狂愛サイリューム

須藤慎弥

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550 / 633
50❤︎束の間の逢瀬

50❤︎⑤※

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「そんなにめろめろしたかったの」
「はいっ」
「俺は後ろほぐすから、こっちにお尻向けて上乗って」
「え!? それはちょっと……難易度が高……」
「じゃあめろめろダメ」
「の、の、乗りますっ!」


 どうしても聖南のものを舐めたい葉璃には、やはり有効な交換条件だった。

 ほくそ笑む聖南の体を、産まれたままの姿である葉璃がおずおずと跨ぎ、ぺたんと座る。

 真顔で聖南を見つめる最終兵器と視線が合い、思わず笑みが溢れた。


「いや葉璃ちゃん。これもいろんな意味でめちゃめちゃ眼福なんだけど、こっち向いてたらめろめろ出来ねぇよ?」
「あっ、そうですね。……こう、ですか?」
「ん。そのまま俺の上でうつ伏せになる感じで……あぁ、そう。……いい眺め」
「聖南さんっ! も、揉まないでくださいっ」


 そう言われても、聖南の上に乗った葉璃の局部が手の届く位置にあるのだ。

 考えるより先に体が動いていた。

 孔にはなるべく目をやらず、色白でもちもちな臀部を両手で鷲掴む。そうしていると、下半身に意識を集中させずとも聖南の性器はさらに凶器と化した。


 ──ヤバ……油断出来ねぇな。


 魅惑の桃尻を前に、これから悶々中の葉璃から施しを受けるとなると、技量など関係なく呆気なく果ててしまいそうだ。

 何しろ聖南も、この二週間はひたすら右手が恋人だった。

 溜まる前に抜くという、ただただ味気ない自慰行為にふけった日々を思うと、性欲の強い聖南の方が今この時を待ち侘びていたかもしれない。

 深い眠りについたおかげで脳は冴え渡り、愛する葉璃が聖南の上でとんでもない格好をしている。

 興奮しないはずがない。


 ──明日……俺は午後から仕事だけど葉璃は午前にレッスン入ってたよな。


 記録更新、という文字が浮かぶもすぐに打ち消し、ひとまず朝一番に林に連絡しなければと聖南は考えた。

 そう何時間も致すつもりはないが、おそらく数時間後のレッスンに耐えられるほど生易しくは抱いてやれない。

 葉璃の温かな手のひらから、ギンギンと称する性器をきゅっと握られた。それだけで鼻の奥がツンとする。

 遅漏の疑いをかけられている聖南でも、この状況下はとても油断出来ない。少しでも意識を緩めると、呆気なく葉璃を汚してしまいかねなかった。


「……葉璃、どう? さっきよりめろめろしやすいんじゃね?」
「ふふっ。そうですけど、ふにゃふにゃ聖南さんも新鮮でした」
「そりゃあそうだろうなぁ。って、俺そんないつも勃ってるか?」
「はい」
「マジかよ~」


 ははっと笑いはしたが、いつもいつでもギンギンになれるからと葉璃の前では聖南の自覚以上に節操が無かったらしい。

 薄々気付いてはいたけれど、淀みなく葉璃が即答した事でやはり年上の恋人らしく落ち着かなければと心に決める。


「…………っ」


 葉璃の吐息が性器にかかった。

 すぐにやってきた生温かな感触に、聖南はクッと息を詰める。

 まずは咥えるのではなく、葉璃念願の〝めろめろ〟からスタートするようで、棒付きキャンディーかの如く亀頭をぺろぺろされた。


「ん……」
「…………っ」
「んっ……んっ……」


 漏れ聞こえてくるのは、舐めながらも薄っすらと喘ぐ葉璃の声だ。

 瞳を閉じて口淫と啼き声を感じていた聖南だったが、次第に夢中になってゆく葉璃の舌使いに恍惚とし始める。

 まったく嫌がる素振りなく、竿の下部分を右手で扱きながら先端に滲む先走りを舐め取り、しつこく亀頭ばかりを〝めろめろ〟された。

 教えてもいないそれを、葉璃はさも嬉しそうにしてくれる。

 毎度の事ながら、可愛い可愛い葉璃にさせていい事ではないという思いが頭の片隅にはあるのだが、気持ちいいものは気持ちいい。

 子猫のじゃれ合いのような愛撫ではなく、もっとダイレクトな刺激が欲しい気もするが、爆睡していた詫びも込めて葉璃の好きにさせておいた。


「なぁ葉璃、ゴム付ける?」
「んぇっ?」
「あ、喋んなくていい。ゴム付けてやるってさっき言ったけど、違和感あるだろうから葉璃が決めていいよ」
「はふっ……ん……っ」
「ん、分かった」


