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母乳チートになりました
母乳チートになりました2/4
しおりを挟む「綾香?綾香大丈夫か?」
「おーい」
「………………んー?」
目を擦り、瞼を開けると自分を覗き込む青い髪の男性と赤い髪の男性。青い髪の男性は少し切れ長の目で耳の上から黒い角がトグロを巻くように生えている。赤い髪の男性はは青い髪の男性と似たような顔で左の目の下に小さな傷があり同じ角が生えているが少し青い髪の男性に比べると小さい。
「アドラうるさいぞ」
「うるさいのはアケロじゃないか?」
赤い髪の男性がアドラ、青い髪の男性がアケロ。
それぞれ文句を言っている声で完全に目が覚めた。
「アドラ、アケロおはよう」
「おはよう。まだ少し早いんだ」
「おはよう綾香。ごめんね。うなされてたから起こしてしまった」
自分を挟むように両側の2人が上半身を起こして顔の上で言い争いをしていた。頭を撫でて挨拶をするとすぐ治り、心配そうにこちらを見た。
アドラは赤い髪で顔に傷があるせいか、ぱっと見の印象としては元気で活発なのかと思いがちだが意外と繊細で丁寧な性格をしている。アケロより言葉遣いも丁寧だ。
アケロは青い髪で知的かと思えば、直感型で天才型である。大体のことは一回やると覚えるようで、小さい頃はアドラがアケロに嫉妬して突っかかってしまった。アドラの目の下の傷はその時にできたもので、活発だったアケロはそこから大人しくなっていた。
ただ、天才型も欠点はもちろんあって直感で動く為爪が甘く奢りがちである。そんなところをアドラがフォローしてあげていた。
喧嘩は多いが、お互いを認め合っていて実はとても仲良しであった。
そんな2人を微笑ましく見ていると逆に頭を撫でられた。
「嫌な夢でも見ていたのか?」
「うん。こっちに来た時の夢」
「あぁ、俺たちを拾ってくれた頃のか」
「うん。赤ちゃんが亡くなって辛くて……、この世界に来て、あなた達に出会って空腹でまた死にかけてっていう1番辛かった時……」
「あぁ、お婆ちゃんがいなかったら僕らも死んでいたね」
2人はまた横になって仰向けになる私を挟んで頭を撫でてくれる。時折り2人の手が頭の上でぶつかるので、アケロは撫でるのをやめて手を握ってくれた。
アケロの言うお婆ちゃんとは、こっちに来て2人を拾った後結局食料を見つけられず餓死しそうになっていたところを助けてもらった。
お婆ちゃんと出会ってからもう5年も経つ。
お婆ちゃんにはこの世界の話や言葉を教えてもらったりと本当にお世話になっている。
その時に拾い育てた赤ちゃん2人が現在両側に寝ているアドラとアケロ。
5年しか経っていないのに何でこんなに成人男性と変わらないくらい大きくなっているかと言うと、魔人だからだそうだ。弱肉強食の世界で早く大きくならなければならない。
そして私の母乳が要因でもあるそうだ。
母乳がよく出て、栄養価も高くとても健康に育ったらしい。そしてなぜか永遠と母乳が出るのと、歳をとるスピードが格段に遅い気がする。
「奇跡だねー」
「そうだな。きっと姉さんが綾香を助けてくれんじゃないかと思ってる」
「そうだね。僕もそう思う。お婆ちゃんも声が聞こえたって言ってたしね」
姉さんと呼ぶのは、生まれてすぐに亡くなった私の実子。2人は血のつながりも無い私の子を姉と言ってずっと慕ってくれていた。神のように崇めている節もある。
「そうね。そうだと良いなー……産まれてきてくれたことも奇跡だったからね。あなた達に出会えた事も奇跡だよね」
「そうだな」
「そうだね」
大好きだと言って頭を撫で返したら抱きしめられた。
布団の上で育てた大きな子どもに抱きつかれて嬉しく無い訳がない。溢れる笑い声に苦しかったことなんて忘れてじゃれあった。
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