【R-18】トラウマ持ちのSubは縛られたい 〜Dom/Subユニバース

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日常系 ※R-18

乙女の憂鬱 2





 シーツの上でもぞもぞと動きながら、棗の写真画像を見ているうちにお腹のあたりに熱を感じた。お腹の下、普段は排泄の時にしか意識しない器官が熱源だとおもう。全身もむず痒いような、なんともじっとしていられない感覚に動かされるまま身を捩り、寝返りをうつ。
 そうしていても、ちっとも熱は治まらない。吐く吐息にも熱が籠る。
 なにをどうすればよいのかは、知識としては知っている。時にはそうしたこともある。
 けれど、今は気分ではない。
 うんうん言いながら寝返りをうち、棗の匂いを感じているうちに安心して落ち着かないかと待っている。
 ーーー 棗さん…。
 いつからこんなことになったのか。
 最初の頃はプレイ中だけしかDomへの依存はなかった。
 Subとして、Domへの依存が強いことは知っていた。サブドロップに至ったのも、もとは強い依存からきている。
 とはいえ朋志自身は大人だ。Subとしては弱い一面を持つが、社会的には、精神的に自立した立派な…立派ではないけれどそれなりの大人だと思っていた…いや、思いたかったのに。
 気がついたら、自分の腹を撫でていた。
 下腹とその下。
 一日顔を見ないだけでこんなことになるなんて…。
 そこはもう痛いくらいに張り詰めて、出口を潤している。これならすぐに終わりそうだ。
 
 ちょうどその時、スマホの通知音が鳴った。
 びっくりして手にしていたスマホが滑ってベッドに落ちてしまった。画面を見ると、棗からの着信だった。
 今していることを考えるとすぐに動けず、躊躇する気持ちが生まれた。スマホを持っていないほうの手は、自分のものを握っているのだ。
 
 でも、声が聞ける。
 短い逡巡の末、声を聞きたいという誘惑には勝てず、画面をタップして通話にする。
 「…もしもし」
 「もしもし、朋志さん」
 「棗さん…」
 「いまは大丈夫ですか」
 「はい…」
 そうして棗は、一人の朋志を案じつつ棗も寂しい気持ちであると言ってくれた。仕事が滞りなく終わったので、明日は予定よりも早く帰られるらしい。
 棗の声は穏やかなテノール。朋志の好きな声だ。嬉しい知らせと棗の声に安心して、無意識に自分のものを握っていた手を離した。
 その瞬間、せき止めていたものが溢れたが、決定的な刺激とはならず、わだかまる熱に思わず。
 「…んぅ …っ…」
 「…朋志さん?…大丈夫ですか、なにかあったのですか」
 「あっ…、違います…」
 「でも、今の声…」
 「違います…大丈夫です…」
 聞かれてしまった。タイミングが悪かったといえばそれまでだが、棗は純粋に朋志の様子を気にしてくれているというのに、朋志は棗のベッドで匂いを移しながら写真を見るだけにとどまらず、性器まで疼かせた体に任せるまま解放させようとしていたのだ。
 いたたまれず、泣きたいような気持ちでただ、ああだとかううだとか違うんですとわけの分からないことを言い募る。嘘がつけないのだ。

 黙って朋志の言葉を聞いていた棗だが、朋志が返事が返ってこないことに不安になりかけたころ。
 「朋志さん、顔が見たいです」
 と言った。
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