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卯月之章 其二
030.カウンセリング
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一目散に駅舎へと逃げていく男子高校生二人を、彼は黙って見送るしかなかった。追い掛けようとしたところを、後ろから大きな手に肩を掴まれ、止められてしまったからである。
「こんなところに居たんだね。駄目じゃないか、君、発熱してるのに」
穏やかな男声に苛立ちを覚える。振り向くと案の定、栗色の髪の毛を遊ばせた体格のいい初老の男が、柔らかくしわの刻まれた目元を細め、心底心配そうにこちらを見下ろしていた。
「…エド先生。何でここに」
不機嫌を隠さず尋ねると、その男、エドは呆れたように答えてくれた。
「第壱枚様からの指示だよ。今、幹部の面々が、いなくなった君を探して町中を奔走中だ。と言っても、第壱枚様はお留守番、カリア君は海外出張中だから、僕とコクウ君の二人だけだけど」
そう説明された彼は顔を顰め、肩を掴む手を払いのけようとする。しかし腕に力が入らず、それは叶わなかった。なので仕方なく口を開く。
「先生、今の見てたよな? 神童がいたの。今まさに教団に連れて行こうとしてたの。何で邪魔するんだよ」
「この人目の多さが解らないかい? 子どもの姿とはいえ、周りからは君は多分不審者に映ってるよ。今連れて行ったら、通報されてしまうかもしれない」
エドは洒落たフレームの眼鏡をくい、とあげ、周りを見るよう促す。通行人達の目には、先程よりも懐疑心が色濃く映し出されていた。
(ルーラの奴、これを狙って駅前を待ち合わせ場所に選んだのか)
気に食わなくて、鼻を鳴らす。先程はああ言ったが、正直に言うとルーラは変わってしまったと思う。
何だか、濁った。今まではあんなに真っ白だったのに。
考え込もうとして、頭がぼうっとした。それを見透かしたようにエドが言う。
「今日は帰ろう。そして今度こそちゃんと寝てなさい。かの方も心配していらっしゃる」
ポンポンと軽く肩を叩かれるだけで、関節が軋んだ。しかし、そんな不調を誤魔化すように、彼は自分が嫌悪する相手を嘲ってみせる。
「ああ、第壱枚様はそれが嫌なのか。ホントは苛ついてるんだろうなぁ、かの方のために俺を連れ戻さなきゃいけないの。あは、わりと愉快。もうちょい外フラフラしてようかな」
「駄目だそんなの。症状が悪化するよ」
「やーだ。エド先生、脱走中に俺が何してたか報告しちゃうだろ。そしたら俺またあのクソ女に怒られるじゃん、勝手な行動するなーって。あぁ、今回は風邪が神童に感染ったらどうするんだー、もあるかな」
目を吊りあげて怒号を浴びせてくる彼女の姿が目に浮かび、思わずげんなりとして呟いた。
「別にウィルス性の熱じゃないっての……」
エドが眉間に皺を寄せたのを見て、彼は自身の失言に気付いた。もう一度手を振り解こうとしてみるが、先程よりも力が入らない。エドがゆっくりと口を開いた。
「…前々から疑問に思っていたんだ。君、常に誰かの姿を借りているよね? 君が教団に来てから早3年経ったけど、本当の姿を一度も見たことがない。そして変装ってレベルでもない。身長や骨格まで変わるんだから」
ツラツラと並べられる言葉から、彼はどう逃れようか思考を巡らそうとしていた。しかし、どうにも頭が重くて叶わない。
「…なぁ、君はどうして、永久手向花に入信したんだい」
「決まってるだろ、魔法使いなんてクソ喰らえと思ってるからだ」
脊髄反射でそう答えると、エドは頷く。
「そうだよね。そしてその気持ちは、教団の掟でもある。魔法を否定し、魔導を使おうって。だから僕達は例えば、病院を利用しないよね。治癒魔法を使われてしまうから。僕も教団内での治療時には、魔法を使わないようにしている」
肩から手が離れた。いつの間にか足にも力が入らなくなっていて、急に体が自由になったことで思わずふらついた。「危ない」と、咄嗟に背中を支えられる。何だか視界が霞む。
「身体が辛いだろうが、少し聞いてくれ。魔臓でエネルギーを作り出す魔法と違って、魔導はかの方から授かるもの…命鼓手向からエネルギーを得ることで使える代物だ。だから、あの桜が持ち得ない力は使えない。魔法と比べて自由度がやや低い、と言い換えてもいい」
音が鼓膜の奥で籠もっている感じがして、ずっと気持ちが悪い。それでも彼は余裕を装った。
「あは、先生それ、魔導に対する文句? いけないんだ…」
