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第三章 変化
仮面
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「ダメだ!」
そう一言言い放つ。
「ちょ、なんでですか?理由を言ってくださいよ。」
「ダメといったらダメだ。あいつはまだガキだ。それだけだ。」ドン
コップに入った酒を飲み干し、コップをテーブルにわざと音を鳴らすように下ろす。話はこれで終わりだと言わんばかりに。おれは食い下がる。
「くっ。理由になっていません。それで俺は納得しませんよ。」
「はあ、十分理由になっているだろう。ガキは危なっかしくて外に出したくないんだよ。それに俺はお前にも言って欲しくないと思ってんだ。王様の命令なら俺がとやかく言うつもりはない。ただ、モルテは違うだろうが。」
「・・・違いますけど。でも、俺はモルテより小さい時レーグルにいきましたよ。その時ハウさんは何もいわなかったじゃないですか⁉」
ヒートアップしてしまう。冷静になろうと思えば思うほど様々な思いが巡り結果として熱くなる。
「俺はあの時も反対したかった。ただあの時はどっちにしろ危険が及ぶ状況になっていた。それだったら、ディグニと一緒にいた方がいいと思っただけだ。クラフトさんやペルフェットもいたしな。今回は二人で、それも魔物が闊歩するこの状況でだ。状況が違いすぎるだろ。」
酒をそんなに飲んでいるのに何でそんなに冷静なんだよ、と思ってしまう。それが余計腹を立たせる。
「そうです。状況は変わりましたよ。俺は毎日毎日魔物を倒して経験を積みました。そして力も付いています。それはモルテも同じです。俺たちはもうガキじゃない‼」
俺は睨みつけるようにハウを見る。脅しているわけではない。わかって欲しいのだ。だから目に力が入る。ただ、ハウにそれはお見通しだった。
「それがガキだって言ってるんだ。お前が言っているのは感情論に過ぎないんだよ。違うか?」
違くない。ハウの言う通りだ。ぐうの音もでない。ただ、抗うことをやめることはできなかった。
「違うね。感情論じゃない。経験でいっているんだ。これまで魔物と戦ってきて、それでいけると判断したんだ。」
ハウはニヤニヤこちらを見てきている。こっちの感情を揺さぶるように。そして鼻を鳴らしてこう言ってきた。
「仮面が取れてるぞ、ビス。それに何が経験だ。2,3年傭兵として働いたぐらいでよく言うぜ。俺は20年以上傭兵やってるんだぞ。そういうなら俺の経験を信じろよ。レーグル王国にたどり着けない。お前ら何てそこら辺で野垂れ死ぬのが関の山だ。それが俺の経験から言えることだ。」
俺は無意識に立ち上がり、ハウに掴みかかっていた。
「俺たちの何を知ってるんだよ。なあハウ。何も知らない癖に決めつけんじゃねぇよ‼」
「いーや、知ってるね。モルテは本を読んでワンワン泣くガキだぞ。それにビス。お前はいつもディグニに金魚のフンみたいにくっついて回ってたガキだ。レーグルでのことも想像できるぞ。ディグニたち大人に守られて生きてこられたんだろ。それに・・・」
「やめろ。ガキ扱いするんじゃねぇ。」
それ以上は言って欲しくなかった。それ以上言われたらもう気持ちを抑えることができなくなる。自分では大声で言ったはずだった。だが、俺の言葉はハウには届かなかった。
「何もできずに足を引っ張り、挙句の果てに一人死なせた。違うか、ああ⁉」
違くない。違くないからこそ俺の何かが弾け飛んだ。今度は間違いなく大声が出ていたはずだ。
「やめろって言ってんだろうが‼」
強く握り込んだ拳がハウに向かっていく。ゆっくり、ゆっくりと。体感ではそう感じられたが実際には1秒にも満たないだろう。拳がハウにあと1mmで当たるという時冷たい何かが感じられ、間一髪で俺の拳は止まった。
そう一言言い放つ。
「ちょ、なんでですか?理由を言ってくださいよ。」
