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Bランク試験
30話
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「ふう」
と、床に座り込みながらため息を一つつく。
今、俺達は訓練が終わり、宿についたところだ。
訓練を始めてから一週間(正確には6日間)が立った。凄く辛い日々だったけど、その甲斐もあって今の体に馴染むことが出来た気がする。
「おつかれさん、取り敢えず訓練はここが区切りだな」
すると、疲労に身を任せて虚空を眺めていた俺に、真一の労いの言葉が飛んできた。
「区切り・・・?」
「そうだ、めでたい事にな、地道に魔物を倒して経験値を積んでいったこともあって、俺たち、20.Lvにレベルアップしたんだ!!」
そう言うと同時に、真一はステータス画面を見せびらかすようにして俺の前に出現させた。次いで、玄太のステータスも横に表示される。
(おぉ!確かに両方共間違いなく20.Lvだ!!)
丁度ユウの体が馴染んできたこの時と同じくして、二人のレベルアップ。明日に控えているBランク試験も相まって、これ以上と無い好タイミングだ。
「じゃあ、早速ギルドに行ってステータス更新だな」
俺の言葉に、真一は縦に頷いた。
「俺と玄太は今からギルドに行ってくるよ。ユウはどうしてる?」
続く真一の言葉に、俺は少し思考して答える。
「そうだな、訓練の後だし休みたいところだけど、昼寝をするのも何だし、適当にそこらへんを散歩してくるよ」
この一週間、訓練から帰ってきて直ぐに休むと寝落ちしてしまうという経験から導き出した俺のこれからの予定に、真一は再度頷いて、踵を返した。
「じゃあ、また後で会おう。行ってきます」
真一は最後に一言、その言葉を残して部屋を出て行った。
「いってらっしゃぁ~い」
と、気力のないユウの送り出しの言葉が部屋に響いたときには、真一と玄太の姿はそこには無かった。
(ほんと、レベルが上がった影響なのか、あいつら行動が速くなったな)
そんな思いとともに、俺は立ち上がり、散歩に出かけるべく部屋を立ち去った。
□
人々が多く行き来する大通り。俺はその真ん中を歩いていた。
神国の首都ということもあり、人口密度が高いのは仕方のないことなのだが、ユウの土地勘のなさのせいか、はたまた感のなさのせいか。どちらにせよ、この大通りは散歩には向いていなかった。
歩くたびに感じる圧迫感。これも全て高度な人口密度が原因だ。
(くそっ、散歩コースの選択完全にミスったな。もっと海辺の砂浜とか良い場所は無かったのだろうか、・・・ってここ内陸だよっ!!)
いくら土地勘がなくとも、宿屋の酒場などに大きく貼り出されている世界地図を見たことのあるユウは、ここ、イムアラ神国がすっぽりと地に囲まれていたことくらい知っていた。
知っていた上で、海景色を一望できる浜辺などを望んでいた自分に、思わず自虐的になっていしまうユウであったが、それでも歩みを止めずに大通りを突き進んでいく。
(何か面白そうな物は無いだろうか)
その好奇心を支えに、視線を右、左、後ろ、疲れたから上、といった感じで動かしていく。
そしてーー
「・・・ポーション?」
鑑定のスキルを使って、木製の小屋のようなこじんまりとした店の、側面に取り付けられている異世界の文字を読んだ俺は、思わずその文字を声に出して呟いてしまっていた。
(ポーションといえばHPを回復させる道具みたいなイメージがあるけど、試しにどんなものか見てみるか)
こうして俺は、吸い寄せられるようにして、ポーション屋の店内へと、扉を開き、脚を踏み入れた。
と、床に座り込みながらため息を一つつく。
今、俺達は訓練が終わり、宿についたところだ。
訓練を始めてから一週間(正確には6日間)が立った。凄く辛い日々だったけど、その甲斐もあって今の体に馴染むことが出来た気がする。
「おつかれさん、取り敢えず訓練はここが区切りだな」
すると、疲労に身を任せて虚空を眺めていた俺に、真一の労いの言葉が飛んできた。
「区切り・・・?」
「そうだ、めでたい事にな、地道に魔物を倒して経験値を積んでいったこともあって、俺たち、20.Lvにレベルアップしたんだ!!」
そう言うと同時に、真一はステータス画面を見せびらかすようにして俺の前に出現させた。次いで、玄太のステータスも横に表示される。
(おぉ!確かに両方共間違いなく20.Lvだ!!)
丁度ユウの体が馴染んできたこの時と同じくして、二人のレベルアップ。明日に控えているBランク試験も相まって、これ以上と無い好タイミングだ。
「じゃあ、早速ギルドに行ってステータス更新だな」
俺の言葉に、真一は縦に頷いた。
「俺と玄太は今からギルドに行ってくるよ。ユウはどうしてる?」
続く真一の言葉に、俺は少し思考して答える。
「そうだな、訓練の後だし休みたいところだけど、昼寝をするのも何だし、適当にそこらへんを散歩してくるよ」
この一週間、訓練から帰ってきて直ぐに休むと寝落ちしてしまうという経験から導き出した俺のこれからの予定に、真一は再度頷いて、踵を返した。
「じゃあ、また後で会おう。行ってきます」
真一は最後に一言、その言葉を残して部屋を出て行った。
「いってらっしゃぁ~い」
と、気力のないユウの送り出しの言葉が部屋に響いたときには、真一と玄太の姿はそこには無かった。
(ほんと、レベルが上がった影響なのか、あいつら行動が速くなったな)
そんな思いとともに、俺は立ち上がり、散歩に出かけるべく部屋を立ち去った。
□
人々が多く行き来する大通り。俺はその真ん中を歩いていた。
神国の首都ということもあり、人口密度が高いのは仕方のないことなのだが、ユウの土地勘のなさのせいか、はたまた感のなさのせいか。どちらにせよ、この大通りは散歩には向いていなかった。
歩くたびに感じる圧迫感。これも全て高度な人口密度が原因だ。
(くそっ、散歩コースの選択完全にミスったな。もっと海辺の砂浜とか良い場所は無かったのだろうか、・・・ってここ内陸だよっ!!)
いくら土地勘がなくとも、宿屋の酒場などに大きく貼り出されている世界地図を見たことのあるユウは、ここ、イムアラ神国がすっぽりと地に囲まれていたことくらい知っていた。
知っていた上で、海景色を一望できる浜辺などを望んでいた自分に、思わず自虐的になっていしまうユウであったが、それでも歩みを止めずに大通りを突き進んでいく。
(何か面白そうな物は無いだろうか)
その好奇心を支えに、視線を右、左、後ろ、疲れたから上、といった感じで動かしていく。
そしてーー
「・・・ポーション?」
鑑定のスキルを使って、木製の小屋のようなこじんまりとした店の、側面に取り付けられている異世界の文字を読んだ俺は、思わずその文字を声に出して呟いてしまっていた。
(ポーションといえばHPを回復させる道具みたいなイメージがあるけど、試しにどんなものか見てみるか)
こうして俺は、吸い寄せられるようにして、ポーション屋の店内へと、扉を開き、脚を踏み入れた。
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