迅雷上等♡─無欠版─

須藤慎弥

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③無防備

─迅─※

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… … …


「ふぁ……っ、迅……!」
「もっと近付けよ、雷にゃん」


 雷のナニを握ったまま、細っこい体をグッと抱き寄せてやると、俺の肩に手をやって生意気にも離れようとする。


「や、だ……! 俺、早えから……っ、迅の服、汚れる……!」
「んなのいいって。 っつーかお前の腹にうまいことぶっかけるに決まってんだろ」
「だから俺だけ、裸なんだなぁぁ!?」
「雷にゃん、意外と飛ぶもんな」
「せーえき?」
「そう」


 そんな非力で俺から離れるなんざ無理。

 コイツのどこがいいとか、どこら辺が感じるかとか、雷曰くヌきっこ大会が開催されて十日も経てば大体分かってくる。

 お世辞にも立派とは言えない雷のモノをギュッと握って、全体的に力込めて扱いたらあっという間に体震わして俺に縋ってくるの、何とも言えない。

 くちゅくちゅ、くちゅくちゅ、音立てて扱いてるだけで先走りトロットロにさせといて、たまに見上げてくる目は挑戦的。

 たった何分かで陥落するくせに。

 余裕なんかまるで無えくせに。


「むぅっ、……ッ! 迅……っ、そんな早くしたらっ……くる……! 出る……!」
「マジで早えな」


 いっつもいっつも、堪え性のない童貞チン○は俺の楽しみを半減させやがる。

 俺の手コキが最高にうまいからって、まだ耳舐めもしてねぇのにイくなんて許さねぇよ。

 って事で、我慢の特訓だ。


「うる、せぇ! あッ、ぐぬっ……! なんで……っ? なんでやめ……?」
「ちょっと持久力付けようぜ。 毎回五分と保たねぇんじゃ話になんねぇよ」
「いいっ、持久力なんか付けなくていい! うぅぅ……ッ、もてあそぶのやめろよ迅~~ッ」
「……甘えてんの?」
「甘えてねぇ!」
「……チッ」


 そこは頷いとけよ。

 握って離してで我慢を促すと、雷は涙目になってさらに反抗的になった。

 つい舌打ちかました俺だが、まぁ……この目も態度も嫌いじゃねぇ。

 直接股間を握るか、「抜く?」って聞くとあっさり顔面を真っ赤にする、その童貞っぽい反応はもっと嫌いじゃねぇ。

 だから出来れば、もう少し長く気持ちいいと思う時間増やしてやりてぇ、っていう俺の優しさもある。

 コイツには全然伝わんねぇだろうけどな。


「明日は何する?」


 ただ我慢させるだけだと怒りだすんで、扱くのをやめた俺は体のいい話題を振ってやる。

 あー優しい。 俺ってこんな優しさ秘めてたのか。

 扱かれなくなった雷は、見るからに「ガーン」って言いたそうに猫目を見開いてるが、今後のためにも我慢な、我慢。

 真顔で猫目をジッと見ると、最近すぐに目を逸らす。

 ムカつくから、先端から滲む透明の液体を人差し指に乗っけて親指と擦り合わせ、ぬちゃっと糸を引く様を見せつけてニヤッと笑ってやる。

 そしたらまた、俺じゃなく窓の外を見てムッとした。

 こんなぐちゅぐちゅに濡らしといて避けるとはいい度胸だ。 ……ってか、感じてんだよな……俺の手のひらで。


「あ、明日……ッ? 今それ話さなきゃなんねぇっ? 俺かなり切羽詰まってる、んぁっ♡」
「俺のバイト先、行く?」
「え!? 行きたい行きたい! 行っていいのか!?」
「連れてってやるけど、ウロチョロはすんなよ。 ちゃんと俺の隣を歩け。 約束しろ」
「俺をガキみたいにッッ」
「は? 先週映画観に行って迷子になったのはどこの誰だよ。 一昨日のスーパーでも、昨日のゲーセンでも迷子になりやがって」
「いやぁ~館内放送で呼び出して悪かったって。 俺つい、興味をそそられると周り見えなくなんだよな」
「ガキじゃねぇか」
「ガキではねぇ!!」


 雷と過ごす時間が増えてんのは別にいい。

 ただコイツは相当な自由人だ。 ちょっと目を離すとすぐに俺の横から居なくなる。

 トイレに行くっつってなかなか戻ってこねぇから探しに行くと、知らねぇ奴の隣で映画観てたんだぞ。

 いや、分かんだろって。 映画始まったら足元は暗いかもしんねぇが、さすがに席間違えるほどのバカは居ねぇよ。

 しかもどこの誰だかも分かんねぇ隣の奴のポップコーンまで食ってたんだぞ。 マジでアホ。 アホ過ぎる。


「……おい、萎えてんぞ」
「俺は繊細な童貞男子だから、一個のことしか出来ねぇの!! なんかヌかなくてもいいやって気に……や、ぁっ♡」


 さっきまでそこそこ固かったナニが、ちょっと話し掛けただけでふにゃふにゃになっていた。

 どうせまた違う事考えてたんだろ。

 すぐフラフラする、すぐ迷う、すぐ喘ぐ。

 相手が翼でも腹が立ってしょうがなくなってから、俺は意識的に雷を見張ってる。 そうすりゃ、ムカっ腹しか立たねぇ束バッキー先輩のことを思い出したりもしねぇだろ。

 そうなるように仕向けた俺はつくづく翼に感化されてる気がしないでもないが、こうしないと俺の気が済まねぇんだから仕方がない。

 ふにゃふにゃだったそれを固くさせんのは俺でいい。

 耳を舐めて、小さい喉仏を舐めて、鎖骨を甘噛みして、また喉仏を優しく舐めて、赤いピアスが光る耳たぶに戻る。


「あっ……迅っ……ぺろぺろ、しつこい……!」
「………………」


 コイツの声さえ聞ければ、俺は満足。

 お前は、俺の手のひらと舌でたっぷり喘いでりゃいいんだよ。

 他の事なんて考えるな。

 他の誰の事も、考えるな。

 ……話題を振ったのは俺なんだが、分かってる。 支離滅裂だ。




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