「ダメといったらダメだ。あいつはまだガキだ。それだけだ。」ドン
コップに入った酒を飲み干し、コップをテーブルにわざと音を鳴らすように下ろす。話はこれで終わりだと言わんばかりに。おれは食い下がる。
「くっ。理由になっていません。それで俺は納得しませんよ。」
「はあ、十分理由になっているだろう。ガキは危なっかしくて外に出したくないんだよ。それに俺はお前にも言って欲しくないと思ってんだ。王様の命令なら俺がとやかく言うつもりはない。ただ、モルテは違うだろうが。」
「・・・違いますけど。でも、俺はモルテより小さい時レーグルにいきましたよ。その時ハウさんは何もいわなかったじゃないですか⁉」
ヒートアップしてしまう。冷静になろうと思えば思うほど様々な思いが巡り結果として熱くなる。
「俺はあの時も反対したかった。ただあの時はどっちにしろ危険が及ぶ状況になっていた。それだったら、ディグニと一緒にいた方がいいと思っただけだ。クラフトさんやペルフェットもいたしな。今回は二人で、それも魔物が闊歩するこの状況でだ。状況が違いすぎるだろ。」
酒をそんなに飲んでいるのに何でそんなに冷静なんだよ、と思ってしまう。それが余計腹を立たせる。
「そうです。状況は変わりましたよ。俺は毎日毎日魔物を倒して経験を積みました。そして力も付いています。それはモルテも同じです。俺たちはもうガキじゃない‼」
俺は睨みつけるようにハウを見る。脅しているわけではない。わかって欲しいのだ。だから目に力が入る。ただ、ハウにそれはお見通しだった。
「それがガキだって言ってるんだ。お前が言っているのは感情論に過ぎないんだよ。違うか?」
違くない。ハウの言う通りだ。ぐうの音もでない。ただ、抗うことをやめることはできなかった。
「違うね。感情論じゃない。経験でいっているんだ。これまで魔物と戦ってきて、それでいけると判断したんだ。」
ハウはニヤニヤこちらを見てきている。こっちの感情を揺さぶるように。そして鼻を鳴らしてこう言ってきた。
「仮面が取れてるぞ、ビス。それに何が経験だ。2,3年傭兵として働いたぐらいでよく言うぜ。俺は20年以上傭兵やってるんだぞ。そういうなら俺の経験を信じろよ。レーグル王国にたどり着けない。お前ら何てそこら辺で野垂れ死ぬのが関の山だ。それが俺の経験から言えることだ。」
俺は無意識に立ち上がり、ハウに掴みかかっていた。
「俺たちの何を知ってるんだよ。なあハウ。何も知らない癖に決めつけんじゃねぇよ‼」
「いーや、知ってるね。モルテは本を読んでワンワン泣くガキだぞ。それにビス。お前はいつもディグニに金魚のフンみたいにくっついて回ってたガキだ。レーグルでのことも想像できるぞ。ディグニたち大人に守られて生きてこられたんだろ。それに・・・」
「やめろ。ガキ扱いするんじゃねぇ。」
それ以上は言って欲しくなかった。それ以上言われたらもう気持ちを抑えることができなくなる。自分では大声で言ったはずだった。だが、俺の言葉はハウには届かなかった。
「何もできずに足を引っ張り、挙句の果てに一人死なせた。違うか、ああ⁉」
違くない。違くないからこそ俺の何かが弾け飛んだ。今度は間違いなく大声が出ていたはずだ。
「やめろって言ってんだろうが‼」
強く握り込んだ拳がハウに向かっていく。ゆっくり、ゆっくりと。体感ではそう感じられたが実際には1秒にも満たないだろう。拳がハウにあと1mmで当たるという時冷たい何かが感じられ、間一髪で俺の拳は止まった。
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いったん終了します
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気が向いたら書きますね
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