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しおりを挟む葉璃の細い腰を掴み、グッと自身を根元まで挿れてしまうと、聖南は屈んで白く清らかな項に強く吸い付いた。
チリッとした痛みが走ったはずなのだが、壁に手を付いて必死で立っている葉璃は文句など言わない。
それに気を良くした聖南は、ちぎられそうなほどに締め付けてくる内側に慣れるまで、ひたすら赤い証を葉璃の背中にいくつも残していった。
「……んっ、あ……、聖南、さんっ、痛いってばっ」
だがさすがに吸い付き過ぎたようで、葉璃が壁に凭れたまま振り返って怒りの瞳を向けてきた。
「ごめんごめん」
「むっ……ん、んっんっ……ふっ……ふぁっ……」
すかさずキスを仕掛けてやると、蕩けた葉璃の力が抜けてしまい転びそうになった。
しかし大事な部分がガッチリと繋がったままなので、上体を抱き留めて震える体を支えると今更ながらに感動が湧き起こる。
初めての時と同じく慣れるまでは動かないでいてやろうとするも、真っ白な背中と華奢過ぎる腰、時折窺うように聖南を見てくる葉璃の瞳を前にすると、どうも理性が言う事を聞かない。
バックからの方が受ける側の負担が少ないかと思ったが、立ちバックは例外だったかと葉璃を見ていて思った。
思えばあれから一ヶ月も経っている。
聖南はもちろん、結論を急いでくれた葉璃も、この大き過ぎる快感に狼狽えているはずだった。
「葉璃、動いて平気? ツライならベッドいく?」
今ですら葉璃の膝に力が入っていないので、あんまり激しく動くとそれこそ転んでしまいそうだと案じたが、葉璃は首を振って少しだけ聖南を振り返る。
「大丈夫、ダメだと思ったら……さっきの、抱っこして……」
「…………ッッ」
『~~っこの子はなんでこんなに殺し文句がうまいわけ!? 怖え……!』
思いがけない葉璃の可愛いおねだりに、聖南の欲望は理性を軽く飛び越えた。
我慢できずに背後からキツく抱き締めてやり、それを合図にゆっくり律動を開始する。
「……や……んっ、んっ、あっっ、……んっ……ぁんっ……」
「はぁ……ヤバ……こんな気持ち良かったっけ……」
初めて葉璃とした時も同じ事を思った気がする。
まだセックスというものに不慣れな、葉璃の哀愁の漂った喘ぎ声にもたまらなく興奮するし、大丈夫と言い張って頑張って地に足を付けているいじらしさも興奮するし、壁についた小さな手のひらがずり落ちていく様も興奮するし、何もかもが聖南にとっては興奮材料でしかない。
葉璃が小柄で華奢なのも、壊しそうだと思う反面やはり相当にそそる。
『かわいー……やっぱたまんねぇわ……』
これでもゆっくりと動いているつもりなのだが、挿れる時、引き抜く時、感じた事のないものすごい圧迫感である。
聖南は葉璃に、早くイけと意図的に締め付けられているのかと思った。
『まだんな事出来ねぇよな……。 この初な子が俺しか知らねぇってマジでヤバイ。 ヤバ過ぎる』
こんなに可愛い生き者が自分だけのもので、さらに、捨てられそうになったらストーカーをするとまで言い放ったいたいけな子が、まさに今聖南によって乱れている。
シャワーによる湿気と熱気に包まれた浴室で、鼻血どころの騒ぎではない昂ぶりをまざまざと自覚していた。
こんなにも容姿端麗で、少々根暗だが真っ直ぐな心を持ち、さらに前向きさまで備わってしまったら、顔付きだけではなくふとした時の何気ない表情にまでそれは表れるだろう。
そんな魅力的過ぎる対象に近付こうと、まだ見ぬ憎き恋敵達は聖南の鉄壁をも簡単によじ登ってきそうだ。
『絶対に、死んでも、誰にも渡さねぇけど』
葉璃が告白してくれた一言一句、見上げてくる緊張の面持ち、抱き締めた時の胸の高鳴り……それらは一生忘れられない。
ここでまた思い出すと鼻の奥がツンとするほど、聖南の脳裏にすべてが焼き付いた。
内側を探るように腰を振って恍惚としていた聖南は、瞳を閉じて先程の感動のシーンを思い出していると、葉璃が今にも泣きそうな瞳で振り返ってきた。
「あっ、……聖南、さんっ……俺も、う……ムリ、かも……っ」
「ん? 足ツライ?」
自分でも気持ち悪いほど甘ったるい声が出てしまったが、葉璃しか聞いてないので構わない。
葉璃の可愛いアレコレを妄想しながら我を忘れ始めていたせいで、いよいよ抱っこの時かと思ったがそうではなかった。
「……やっ、……違、……出そう……、イきそ、う!」
「あぁ……触ってほしい? ほら、イっていいよ」
一旦動きを止めて葉璃のモノに手をやると、かわいらしく「触って」とねだるようにヌルヌルした液体を出し続けていた。
孔への挿入をゆっくりめにしてやり、擦り上げるのと同じタイミングで数回扱いてやると、すぐに白濁液がシャワーから放たれる温水で流れていく。
「……はぁ、……はぁ……っ……はぁ……」
射精の瞬間、ぎゅっと内側を締め付けられ、またもや聖南は自身をひきちぎられそうだと眉を顰める。
葉璃ロスだったこの一ヶ月の間、入院で仕事を絶たれた時よりも失意の中に居た。
「見違えた」と伝えて、ほんの少し葉璃に触れられたらそれでいいと引き止めたものの、まさか告白してくれるとは思いもしなかった。
どれだけ聖南が嬉しかったか、葉璃当人も計れていないはずだ。
もう待たなくていい───聖南が想うだけでなく、葉璃にも想ってもらえる。
好きに愛していいとお許しをもらった事で、聖南は我慢をやめた。
「葉璃、おいで」
息も絶え絶えな葉璃を抱え上げてこちらを向かせると、繋がったままのそこがギュッと締まった。
「くっ……。 こら、いま締めたろ」
「やっ……分かん、っない……っ」
「もう覚えたのか? 悪い子だなぁ」
きっと葉璃は、抱え上げられた反動で自覚もないままに締めてしまったのだろうが、それどころではない聖南にとってはすぐさま動きを再開しなければならないほど切羽詰まっていた。
いわゆる駅弁体位での突き上げに、葉璃は落ちないよう聖南の首にしがみついているのがやっとだ。
「はぁ、……あっ……やっ……やぁッ……ん……んーっっ」
「葉璃、舌」
「んんっ……はぁ……んっ、んっ、ん───」
しがみついてくる強さで葉璃の興奮も伝わってきて、聞こえてるかな、と思いながらキスの催促をすると、なんと聖南の舌を甘噛みしてきた。
聖南も負けじと葉璃の舌を甘噛みして、上顎を舐め回す。
舐め上げた上顎のザラッとした質感に腰がぶるりと震え、一際早く打ち付けた後、聖南は葉璃の中で勢い良く達した。
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