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第五章 旅立ち
裏切者
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オレンジ色に染まった道をひた走る。近づいてくる魔物を倒しながらなので少し時間がかかるが。それに苦戦しているエルフも見受けられたので、何人か助けることができた。それでも、無残にも散っていったエルフの亡骸が横たわっている。俺は地上に残っていたエルフたちに地下に潜るように指示をした。これ以上被害を出すわけにはいかないセヘルスのところまであと一歩というところで大きな爆発音が聞こえてくる。そして、目の前が徐々に煙が立ち込めてくるのだ
「クソ。間に合ってくれ‼」
セヘルスの広場が見えてくると、最悪な事態は免れていたのがわかった。二人とも生きていたのだ。ただ、最悪の事態になる一歩手前といったところだった。ソエルは傷だらけになりながら、地面に片膝をついており、パヴィはおそらくラオダムというやつに首根っこを鷲掴みにされている。そして、ラオダムはパヴィを盾にするかの如くセヘルスに近づいていく。案の定、ルミラクムからの攻撃が襲い掛かってくる。ただ、一点ラオダムの思惑とは異なる形であったみたいだ
「なぜ吾輩の方にしか来ぬのだ、忌々しい」
「ふっ。その木は敵意を向けてくる者しか攻撃しないんですよ。残念でしたね」
「わざわざ秘密を話すとは」
「馬鹿ですぅ。私のことはいいですからさっさと逃げてくださいぃ」
「おい、娘。あの岩が欲しくてたまらないよな・・・なぜ目を閉じるのだ、こちらを見ろ‼」
ラオダムはパヴィの顔を自分に向けるが、パヴィは必死に目を閉じ抵抗している。おそらくあの目を見た瞬間操られてしまうのかもしれない
「・・・」
パヴィの耳元で何か囁いている。何か嫌な予感がした。その予想はあたってしまったらしくパヴィは目を開けてしまった。そして、その直後、パヴィは壊れたみたいに大声で叫んだ
「セヘルスが欲しいぃぃぃぃ‼」
すると、ルミラクムの攻撃がパヴィへと向いた。遠目でもわかる、パヴィの体がボロボロになっていくのが。それでも、悲痛の声を上げはしなかった。操られているからなのか、それとも最後の抵抗なのか
「かかかっ。やっと吾輩の役に立ちましたね」
「パヴィ‼」
「くっ、ここから届くか?・・・考えている暇はない“モストルヴェノス”‼」
「おっと危ない、誰だ?吾輩に牙をむく輩は」
ラオダムは思いっきり後ろに飛び退いた。俺の魔法の範囲外まで。届いたはいいが、当たることはなかった。まあ、パヴィへの攻撃が止んだのでよしとしよう。そして、ラオダムの顔を見ることができた。やつの顔はメイユの言う通りどこにでもいそうな人の顔であった。肌の色を除いて。そして、俺がラオダムの顔を見ることができたということは、逆もまたしかりだ
「・・・おやおや、これはビス様。大きくなられて・・・おっとこれは言ってはいけなかったんだった。まあ、後で記憶を消せばよいか。それより、攻撃する相手を間違えておられますよ、ビス様。吾輩ではなくそのエルフの小僧を仕留めてください」
ラオダムの言った言葉を今気にしている暇はない。あんなことを言っているが俺を攻撃する気満々だ。少しでも気を抜けばやられてしまう。それにラオダムの手のなかにパヴィがいるのだ下手なことができない
「おお、久しぶりだな。ラオダム。元気にしてたか、いや~すまん。ちょっと手元が狂ってな」
「ビスさん⁉」
「かかかっ、記憶が戻られていたのですね。それではその小僧に留めを刺してください」
俺はソエルの目をジッと見る。そしてまた、ソエルはこちらをジッと見てそして・・・
「ああ。“フュルペジオン”‼」
俺の魔法がソエルに襲い掛かる。そして、ソエルは動かなくなった
「嫌あああああああああ‼」
「クソ。間に合ってくれ‼」
セヘルスの広場が見えてくると、最悪な事態は免れていたのがわかった。二人とも生きていたのだ。ただ、最悪の事態になる一歩手前といったところだった。ソエルは傷だらけになりながら、地面に片膝をついており、パヴィはおそらくラオダムというやつに首根っこを鷲掴みにされている。そして、ラオダムはパヴィを盾にするかの如くセヘルスに近づいていく。案の定、ルミラクムからの攻撃が襲い掛かってくる。ただ、一点ラオダムの思惑とは異なる形であったみたいだ
「なぜ吾輩の方にしか来ぬのだ、忌々しい」
「ふっ。その木は敵意を向けてくる者しか攻撃しないんですよ。残念でしたね」
「わざわざ秘密を話すとは」
「馬鹿ですぅ。私のことはいいですからさっさと逃げてくださいぃ」
「おい、娘。あの岩が欲しくてたまらないよな・・・なぜ目を閉じるのだ、こちらを見ろ‼」
ラオダムはパヴィの顔を自分に向けるが、パヴィは必死に目を閉じ抵抗している。おそらくあの目を見た瞬間操られてしまうのかもしれない
「・・・」
パヴィの耳元で何か囁いている。何か嫌な予感がした。その予想はあたってしまったらしくパヴィは目を開けてしまった。そして、その直後、パヴィは壊れたみたいに大声で叫んだ
「セヘルスが欲しいぃぃぃぃ‼」
すると、ルミラクムの攻撃がパヴィへと向いた。遠目でもわかる、パヴィの体がボロボロになっていくのが。それでも、悲痛の声を上げはしなかった。操られているからなのか、それとも最後の抵抗なのか
「かかかっ。やっと吾輩の役に立ちましたね」
「パヴィ‼」
「くっ、ここから届くか?・・・考えている暇はない“モストルヴェノス”‼」
「おっと危ない、誰だ?吾輩に牙をむく輩は」
ラオダムは思いっきり後ろに飛び退いた。俺の魔法の範囲外まで。届いたはいいが、当たることはなかった。まあ、パヴィへの攻撃が止んだのでよしとしよう。そして、ラオダムの顔を見ることができた。やつの顔はメイユの言う通りどこにでもいそうな人の顔であった。肌の色を除いて。そして、俺がラオダムの顔を見ることができたということは、逆もまたしかりだ
「・・・おやおや、これはビス様。大きくなられて・・・おっとこれは言ってはいけなかったんだった。まあ、後で記憶を消せばよいか。それより、攻撃する相手を間違えておられますよ、ビス様。吾輩ではなくそのエルフの小僧を仕留めてください」
ラオダムの言った言葉を今気にしている暇はない。あんなことを言っているが俺を攻撃する気満々だ。少しでも気を抜けばやられてしまう。それにラオダムの手のなかにパヴィがいるのだ下手なことができない
「おお、久しぶりだな。ラオダム。元気にしてたか、いや~すまん。ちょっと手元が狂ってな」
「ビスさん⁉」
「かかかっ、記憶が戻られていたのですね。それではその小僧に留めを刺してください」
俺はソエルの目をジッと見る。そしてまた、ソエルはこちらをジッと見てそして・・・
「ああ。“フュルペジオン”‼」
俺の魔法がソエルに襲い掛かる。そして、ソエルは動かなくなった
「嫌あああああああああ‼」
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