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第3章 祭壇の謎
仕掛け
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助けてと言ってもあそこまで打ち上げられたものを受け止めてしまえばこちらもただではすむまい。そんなことを考えていると一つの結論に達した。
このまま放置していても大丈夫だと。ロガは一直線に地面へと近づき、砂埃をまきあげたが音は何もしなかった。おそらく俺の予想はあたっているだろう。
「うう。ロガ。何で助けてくれなかったんだよ。」
レクスの小言が聞こえてくる。砂埃もおさまりレクスの姿がはっきりと見えてくる。レクスは地面すれすれで止まっていたのだ。そう、こいつは空中に浮けるのだ。であれば助ける必要はない。
「いいだろ。助かったんだから。」
「それでも、助けてほしかったよ。」
レクスは俺に近づいてきてボカボカ殴ってくる。
「わ、悪かったって。今度同じことがあったら助ける、かもしれない。」
「なんで”かもしれない”なんだよ~。”助ける”だけでいいのに。」
それを見ていたディタが一言”あんたたち本当に仲いいわね。”と呟いた。どこがだろうと俺は思ってしまった。エミンも”ほんまやね。でもうちらも負けてへんやろ”と言ってディタといちゃつき始めた。ぱっと見は仲睦まじく遊んでいるようだが、俺は知っている。これは命をかけた遊びだと。俺の視線に気づいたのか二人に声を掛けられる。
「何か?」「何どすか?」
「何でもありません。」
そのあとは悲惨だった。レクスがボタンを見つけては押し、空中に投げ出されるその繰り返しだった。学習能力というものをこいつは持ち合わせていないのだろうか。
「はあ、はあ。疲れたよ。」
「自業自得だろ。」
「というか助けてくれないじゃないか。ひどいや。ボクは少し休憩する。ロガはちゃんと探すんだよ。」
「大きなお世話だ、言われなくても探すに決まってるだろ。」
レクスは休憩するところを探しウロチョロしている。そしていいところを見つけたのか、その場に腰掛けた。いかにも重要そうな像の頭の上に。
ガチャコンという音とともに沈んでいく。何か今までの仕掛けとは違うようだ。レクスは空中に浮きあがっていないしな。沈みきったのか像は動かなくなった。そう思った直後ゴゴゴゴゴゴという地鳴りが鳴り始める。
「な、何が起きてるの?レクスまた何かやらかしたわね。」
「ボ、ボク!?何もしてないよ。だってボク何も押してないもん。」
気付いてないのか。こいつは押したのだ。わかりやすいボタンではないが、ボタンと同じ仕組みを持った像を。それにしても、結構、像は動いていたと思うのだが、なぜそれに気づかないのか不思議で仕方なかった。
「三人とも下を見ておくれやす。」
エミンが声をあげた。何事かと思い下を向くと階段が出来上がっていた。下へと続く階段が。
「ははっ。レクスお手柄だぞ。」
「え?ボク?・・・そ、そうでしょう。ボクすごいでしょ。」
何を褒められているのか分からずに俺の言葉に乗っかってきた。褒めるのは間違いだっただろうか。まあ、もう言ってしまったことだ、悔やんでも仕方あるまい。
「行くか。」
そう言って俺は階段を降りていく。ディタが付いてくる足音も聞こえてくる。俺は今から2回目のダンジョン攻略に挑むのだ。
しかし、この時は気付かなかった。俺たちを見ている視線に。そしてこのあと起こるだろうことを想像すらしていなかった。
このまま放置していても大丈夫だと。ロガは一直線に地面へと近づき、砂埃をまきあげたが音は何もしなかった。おそらく俺の予想はあたっているだろう。
「うう。ロガ。何で助けてくれなかったんだよ。」
レクスの小言が聞こえてくる。砂埃もおさまりレクスの姿がはっきりと見えてくる。レクスは地面すれすれで止まっていたのだ。そう、こいつは空中に浮けるのだ。であれば助ける必要はない。
「いいだろ。助かったんだから。」
「それでも、助けてほしかったよ。」
レクスは俺に近づいてきてボカボカ殴ってくる。
「わ、悪かったって。今度同じことがあったら助ける、かもしれない。」
「なんで”かもしれない”なんだよ~。”助ける”だけでいいのに。」
それを見ていたディタが一言”あんたたち本当に仲いいわね。”と呟いた。どこがだろうと俺は思ってしまった。エミンも”ほんまやね。でもうちらも負けてへんやろ”と言ってディタといちゃつき始めた。ぱっと見は仲睦まじく遊んでいるようだが、俺は知っている。これは命をかけた遊びだと。俺の視線に気づいたのか二人に声を掛けられる。
「何か?」「何どすか?」
「何でもありません。」
そのあとは悲惨だった。レクスがボタンを見つけては押し、空中に投げ出されるその繰り返しだった。学習能力というものをこいつは持ち合わせていないのだろうか。
「はあ、はあ。疲れたよ。」
「自業自得だろ。」
「というか助けてくれないじゃないか。ひどいや。ボクは少し休憩する。ロガはちゃんと探すんだよ。」
「大きなお世話だ、言われなくても探すに決まってるだろ。」
レクスは休憩するところを探しウロチョロしている。そしていいところを見つけたのか、その場に腰掛けた。いかにも重要そうな像の頭の上に。
ガチャコンという音とともに沈んでいく。何か今までの仕掛けとは違うようだ。レクスは空中に浮きあがっていないしな。沈みきったのか像は動かなくなった。そう思った直後ゴゴゴゴゴゴという地鳴りが鳴り始める。
「な、何が起きてるの?レクスまた何かやらかしたわね。」
「ボ、ボク!?何もしてないよ。だってボク何も押してないもん。」
気付いてないのか。こいつは押したのだ。わかりやすいボタンではないが、ボタンと同じ仕組みを持った像を。それにしても、結構、像は動いていたと思うのだが、なぜそれに気づかないのか不思議で仕方なかった。
「三人とも下を見ておくれやす。」
エミンが声をあげた。何事かと思い下を向くと階段が出来上がっていた。下へと続く階段が。
「ははっ。レクスお手柄だぞ。」
「え?ボク?・・・そ、そうでしょう。ボクすごいでしょ。」
何を褒められているのか分からずに俺の言葉に乗っかってきた。褒めるのは間違いだっただろうか。まあ、もう言ってしまったことだ、悔やんでも仕方あるまい。
「行くか。」
そう言って俺は階段を降りていく。ディタが付いてくる足音も聞こえてくる。俺は今から2回目のダンジョン攻略に挑むのだ。
しかし、この時は気付かなかった。俺たちを見ている視線に。そしてこのあと起こるだろうことを想像すらしていなかった。
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