 大事そうに凶器を握る葉璃は、コンドームは付けたくない、とわずかに首を振るのみで聖南の方を見もしない。

 許可を得たからと、口淫を存分に堪能しているのは良い事だ。

 目線のやや下方だが、目前には愛おしいものがぷらぷらと揺れ、ぷりんとした桃尻と美味そうな孔がある。

 その上、施してくれている側の葉璃は舐めながらもひたすら啼くため、言わずもがな生殺しであった。


「ふむ……っ。んっ……んっ……」
「俺も葉璃ちゃんのめろめろしてぇ~」
「んーん! んーっ!」
「いや俺らの体格差じゃ出来ねぇんだよ。届かねぇもん」
「んっ、んっ!」


 いくらか上体を起こせば出来ない事も無いが、軽く二十cmも身長差があるとそこそこに無理な態勢になる。

 口走った願望は願望にとどめ、首とお尻を同時に振って『嫌だ』アピールをした葉璃の技量に集中した。

 聖南が止めないのをいい事に、本当に葉璃はたっぷりと時間をかけて舐め回している。

 時折息を詰めてしまうほど、竿から亀頭にかけて舐め上げてきたり、態勢的に舌が回らないからと裏筋を右手で強く扱いてみたり、葉璃なりに聖南を気持ち良くさせたい意思を強く感じた。


「……葉璃、そんなずっとめろめろしてて飽きねぇの? クッ……! ちょっ、葉璃。待て、いきなりそんな奥まで咥えなくても……!」
「んんっ……」


 そんなに丹念に施さなくていいという意味で言ったのだが、聖南の発言を誤解した葉璃がついにぱくっと性器を咥えてしまった。

 その瞬間、戯れのような〝めろめろ〟では感じ得なかった温かさと興奮が聖南を襲う。

 口の小さな葉璃は、咥えるだけで精一杯のはずだ。しかし聖南の腰が微かに震えるほど、彼の限界まで口内に性器を収められ、小さく上下に動かれてはたまらなかった。

 思わず聖南は、片目を細める。


「はぁ、……気持ちいー……。葉璃、気持ちいいよ」
「ふふっ……。ふふっ……」
「じゃ、俺も始めるぞ。葉璃ちゃん、そのままめろめろパクパクしてていいけど、歯は立てるなよ」
「む、んっ……! ん……」


 葉璃はそれがとても好きなのだという事を、身を持って知らしめられた。おかげで聖南の限界が迫っている。

 望んでいたダイレクトな刺激が、本能的に魅惑の孔を求め始めた。

 放っておいた個包装のローションを三袋ほど一気に左の掌に出してしまうと、右手の人差し指と中指を使って人肌に馴染ませていく。

 止まらない聖南への愛撫に吐息を漏らしつつ、恋人と繋がるための前戯に胸が弾んだ。


「んっ……!」


 ねっとりとしたローションを絡ませた中指で、窄んだ孔の周辺をくにくにと押す。すると葉璃が分かりやすく反応した。

 ぴくんと華奢な体が揺れ、円を描くように動かす滑った指先からわずかに逃れようとしている。

 しかし聖南は気にせず、そこだけやや色味の濃い孔に指先をぬぷっと挿れ、優しく掻き回した。


「あー、やっぱり。葉璃ちゃん洗浄済ませてたんだ」
「ふ、んん……っ」
「ナカもやわらかい。これバスルームでやったの? 一人で?」
「ん、ん!」
「そっか……」


 いつ弄っても綺麗なそこは、葉璃が人一倍気にする質だからなのだろう。

 聖南は風呂も洗浄も必要無いと思っていて、それを言うと毎回葉璃からドン引きされてしまうが、わりといつも本気だ。



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