ヒレイスト物語

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第三章 変化

危険な実験

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「これ何ですか?」


破片を取りながら俺は聞いた。すると、またシェーンは拳をつくろうとする。俺が顔をあげるとシェーンはそっぽを向いていた。


「・・・教えないわよ。」


どうやら前に言ったことを根に持っているらしい。まあ、自分から言い出したことだ。


「はあ、わかりましたよ。だから手は開いててくださいね。」


そこは素直に従ってくれた。それにしても、こんな黒い石何てあったか。シェーンに頼まれたものの中にこんなものなかった気がする。まあ、石はいくつか頼まれたことはあると思うが。どれも色が付いていたはずだ。そんなことを考えながら石を取り終える。


「ヒール。はい。左手はもう大丈夫ですよ。」


そう言うとシェーンは左手を開いたり握ったりするのを繰り返した。違和感はなかったのかそれをやめこちらに向いてくる。


「ありがとう。それじゃ次やるわよ。」


シェーンはまた続けようとする。だが、俺はそれを拒んだ。


「ちょっと待ってください。体を見せてください。」


そう言って気付く。言い方を間違えてしまったと。どうしてだろう。シェーンの方が背は俺より小さいはずなのに俺の目線が下になった気がする。

「・・・変態。」


「んん。言い方を間違えました。異常がないか確認しますので、服を脱いでください。」


「もう大丈夫って言ってるのに。時間がもったいないわよ。」


シェーンは文句を言ってくる。ただ、俺は何も言わずシェーンの目を見つめていた。


「・・・わかったわよ。脱げばいいんでしょ。」


「お願いします。」


毎回言っているのだから、あれだけでもわかってくれてもいいだろう。俺だって気にしてないわけではないのだから。シェーンは上着をゆっくりと脱ぎだす。


「ちょっと、ずっとこっち見てないでよ。」


「す、すみません。」


俺は慌てて身を翻す。ただ、よくよく考えれば、今の状態よりはだけているところを見るのだから関係ないのではと思ってしまった。背中越しにシェーンに話しかける。


「あの、これ意味あります?」


「う、うるさい。・・・何で私はこんなやつを。」


うるさいのあとに何か言った気がするがモゴモゴ言っていて聞き取れなかった。


「何かいいました?」


「何も言ってないわよ‼ほら、もういいわよ。」


俺は、振り返るとこちらに背中を向けたシェーンがいた。もちろん背中は何もまとっていない。さすがに前の方は隠しているが。一瞬ドキッとしてしまったが、必死で抑え込む。


「じゃあ、診ますね。じっとしていてください。」


俺は手を翳し、異常がないか確認をする。上半身をすべて確認し終わりほっとする。身を翻す。


「異常ありません。もう上着を着て大丈夫ですよ。」


「だから言ったじゃない。」


「そうは言っても、心配なんですよ。何かあるんじゃないかって。・・・最初の頃みたいに。」




最初の頃はひどかった。このように魔法を試した時血を吐き出したのだ。それも地面に小さい池ができるほどの量を。
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