「生き物の姿形を変える魔導なんて、ない」
とうとう、彼はそこで黙った。図星を突かれて言葉を失ったのではない。込み上げた吐き気を抑えるために、ぎゅっと口を噤んだのである。
「この教団に入信するってことは、君も少なからず魔法、魔臓が訳ありなんだろう。クソ喰らえと思う程度には。…そして、使うだけでここまで体調を崩す程度には」
酷い寒気がするのに、体の奥は煮え滾るように熱い。口の中が苦くて、何度も吐きそうになる。エドの言葉など、まともに聞けなくなっていた。
「君は何故、この教団にいながら_____」
彼はとうとう吐いた。胃酸ではなく、腕を。
喉から手が出るほど、という例えを再現したかのように、人間の腕が一本、口を裂くように生えたのである。今、自分が欲しいものは何だろうと考えるまでもなく、一人の少年の姿が脳裏に浮かんだ。
吐き出した腕はエドの首をガシ、と掴み、その体を軽々と持ち上げた。支えを失い、後ろに倒れそうになると、今度は背中がぼこりと脈打ち、足が2、3本生えてきてそれを防いだ。
異形の姿と成り果てた彼は、エドの首をギリギリと絞める。エドは青褪めながらも、冷静に身を守る策を興じた。
「我も花の一部なれば、根を張る大地を我が物にし、桜花御神の名の下に天下を正す。花よ、天下の手向けよ、我に力を与えたまえ___」
エドが彼の足元に向けてに手を翳すと、黄金色の光が溢れ出す。彼は時空を揺らすような響きで、神から力を賜った。
『牆壁!』
エドの宣言に呼応するように、地面がゴリゴリと音を立てて変形する。剥がれ落ちていく、舗装用のタイル。瞬く間に、彼とエドの間に土の壁が出現し、彼は堪らずエドの首から手を離した。
「げほっ……あっもしもし、コクウ君?! 彼見つけたんだけどね、ちょっと不味いことになった! あぁすまない、応援頼む! それまでは何とか持ち堪える」
エドが血相を変え、何か必死で言っているようだが、言葉の意味が落ちてこない。身体中が沸騰している。このまま全身溶け出して原型を失ってしまうような、そんな気がした。
遠くで人の悲鳴と、街路樹がバリバリと折れる音がする。もう視界も定まらず、何が起こっているのかわからなかった。
(ルーラ………………)
薄れる意識の中、あの少年を思う。しかし、脳裏に蘇ったその人は、手の中からするりと抜け出し、逃げていってしまった。
(いかないで………お前は、俺の………)
もう、自分の世界に光はない。
何も見えなかった。
何も、思い出せなかった。
「こんなところに居たんだね。駄目じゃないか、君、発熱してるのに」
穏やかな男声に苛立ちを覚える。振り向くと案の定、栗色の髪の毛を遊ばせた体格のいい初老の男が、柔らかくしわの刻まれた目元を細め、心底心配そうにこちらを見下ろしていた。
「…エド先生。何でここに」
不機嫌を隠さず尋ねると、その男、エドは呆れたように答えてくれた。
「第壱枚様からの指示だよ。今、幹部の面々が、いなくなった君を探して町中を奔走中だ。と言っても、第壱枚様はお留守番、カリア君は海外出張中だから、僕とコクウ君の二人だけだけど」
そう説明された彼は顔を顰め、肩を掴む手を払いのけようとする。しかし腕に力が入らず、それは叶わなかった。なので仕方なく口を開く。
「先生、今の見てたよな? 神童がいたの。今まさに教団に連れて行こうとしてたの。何で邪魔するんだよ」
「この人目の多さが解らないかい? 子どもの姿とはいえ、周りからは君は多分不審者に映ってるよ。今連れて行ったら、通報されてしまうかもしれない」
エドは洒落たフレームの眼鏡をくい、とあげ、周りを見るよう促す。通行人達の目には、先程よりも懐疑心が色濃く映し出されていた。
(ルーラの奴、これを狙って駅前を待ち合わせ場所に選んだのか)
気に食わなくて、鼻を鳴らす。先程はああ言ったが、正直に言うとルーラは変わってしまったと思う。
何だか、濁った。今まではあんなに真っ白だったのに。
考え込もうとして、頭がぼうっとした。それを見透かしたようにエドが言う。
「今日は帰ろう。そして今度こそちゃんと寝てなさい。かの方も心配していらっしゃる」
ポンポンと軽く肩を叩かれるだけで、関節が軋んだ。しかし、そんな不調を誤魔化すように、彼は自分が嫌悪する相手を嘲ってみせる。
「ああ、第壱枚様はそれが嫌なのか。ホントは苛ついてるんだろうなぁ、かの方のために俺を連れ戻さなきゃいけないの。あは、わりと愉快。もうちょい外フラフラしてようかな」
「駄目だそんなの。症状が悪化するよ」
