迅雷上等♡─無欠版─

須藤慎弥

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③無防備

─迅─8※

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 一番最初に俺の喧嘩する姿を見た時以上に、雷がドン引きしている。

 我ながら立派だと思うし、誰にもするつもりはねぇけど自慢のブツだって事は自覚してるが引かれるような代物ではないはすだ。

 同じ男なら「すげえ!」と驚くか、「いいなー!」と羨ましがるか、どっちかだろ。

 俺の左手の中でしおしおとふにゃだれたチン○が、雷の心のバロメーター。

 コイツまた頭ん中で色々語ってんだろうな。


「…………勃ったらさらにデカくなんの?」
「は?」
「勃たせていい?」
「……は?」
「あ、でも俺じゃ勃たねぇか。 AV観てたら勃つ? こないだの女教師まだこの部屋にあったはず……うわっ」


 無邪気な童貞男子が、恥ずかしげもなくフルチンでベッドを降りようとした。

 すかさず細い腕を取って腰を抱くと、ベッドに投げ出した俺の長い足で雷を囲う。

 やっぱ妄想してたな。

 通常でもドン引きサイズの俺のナニが勃起したら、どこまでコイツが引いちまうのか検証したくなってきた。

 ヌきっこ大会が開催されて以来、一回も雷の前で抜かなかった俺だが女教師にムラムラした事なんてねぇよ。


「俺巨乳は好みじゃねぇ」
「あ、あぁ……そうなんだ? んんっ……♡」


 簡単に抱き寄せられる小せぇ体を密着させて、キンキラキンな後頭部からうなじ、そして両耳までを順番に意味深な感じで指先で触った。

 それだけで細い体がビクビクと揺れる。 初めて聞いて以来頭から離れなかった、やけにそそられる喘ぎ声を微かに漏らす。

 ほらな。 絶対女教師よりお前の方がエロいぞ。


「ふ、ぁぁ……っ♡ 迅……っ」
「その声聞いてりゃすぐ勃つ」
「へっ? あっ……あ、ちょっ……!」
「お前が敏感で何よりだ」
「ぅぅ……ッ、耳……、やめっ……あぁ♡」


 俺は耳なんか舐められてもどうとも思わないが、雷は違う。

 耳たぶに嵌った二つのピアス含めて、舌で遊ぶようにわざとぴちゃぴちゃと音を立てて舐めると、俺のナニに慄いてふにゃだれてたチン○がいつの間にか復活していた。

 鼓膜まで届けばいいのにと思いながら、舌を細めて中までぴちゃぴちゃ舐める。

 こんな事して喘がせて喜んでる俺、変な性癖持ってるみたいじゃん。 ……って、時すでに遅しか。

 つい調子に乗ってぴちゃぴちゃしまくってたら、俺のナニが "変な性癖" の証明してんだけど。


「デカくなりましたけど。 触んねぇの?」
「うっ……! い、いいんすか。 俺童貞っすけど」
「……説明しろ」
「触ってみたいのは山々なんだけど、童貞がヤリチン○に触ったら伝染したりしない?」
「……待て。 一回整理する」


 なんだ? ……伝染って何の事。

 頭に花の冠付けて歩いてるようなマイペース能天気。 それが雷にゃん。

 俺はそれを監視する優しいイケメン。 ちなみに往生際が悪いことに、監視については本人の許しは未だに出てねぇ。

 雷が真剣にバカな事を言うなんて日常茶飯事で、今回が初めてなわけじゃないが今のはかなり難易度の高いバカ発言だ。

 さて、考えてみよう。

 コイツならどういう思考回路でものを言うか。


「んーと、つまり、童貞まっしぐら男子な雷にゃんが俺のチン○触ると、今までのヤリチン経験がリセットされる……って感じのことが言いてぇの?」
「そうそう。 聞き捨てならねぇのあったけどな!」
「どの辺が?」
「俺は童貞まっしぐら男子じゃねぇよ! 頑張れば何とかなる! 焦ってねぇだけ!」
「分かったからすぐ他の事考えんのやめろ。 ふにゃってんぞ」
「ぁんっ……♡」


 深く考えるだけ無駄。

 雷はバカ素直でバカ正直で、それは頭だけじゃなく体も同じくそうだ。

 小せぇ体をプルプル震わせてトロ顔する雷を見てると、もっと強い快感とか気持ちいい事があるぞって教えてやりたくなる。


「ほら、俺のと一緒に握れ。 ヘタでいいから扱いてみろ」
「両手じゃないと指回んねぇよ……ヤリチン性欲モンスターめ……。 とんでもないマグナム所持してんだから無茶言うな」
「なんでお前そんな手が小せぇんだよ」
「逆に俺の身長で手だけデカかったらキモいだろ!」
「あぁ、まぁ……確かにな」
「んっ……♡ 熱い……迅のこれ、熱い……っ」


 ……AV並みにどエロい台詞言うなよ。

 反応しちまったじゃん。 てかお前より先に出ちまうとこだったじゃん。

 …………遅漏と名高いこの俺様が。


「お前さ、身長いくつなの」
「あっ、耳、やめ……っ」


 このまま雷の両手で扱かれたらみこすり半だ。

 初めてのヌきっこ大会参加が情けない結果だとガチで汚点にしかならないんで、俺は今すぐ聞きたい事でもねぇどうでもいい話題を振った。

 情けないが背に腹は替えられない。

 コイツより先にイくなんてマグナムが許さねぇ。


「なぁ。 何センチ?」
「迅は……? 迅が言ったら、俺も言うっ」
「俺は百八十三」
「はぁ!? 聞かなきゃ良かった!」
「なんでだよ。 俺は言ったんだから雷にゃんも言え。 白状しやがれ」
「うぅぅ~~~~」
「ネコのくせに犬の真似?」
「違ぇよ! …………俺の身長はぁ、迅の身長からマイナス二十三センチ」


 よしよし。 ちょっと俺も気が紛れてる。

 いやでも……ヤバいな。

 下向いたらすぐそこに雷のトロ顔がある。

 ネコのくせに不機嫌な犬みたいな不満たらたらな表情と、小せぇ手のひらの中に合わさったチン○の熱さで不覚にも煽られる。

 考えろ。 百八十三から二十三を引くんだ。 小二でも出来る簡単な暗算だろ。


「あー、……雷にゃん百六十センチなんだ?」
「え? 違うぞ」
「はぁぁ?」
「だって俺、……百五十六……」
「……お前……引き算間違えるとかあり得ねぇ……」
「えぇ~間違えてた?」
「百五十六センチならマイナス二十七だろーが」
「お、おう! そうだ! マイナス二十七だったな! 暗算は難しいな、テヘペロッ」
「………………」


 気は逸れた。 それは間違いねぇ。

 そんなに身長差があったのかって衝撃より、雷のバカさ加減に脱力してついやわらかいほっぺたを摘んだ俺の行動も、間違ってねぇよな……?



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