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日常系
つながる心、甘い想い 1
バレホワ小話。イチャイチャするだけです。
「ねえ、もうチョコ買った?」
「卓くんの分と、自分のご褒美チョコとぉ…義理はまだかなぁ」
「義理も何気に気を使うよね」
「ほんとそれね」
清掃しているビルの給湯室から聞こえてきた女性社員たちの会話に思わず耳がダンボのようになり聞き耳を立ててしまった。
ーーー バレンタインかぁ。
朋志の動きがぴたりと止まる。
そして、ぴーんと閃いた。
棗にチョコレートをあげたい。
日頃の感謝の気持ちをバレンタインに乗じて伝えたいということである。
朋志のバレンタインの思い出は、まだランドセルを背負っていた頃に遡る。まだ低学年だった朋志は、同じクラスの女子から可愛いラッピングのチョコレートをもらったことがあり、母とお返しを買いに行った記憶がある。
その子とは席が隣で、教科書を見せ合ったり、グループワークも一緒になったり接点が多いこともあり、よく話をした。恋とも違う気がするが少し特別だった。その子も同じように感じていたと思う。
クラス替えになってからもしばらくは廊下で会って話をしていたが、次第にその間隔が空いて、その子は同じクラスの男子と一緒にいることが増えた。二人が一緒に下校している姿を何度か見かけたこともある。
恋とは違うといいながら、寂しさのような喪失感のようなものを感じたのを覚えている。ダイナミクスが発現する前の淡い思い出だ。
それ以来、朋志はバレンタインといえば、母が用意してくれたチョコレートをおやつに食べる日、くらいのものになった。
天啓のように感じた、『棗に感謝を込めてプレゼントをしたい』という気持ちだが、よくよく考えると、棗が甘いものを食べているところをあまり見たことがない。でも棗はチョコをもらい慣れていると思う。絶対。バレンタイン当日も沢山もらってくるだろう。
せっかくバレンタインなので、チョコレートをと思ったが、素直にプロテインにしたほうがいいのかも知れない。
そんなことをグルグル考えているうちに、あっという間に昼休憩は終わった。
バレンタイン当日。
年度末を控えて、棗の残業が増えてきた。今日も『遅くなります』という連絡が入ってからしばらく音沙汰がない。忙しいのだろう。
朋志が作る夕食はシンプルだ。鶏肉の甘辛煮とスープとサラダ。朋志にとっては、大躍進なのだ。
今日はこの日のために、チョコレートも用意してある。
結局、棗が帰って来たのは深夜にさしかかる時間だった。
「ねえ、もうチョコ買った?」
「卓くんの分と、自分のご褒美チョコとぉ…義理はまだかなぁ」
「義理も何気に気を使うよね」
「ほんとそれね」
清掃しているビルの給湯室から聞こえてきた女性社員たちの会話に思わず耳がダンボのようになり聞き耳を立ててしまった。
ーーー バレンタインかぁ。
朋志の動きがぴたりと止まる。
そして、ぴーんと閃いた。
棗にチョコレートをあげたい。
日頃の感謝の気持ちをバレンタインに乗じて伝えたいということである。
朋志のバレンタインの思い出は、まだランドセルを背負っていた頃に遡る。まだ低学年だった朋志は、同じクラスの女子から可愛いラッピングのチョコレートをもらったことがあり、母とお返しを買いに行った記憶がある。
その子とは席が隣で、教科書を見せ合ったり、グループワークも一緒になったり接点が多いこともあり、よく話をした。恋とも違う気がするが少し特別だった。その子も同じように感じていたと思う。
クラス替えになってからもしばらくは廊下で会って話をしていたが、次第にその間隔が空いて、その子は同じクラスの男子と一緒にいることが増えた。二人が一緒に下校している姿を何度か見かけたこともある。
恋とは違うといいながら、寂しさのような喪失感のようなものを感じたのを覚えている。ダイナミクスが発現する前の淡い思い出だ。
それ以来、朋志はバレンタインといえば、母が用意してくれたチョコレートをおやつに食べる日、くらいのものになった。
天啓のように感じた、『棗に感謝を込めてプレゼントをしたい』という気持ちだが、よくよく考えると、棗が甘いものを食べているところをあまり見たことがない。でも棗はチョコをもらい慣れていると思う。絶対。バレンタイン当日も沢山もらってくるだろう。
せっかくバレンタインなので、チョコレートをと思ったが、素直にプロテインにしたほうがいいのかも知れない。
そんなことをグルグル考えているうちに、あっという間に昼休憩は終わった。
バレンタイン当日。
年度末を控えて、棗の残業が増えてきた。今日も『遅くなります』という連絡が入ってからしばらく音沙汰がない。忙しいのだろう。
朋志が作る夕食はシンプルだ。鶏肉の甘辛煮とスープとサラダ。朋志にとっては、大躍進なのだ。
今日はこの日のために、チョコレートも用意してある。
結局、棗が帰って来たのは深夜にさしかかる時間だった。
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