「やーだ。エド先生、脱走中に俺が何してたか報告しちゃうだろ。そしたら俺またあのクソ女に怒られるじゃん、勝手な行動するなーって。あぁ、今回は風邪が神童に感染ったらどうするんだー、もあるかな」
目を吊りあげて怒号を浴びせてくる彼女の姿が目に浮かび、思わずげんなりとして呟いた。
「別にウィルス性の熱じゃないっての……」
エドが眉間に皺を寄せたのを見て、彼は自身の失言に気付いた。もう一度手を振り解こうとしてみるが、先程よりも力が入らない。エドがゆっくりと口を開いた。
「…前々から疑問に思っていたんだ。君、常に誰かの姿を借りているよね? 君が教団に来てから早3年経ったけど、本当の姿を一度も見たことがない。そして変装ってレベルでもない。身長や骨格まで変わるんだから」
ツラツラと並べられる言葉から、彼はどう逃れようか思考を巡らそうとしていた。しかし、どうにも頭が重くて叶わない。
「…なぁ、君はどうして、永久手向花に入信したんだい」
「決まってるだろ、魔法使いなんてクソ喰らえと思ってるからだ」
脊髄反射でそう答えると、エドは頷く。
「そうだよね。そしてその気持ちは、教団の掟でもある。魔法を否定し、魔導を使おうって。だから僕達は例えば、病院を利用しないよね。治癒魔法を使われてしまうから。僕も教団内での治療時には、魔法を使わないようにしている」
肩から手が離れた。いつの間にか足にも力が入らなくなっていて、急に体が自由になったことで思わずふらついた。「危ない」と、咄嗟に背中を支えられる。何だか視界が霞む。
「身体が辛いだろうが、少し聞いてくれ。魔臓でエネルギーを作り出す魔法と違って、魔導はかの方から授かるもの…命鼓手向からエネルギーを得ることで使える代物だ。だから、あの桜が持ち得ない力は使えない。魔法と比べて自由度がやや低い、と言い換えてもいい」
音が鼓膜の奥で籠もっている感じがして、ずっと気持ちが悪い。それでも彼は余裕を装った。
「あは、先生それ、魔導に対する文句? いけないんだ…」
「生き物の姿形を変える魔導なんて、ない」
とうとう、彼はそこで黙った。図星を突かれて言葉を失ったのではない。込み上げた吐き気を抑えるために、ぎゅっと口を噤んだのである。
「この教団に入信するってことは、君も少なからず魔法、魔臓が訳ありなんだろう。クソ喰らえと思う程度には。…そして、使うだけでここまで体調を崩す程度には」
酷い寒気がするのに、体の奥は煮え滾るように熱い。口の中が苦くて、何度も吐きそうになる。エドの言葉など、まともに聞けなくなっていた。
「君は何故、この教団にいながら_____」
彼はとうとう吐いた。胃酸ではなく、腕を。
喉から手が出るほど、という例えを再現したかのように、人間の腕が一本、口を裂くように生えたのである。今、自分が欲しいものは何だろうと考えるまでもなく、一人の少年の姿が脳裏に浮かんだ。
吐き出した腕はエドの首をガシ、と掴み、その体を軽々と持ち上げた。支えを失い、後ろに倒れそうになると、今度は背中がぼこりと脈打ち、足が2、3本生えてきてそれを防いだ。
異形の姿と成り果てた彼は、エドの首をギリギリと絞める。エドは青褪めながらも、冷静に身を守る策を興じた。
「我も花の一部なれば、根を張る大地を我が物にし、桜花御神の名の下に天下を正す。花よ、天下の手向けよ、我に力を与えたまえ___」
エドが彼の足元に向けてに手を翳すと、黄金色の光が溢れ出す。彼は時空を揺らすような響きで、神から力を賜った。
『牆壁!』
エドの宣言に呼応するように、地面がゴリゴリと音を立てて変形する。剥がれ落ちていく、舗装用のタイル。瞬く間に、彼とエドの間に土の壁が出現し、彼は堪らずエドの首から手を離した。
「げほっ……あっもしもし、コクウ君?! 彼見つけたんだけどね、ちょっと不味いことになった! あぁすまない、応援頼む! それまでは何とか持ち堪える」
エドが血相を変え、何か必死で言っているようだが、言葉の意味が落ちてこない。身体中が沸騰している。このまま全身溶け出して原型を失ってしまうような、そんな気がした。
遠くで人の悲鳴と、街路樹がバリバリと折れる音がする。もう視界も定まらず、何が起こっているのかわからなかった。
(ルーラ………………)
薄れる意識の中、あの少年を思う。しかし、脳裏に蘇ったその人は、手の中からするりと抜け出し、逃げていってしまった。
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