小学生に戻ってるっ!?……の裏側で ~引きこもり高校生と入れ替わった小学生がいつの間にかハーレムを築いている話~

日々熟々

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13話 佐倉さんは野田くんの彼女

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 相変わらず遥くんに何でもやってもらう朝のルーチンを済ませて、教室に向かう。

 いつも通りホームルーム開始ギリギリに教室についたけど……。

 なんか視線を感じる気がする。

 不思議に思って視線を感じる方を見ると……佐倉さんがすごい睨みつけてきていた。

 親の仇でも見るかのように睨みつけてきてて、思わず慌てて視線をそらした。

 な、なんであんなに機嫌悪いんだろう……?

 睨まれていたということは僕のせいなんだろうか?

 イジメられっ子の僕がにらみつけるならまだしも、イジメっ子の佐倉さんに睨みつけられる心当たりはないんだけど……。

 まだ視線を感じる気がして、怖くて授業が始まるまで窓の外から視線をそらせなかった……。



 そんな事もあって、今日は一日、佐倉さんの事をつい目で追ってしまった。

 はじめはまた睨まれてないか心配で見てたんだけど、結局あれからは一度も睨まれることはなくて僕が佐倉さんを見ているだけになってしまった。

 それで気づいたんだけど、佐倉さん、実はそれほどイジメっ子グループと仲良く無いのかもしれない。

 休み時間は、今日も数が増えてきている気がする松戸くんを囲む生徒の輪の中にいるけど、外側の方でつまらなさそうにスマホを眺めてる。

 そう言えば、イジメの時もいつもつまらなさそうにスマホ眺めてたなぁ。

 授業態度も寝てたりスマホを見てたりする他のイジメっ子グループと違って、真面目に先生の話を聞いているし……。

 長いきれいな黒髪をした大人しそうな美人なのもあって、見ているだけじゃイジメっ子だとは思えない感じだ。

 と言っても、僕はイジメをしている時の怖い佐倉さんを知っているんだけど……。

 まあ、とにかく、佐倉さんは不思議な感じの人だった。

 

 今日も昼休みは無事に過ごせて、全部授業が終わった放課後。

 ここ数日はすぐに教室から出て言っていた野田くんが僕の方に寄ってきた。

 嫌な予感しかしない。

「ぐぅっ……」
 
 僕の前に立つなり無理やり立たされて、お腹を一発殴られた。

 特に理由もなく殴ってくるのはいつもどおりの野田くんだけど、今日はやけに機嫌が悪そうだ。

「……おい、人の女ジロジロ見てんじゃねーぞ」

 そして小さく低い声でそんなことを言われた。

「ひ、人の女?ぐふっ……」

 また殴られた……。

「都だよ。
 今日お前、いちんち中キモい目で都のこと見てただろ」

 ……都?

