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第6章 勇気ある愚者
悲鳴
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目も開けられないほどの光に包まれたかと思うと、すぐにその光はなくなり、俺たちがいるところは岩肌とマグマに囲まれた部屋だった
「・・・・・・‼!!」
その部屋に着いた瞬間、何か叫びのような声が聞こえてくる
「着いて早々かよ」
「行くわよ」
俺たちの他に誰かがここまで辿り着いたものがいる。ただ、その声は悲痛を孕んでおりうまくいっていないことが容易に理解できた。そいつがどんなやつだろうと足は動く。その無意識の行動とは裏腹に脳は拒絶反応を起こしていた。なぜなのかそれはここからでもわかる奥にいる何者かが放つモノに恐れをなしているのかもしれない。それでも、体は前へと進む。進めば進むほど、聞こえてくる声が大きくなってくる。ただ、進むにつれ魔物の強さも数も強く増えていく
「キリがない」
「口動かしてないで手を動かしなさいよ。“リフズバレット”‼」
「わかってる。“フレイムソード”‼」
一本道に入り、魔物をいくらか退けかと思ったら今度は、下から吹き付ける炎、何処からか飛んでくる矢などトラップが俺たちに襲い掛かってくる
「おい、レクスどこ行った!?」
「ふぇ、ここにいるよ~」
レクスの方に視線を向けると壁に背中をこすりつけながら進んでいる。おそらく魔物の攻撃を受けないようにそうしているのかもしれないが、何やら耳を澄ますとカチッ、カチッ、と何かを押す音がレクスの方から聞こえてくる
「レクス今すぐ壁から離れろ‼」
「え!?」ポチッ
時すでに遅し。後ろから熱気が襲い掛かってくる。怖いモノ見たさに振り返るとそこには上からマグマが降り注いでいる光景が広がっていた。それもそれが徐々に俺たちの方に向かってくる
「はははっ、スプリンクラーだ。レクス浴びてこいよ、涼めるかもしれないぞ」
「へっ、なんか言った!?」
この状況を起こした張本人はすでに一番遠くまで逃げていた。そういう所だけは勘がいいのか。それならトラップにも気づいてほしいものだ。少しは休みながら進めると思っていたのに、休憩する暇もない
「ああっ、クソッ」
「“メイロストロム”」
休む暇なく足を進める。後で覚えておけよ、レクス。そう思っていると横から何かどす黒いオーラのようなものが見えた
「あの、ディタさん?」
「なにレクス」
「何でもありません」
横を見るとそこには満面の笑みのディタの姿があった。うん、俺がレクスに何かする必要はないな、ご愁傷様だ、レクス。後でどうなるか想像しただけで寒気がする。それに気づいているのかレクスは一定の距離を保っていた。こちらが走るスピードを上げようものならレクスもスピードを上げ、遅くするとレクスも遅くする。後ろを振り向かずにそれをやってのけていた。器用というかなんというかどうやっているんだ?もしかしてにおいで距離を測っているとかか。そんな特技をここで発揮されてもな、もっと他のところで発揮して欲しいものだ
「・・・・誰か助けてくれー‼」
「・・・・・・‼!!」
その部屋に着いた瞬間、何か叫びのような声が聞こえてくる
「着いて早々かよ」
「行くわよ」
俺たちの他に誰かがここまで辿り着いたものがいる。ただ、その声は悲痛を孕んでおりうまくいっていないことが容易に理解できた。そいつがどんなやつだろうと足は動く。その無意識の行動とは裏腹に脳は拒絶反応を起こしていた。なぜなのかそれはここからでもわかる奥にいる何者かが放つモノに恐れをなしているのかもしれない。それでも、体は前へと進む。進めば進むほど、聞こえてくる声が大きくなってくる。ただ、進むにつれ魔物の強さも数も強く増えていく
「キリがない」
「口動かしてないで手を動かしなさいよ。“リフズバレット”‼」
「わかってる。“フレイムソード”‼」
一本道に入り、魔物をいくらか退けかと思ったら今度は、下から吹き付ける炎、何処からか飛んでくる矢などトラップが俺たちに襲い掛かってくる
「おい、レクスどこ行った!?」
「ふぇ、ここにいるよ~」
レクスの方に視線を向けると壁に背中をこすりつけながら進んでいる。おそらく魔物の攻撃を受けないようにそうしているのかもしれないが、何やら耳を澄ますとカチッ、カチッ、と何かを押す音がレクスの方から聞こえてくる
「レクス今すぐ壁から離れろ‼」
「え!?」ポチッ
時すでに遅し。後ろから熱気が襲い掛かってくる。怖いモノ見たさに振り返るとそこには上からマグマが降り注いでいる光景が広がっていた。それもそれが徐々に俺たちの方に向かってくる
「はははっ、スプリンクラーだ。レクス浴びてこいよ、涼めるかもしれないぞ」
「へっ、なんか言った!?」
この状況を起こした張本人はすでに一番遠くまで逃げていた。そういう所だけは勘がいいのか。それならトラップにも気づいてほしいものだ。少しは休みながら進めると思っていたのに、休憩する暇もない
「ああっ、クソッ」
「“メイロストロム”」
休む暇なく足を進める。後で覚えておけよ、レクス。そう思っていると横から何かどす黒いオーラのようなものが見えた
「あの、ディタさん?」
「なにレクス」
「何でもありません」
横を見るとそこには満面の笑みのディタの姿があった。うん、俺がレクスに何かする必要はないな、ご愁傷様だ、レクス。後でどうなるか想像しただけで寒気がする。それに気づいているのかレクスは一定の距離を保っていた。こちらが走るスピードを上げようものならレクスもスピードを上げ、遅くするとレクスも遅くする。後ろを振り向かずにそれをやってのけていた。器用というかなんというかどうやっているんだ?もしかしてにおいで距離を測っているとかか。そんな特技をここで発揮されてもな、もっと他のところで発揮して欲しいものだ
「・・・・誰か助けてくれー‼」
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