見 2



 


 朋志にベッドの真ん中に座ってもらう。手を後ろに。
 「肘を持ってください」
 「はい」
 「痛くないですか」
 「大丈夫です」
 縄を通していく。
 「痛かったり、違和感があったら言ってください」
 「はい」

 
 腕を縛り、上胸、下胸と順番に縄を通していく。
 「ふ」
 「大丈夫ですか」
 「あ、はい」
 大丈夫と言いながら朋志は、縄を通していくたびに「ん」とか「あぁ」とか艶かしい声をあげていく。
 「朋志さんは、もしかしたら緊縛も好きになれるかもしれませんね」
 「あ…すみません」
 「気持ちいい感じがありますか」
 縄酔いというものがあるらしい。縛るだけで気持ちよくなるとか。
 朋志もそのタイプなら、棗にとって悪いことではない。
 「動けなくて窮屈ですけど…」
 「ええ」
 「でもこれ…棗さんがしてるから…」
 「僕が縛っているのがいいですか」
 「はい…」
 「ありがとうございます。できました」
 
 後手に肘を持ったまま縛られたことで、胸を反らせているように見える。
 胸を鎖骨の少し下で腕ごと包むように縄が通る。また胸骨の下にも同じように腕ごと包むように。
 可動域を制限された朋志は、どこかうっとりしたような表情で棗を見ている。
 「朋志さん…よく似合っていますよ」
 「棗さん…」
 「辛くなったらセーフワードを言ってくださいね」
 「はい」

 「”Kneel”」
 「あ…」
 ベッドを軽く軋ませて、棗が座る場所まで移動する。
 「動けますか」
 「動きにくい…ですけど、できます」
 
 棗の膝を跨ごうとしたか、ベッドが柔らかくてバランスを崩してしまう。
 「あっ」
 朋志の腰を支える。
 「大丈夫ですか」
 「はい…」
 そのまま棗の膝に座ったが、朋志はあまり嬉しそうではない。
 「どうしました」
 「一人でできなくて…すみません」
 「ああ、バランスを崩したことを気にしているのですか」
 棗は全く気にしていなかったが、上半身の緊縛があるにせよ、朋志は棗の手を借りずに”Kneel”したかったのだろう。

 「僕は気にしませんが…こんな簡単なコマンドを一人でできないなんて困りますね。お仕置きでしょうか…」

 「あ…このままでいいですか」
 「もちろん」
 朋志を膝に乗せたまま続けることは、棗の忍耐力も試されるのだが…、棗のSubがお仕置きをご所望されているので。



 朋志へのお仕置きは、して欲しいケアを言葉にして言うことにした。
 「え…」
 「できますか」
 「は、はい」
 「ではどうぞ、どうして欲しいですか」
 「あ…触ってください」
 「どこですか」
 「肩を…」
 縛って華奢になったように見える肩を指先で辿ったあと、手のひらをくっつける。
 「ぁ…」
 「置きました、次はどうしますか」
 「…」
 「これで満足ですか」
 「いえ、いつもみたいに…ええと、抱きしめてほしいです」
 「ええ」
 言われた通り膝に乗せた痩身を引き寄せる。
 「…ぁ」

 いつもは朋志に言われるまでもなく、全身を好きなだけ撫でている棗だ。
 朋志は、普段と違う棗に戸惑い、上半身の緊縛が邪魔をして自分から触りに行くこともできず、もどかしい思いをしているはずである。
 なんと言えばいいのか、言葉を探しているのだろう。
 目をウロウロさせて、口を開きかけてやめてしまう。その頼りない表情を見ているだけで、棗は堪らなくなってしまうが…。
 「棗さん…棗さん…」

 ついには目を閉じ、睫毛を濡らす姿に、どちらにとっても限界だと感じた。
 棗を呼ぶだけになってしまった唇に、棗のそれを重ねる。
 「よく頑張りましたね」
 



 
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