 ………………ああ、確か佐倉さんの名前だ。

「ち、ちが……ぐげっ……」

 誤解を解こうと思ったらまた殴られた……。

「口ごたえしてんじゃねーよっ!
 とにかくこれ以上キモい目で都のこと見んじゃねーぞ」

 みぞおちを殴られて息が詰まったまま必死で頷く僕を見て、野田くんは満足そうな表情をすると佐倉さんの方をチラリと見た後教室から出ていった。

 ううぅ……朝は佐倉さんに睨まれるし、それに警戒したら野田くんに目をつけられるし……。

 今日はツイてない……。

 そう思いながら、時間を潰すために席に座り直した。

 …………帰って遥くんの顔が見たい。



 激しく降る雨を眺めているうちに教室から人がいなっていく。

 それに合わせるみたいに雨がどんどん強くなってきて……佐倉さんと二人っきりになった時はもう土砂降りだった。

 まるで僕の暗いこれからを暗示しているみたいだ……。

「行くわよ」

 言葉少なに言う佐倉さんにうなずき返して……少し離れて歩く。

「……なにやってるの?
 逃げようとしたら……分かるわよね?」

 佐倉さんの後ろをついていってるのは昨日と同じなんだけど、昨日よりだいぶ離れていることに気づかれてしまった。

「い、いや……野田くんがあんまり近づくなって言ってたから……」

 正確には「見るな」だけど、結局のところ関わるなってことだろうから近寄ってるのを知られてもアウトだと思う。

「はぁ?
 …………野田くんなんて言ってたのよ」

「え?
 佐倉さんは野田くんの彼女だから近寄るなって」

 だからこうして隣に立って歩いているのを知られでもしたら何発殴られることか……。

 そう思って離れようとするんだけど、佐倉さんは不機嫌そうに追いかけてくる。

 野田くんを使った遠回しなイジメだ、これ。

「……とにかく、逃げるんじゃないわよ」

 逃げないから離れてほしいというのは、逆らったうちにはいるんだろうか……。

 判断がつかなくって結局言えなかった……。



 佐倉さんに連れてこられたのは昨日と同じサッカー部の部室だった。

「あの……二日連続だけど大丈夫なの?」

「うちのサッカー部はやる気ないから雨の日は絶対に休みなのよ」

 なるほど、たしかに今日も部室には人の気配がない。

 昨日と同じくポケットから取り出した鍵でドアを開ける佐倉さんについて部室の中に入る。

 中に入ると、やはり昨日と同じく佐倉さんはカーテンを閉めてから電気をつけた。

 ということは、これまた昨日と同じく撮影会が始まるのだろう。

「早く、そこに立って」

 予想した通り佐倉さんは、ベンチに座るとまた目の前を指した。

 逆らっても良いことはなにもないので素直に指示されたところに立つ。

 そしてこのあとは……。

「じゃ、じゃあ、またパンツ脱いで」

 やっぱり、上ずった声で昨日と同じ指示が出た。

 外れればいいと祈り続けてはいたけど予想はしていたので言われたとおり……。

 うぅ……やっぱり恥ずかしいものは恥ずかしい……。

 一瞬ためらった後、諦めてズボンとパンツを下ろした。

「…………」

 言われたとおりにしたんだけど、佐倉さんはなにか考えるような顔で黙ったままで、撮影もしようとしない。

 どことなく不機嫌に見えるけど……。

 し、指示には従ってたよね?僕。

 なにか間違えたかと思って思い返してみるけど、佐倉さんからの指示は『そこに立て』と『脱げ』なので間違いようがない。

 不機嫌そうに黙っていたさくらさんが、なにかを思いついた様子で口を開く。

「……下、履き直して」

「へ?」

 え?どういう事?今日のイジメ終わり?

 ならありがたいけど、動画も撮られてないし、かと言って殴られたりしたわけでもないし、一体何の時間だったんだろうって疑問が浮かんでくる。

 い、いや、イジメられなくて良かったんだけどさ、覚悟していただけになんか拍子抜けというか……。

 そんなよく分かんない感情になりながらズボンを履き直して、カバンを取りに……。

「なに動いてるのよ?」

「え?だって、今日は終わりじゃ……」

「誰が終わりって言ったのよ。
 良いからちゃんとそこに立って」

 ……どうやらあれで終わったわけではなかったらしい……。

 拍子抜けしながらも安堵したところを覆されて……ちょっと落ち込みながら言われたとおり元の場所に立つ。

 佐倉さんは精神的にイジメてくるタイプなんだろうか……。

「これから私が指示を出すから全部従うのよ」

「うん、分かった」

 元々逆らう気……というか覚悟はなかったけど、こう改まって言われるとなにをさせられるのか心配になる。

「とりあえず、パンツ……ズボンを脱いで」

 佐倉さんはスマホを構えながらそう言った。

 どうやら、脱ぐところから動画に撮ろうってことらしい。

 脱いだ後のを撮るのとなにが違うのかよく分からないけど、指示されたとおりにとりあえずズボンを脱ぐ。

「そのまま両手を真っ直ぐにして立ってて…………あ、少し足開いて」

 言われたとおりにする僕のことを色んな角度から撮っている。

「…………うわぁ……」

 なんだろう?ちょっと横側から撮ってた時に、佐倉さんが驚いたような変な声を上げた。

 パンツ姿も昨日散々見てたはずだけど、なにに驚いたんだろう?

「……ちょっと横向いて」

 横?

 こういうことかな?と思いながら佐倉さんに体の側面を向けるように向きを変える。

「うっわ……すっごいモッコリしてる……」

 佐倉さんはなにか呟きながら真剣な表情で動画を取ってるけど……ちょっと僕には意味が分からない。

「そ、そのままパ、パンツおろして……」

 …………何度やっても、人前にチンチンを出すのは恥ずかしい。

 とはいえ、逆らうわけにはいかないので言われたとおりパンツを下ろす。

「あ、そのまま腰のあたりまででいい……うわぁ……すっご……」

 指示に全部従えって言葉通り、今日の佐倉さんの指示はだいぶ細かい。

 恥ずかしいだけだからそれほど問題はないけど、なんなんだろう?

「…………うん、もう一度履き直して」

 こんなことまで言ってくるし、ちょっと今日のイジメは僕には難しすぎる。

 指示に従うので精一杯でだんだん恥ずかしいっていうのもなくなってきているし……。

「今度はこっちに向いてからゆっくりパンツおろして。
 ゆっくりよ、ゆっくり」

 言われた通りゆっくりゆっくりとパンツをずらすように下ろしていく。

 やたらと『ゆっくり』を強調してたから、自分でもじれったくなるくらいゆっくりと降ろしていたけど、怒られないかな?

 そう心配になるけど、佐倉さんはなにも言わずに食い入るようにスマホを見ながら動画を撮っている。

「それじゃ次は……」

 そのまま注文の多い撮影会は一時間以上続いた。
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