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日常系 ※R-18
乙女の憂鬱 1
※R-18…?
少女漫画脳で、深窓の令嬢並の性知識で生きてきた朋志くんを温かく見守るだけの小話。
棗が一泊の出張へ行くことになった。
始発に近い時間に家を出る棗を見送るため、一緒に起きて、朝ごはんを用意する。
「すみません、朋志さんも仕事があるのに」
「俺がしたいだけですから…どうぞ」
「ありがとうございます」
朋志もすこし早いが一緒に食べる。
昨夜は、たくさんプレイをしてもらったので、心身ともに満たされている。早起きも苦にならない。
棗が時計を確認して、出発準備をする。
一緒に玄関までいくと、靴を履いた棗に引き寄せられて唇が重なる。腰を引き寄せられるが、朋志は一段高いところにいるので唇が離れてしまう。
棗の唇が首筋を辿り、繰り返し吸い付いたり離れたりしていくのが擽ったい。それだけではない甘い痺れも。
「名残惜しいですが」
「…いってらっしゃい」
「はい、行ってきます」
朋志は、棗が見えなくなるまで見送り、キッチンに戻る。じんじんする首筋を気にしながら。
会社へ行き、いつもどおり持ち場を清掃する。
昼休みは棗から写真が届いていた。
出張先の風景や、美味しそうなお店の写真が何枚か。夕食のリサーチをしているらしい写真を見ながら昼食を食べた。
定時に仕事が終わり、帰路につく。
夕食は一人分だけ作る気持ちになれず、スーパーのお惣菜を何個か買って帰り、皿にも移さずパックのまま箸をつける。
片付けもあまりする気にはなれず、食器は水につけるだけ。お風呂もお湯ははらずにシャワーだけを浴びる。
そんなことを淡々としていると、いつもより早い時間に寝支度を終えてしまった。
吸い寄せられるようにベッドに沈む。
棗と暮らすまでは、ずっと一人で、一人だった時間のほうが長いのに、一日帰らないだけでなんだかとても寂しい。
朝はあんなにすっきりしていたのが嘘みたいだ。
昨夜のプレイで体はすっきりしていても、心は満たされていない。
頬にあたるシーツには棗の匂いが残っている。いつも棗はいい匂いがする。朋志の好きな匂い。
「…棗さん…」
シーツに体をすりつける。
無意識に、匂いを朋志に移すように。
どれだけシーツの上で体をくねらせながら擦りつけても、それだけでは足りない。名前を呼んでも返事はないのだ。
今ごろ棗は、どうしているだろう。昼間教えてくれたお店で夕食を食べているだろうか。
「…り、理人さん…」
棗の名前を呼ぶだけで、切ないような恥ずかしいような、もどかしい思いが体中で跳ね回った。
「うぅ…ん」
スマホの写真アプリを開いて探すのは、棗の姿だ。
初めて撮らせて貰ったものから、最近のものまで。
少女漫画脳で、深窓の令嬢並の性知識で生きてきた朋志くんを温かく見守るだけの小話。
棗が一泊の出張へ行くことになった。
始発に近い時間に家を出る棗を見送るため、一緒に起きて、朝ごはんを用意する。
「すみません、朋志さんも仕事があるのに」
「俺がしたいだけですから…どうぞ」
「ありがとうございます」
朋志もすこし早いが一緒に食べる。
昨夜は、たくさんプレイをしてもらったので、心身ともに満たされている。早起きも苦にならない。
棗が時計を確認して、出発準備をする。
一緒に玄関までいくと、靴を履いた棗に引き寄せられて唇が重なる。腰を引き寄せられるが、朋志は一段高いところにいるので唇が離れてしまう。
棗の唇が首筋を辿り、繰り返し吸い付いたり離れたりしていくのが擽ったい。それだけではない甘い痺れも。
「名残惜しいですが」
「…いってらっしゃい」
「はい、行ってきます」
朋志は、棗が見えなくなるまで見送り、キッチンに戻る。じんじんする首筋を気にしながら。
会社へ行き、いつもどおり持ち場を清掃する。
昼休みは棗から写真が届いていた。
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定時に仕事が終わり、帰路につく。
夕食は一人分だけ作る気持ちになれず、スーパーのお惣菜を何個か買って帰り、皿にも移さずパックのまま箸をつける。
片付けもあまりする気にはなれず、食器は水につけるだけ。お風呂もお湯ははらずにシャワーだけを浴びる。
そんなことを淡々としていると、いつもより早い時間に寝支度を終えてしまった。
吸い寄せられるようにベッドに沈む。
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朝はあんなにすっきりしていたのが嘘みたいだ。
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頬にあたるシーツには棗の匂いが残っている。いつも棗はいい匂いがする。朋志の好きな匂い。
「…棗さん…」
シーツに体をすりつける。
無意識に、匂いを朋志に移すように。
どれだけシーツの上で体をくねらせながら擦りつけても、それだけでは足りない。名前を呼んでも返事はないのだ。
今ごろ棗は、どうしているだろう。昼間教えてくれたお店で夕食を食べているだろうか。
「…り、理人さん…」
棗の名前を呼ぶだけで、切ないような恥ずかしいような、もどかしい思いが体中で跳ね回った。
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