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卯月之章 其二
031.おかえりなさい
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壁掛け時計の針が3時を指した。
昼時はとうに過ぎているが、ルーラは一向に腹の空く気配がしなかった。対し、隣に座るラヴィンは先程から、冷凍餃子と特盛焼きそばを液体のように次々と流し込んでいる。「母さんおかわりある?」などと聞いている。
その間、彼は一切ルーラの方を見ようとしない。
二人に漂う妙な空気を察してか、女性がこちらの顔を覗き込んできた。
「ルーラ、食べないの?」
「気分じゃない……」
「駄目よ、そんなんじゃ倒れちゃう」
眉尻を下げてそう話すのは、叔母のハルネだ。肌は黄褐色、髪は赤茶と色素こそ異なるが、ラヴィンをそのまま女性にしたような顔立ち。丸っこい淡い水色の瞳を心配そうに揺らしている。
「そうだぞルーラ。腹が減っては何とやらというだろう? まずは腹いっぱい食え」
彼女の隣でうんうんと頷くのは、叔父のアシエ。骨ばった体付きで、どちらかというとひょろりと背の高い印象の強い彼だが、肌と髪の色はそっくりそのままラヴィンへ遺伝している。ルーラは、彼のきゅっと吊り上がった鈍色の瞳で真っ直ぐ見つめられるのが苦手だった。思わず目線が逃げる。
「だからお腹空いてなくて……」
「ゼリーなら食べれるか? それか、冷蔵庫にアイス入ってるぞ」
「甘いものも今は」
「じゃあせめて水」
もごもごと反論するも虚しく、水道水がコップに汲まれて、目の前に差し出される。そこまでされると受け取らないわけにもいかず、ルーラは渋々ちびちびと口をつけた。
(口の中が苦い……)
ルーラは今、とにかく気持ちが沈んでいた。これから自分がしなければならないことを考えると、気が重くて仕方がないのである。
ハルネが口を開く。
「それで、入学式の帰りに何があったの?」
_____きた。
ルーラは保護者である彼らに、今日の自分の失態、併せて放火魔事件の全容を説明せねばならなかった。
入学式が終わったあと、ある人物に独断で会いに行ったこと。
その人物が所属する怪しげな団体に、何の警戒もせず近付こうとしたこと。
割って入ってくれたラヴィン共々、散々脅され逃げ帰ってきたこと。
その人物とは、桜祭りの日に放火魔を生み出した危険な犯罪者であること。
放火魔の正体は、ラヴィンであること。
自分ひとりの判断ミスのせいで、色々と事態がこじれてしまった。ラヴィンからも不機嫌のオーラをひしひしと感じる。だからと言ってこのまま黙っていることももう難しいし、何よりそれでは、ここから何も改善しないことはわかっていた。
「ごっそーさん」
ぱん、とラヴィンが箸を置いた。大皿をシンクへと下げると、彼はとっとと二階の自室へ戻ろうとする。その背中へアシエが声をかけた。
「おいラヴィン。父さんたち、お前にも話を聞きたいんだけど」
「ちょっと疲れた。あと、ルーラも話したくないってさ」
吐き捨てるように付け加えられたその一文に、ルーラは縮こまった。ラヴィンが階段を昇ってすっかり消えてしまうと、アシエはぽりぽりと頭を掻く。
「何だ……?」
すると何を思ったか、ハルネが愉快そうに噴き出した。
「か、母さん?」
「お父さんったら鈍いわね。要は二人、喧嘩したんでしょ?」
ね、と微笑まれ、ルーラはようやく顔をあげることができた。
「い、いや、喧嘩っていうか」
「二人があんまりにも落ち込んでるものだから、何事かと思っちゃったじゃない。兄弟なら喧嘩の一つや二つするものよ。お互い気分が落ち着けばまた話し合えるから、そんなに気を落とさなくても大丈夫よ」
喧嘩なのだろうか。自分が一方的に悪いような気もするが。ルーラとしては、叔母の解釈は腑に落ちなかったが、彼女は食器を洗いながら構わず続ける。
「大方予想がつくわ。ラヴィンのあれは多分、拗ねてるわね」
「え?」
「ルーラ、あの子にあからさまな隠し事でもしたんじゃない?」
隠し事、というワードに過剰に反応し、コップの水を少しテーブルに零してしまった。その様子にアシエまで笑い出す。
「なるほどわかりやすいな。つまりあれだ、自分に相談してくれないからって不貞腐れてるわけだ。あいつは」
ルーラは咄嗟に反論する。
「でっでも! 面倒なことに巻き込みでもしたら迷惑だろうし」
「甘ちゃんが。手のかかる弟なんて最高に可愛いだろうが」
「えっ」
アシエは、くつくつと喉の奥を鳴らす。
「迷惑をかけるって、一般には悪いことだとされてるけどな? それだけじゃあないんだよ。つまり、そいつを頼るってことだから」
「は、はあ」
「まあ、そうすぐにはわからんわな。塩梅も難しいし、何より……」
何か続けようとしたアシエだが、そこで意味深に言葉を切ってしまった。はっと何かを思い出したかのように、口を噤んでしまう。ルーラは首を傾げたが、ハルネが代わって話しかけてきたので注意がそちらに逸れた。
「で? 喧嘩の原因は何なの?」
「うぐ」
___結局、そこからは逃げられないか。
ルーラは腹をくくり、口を開いた。
「………実は、カルト宗教に目をつけられてて」
この切り出しは予想外だったのだろう。二人してぎょっとした顔をした彼らに、ルーラは考えていた通り、桜祭りの夜から今日までのことを洗いざらい話した。
保護者二人の顔が、見る見るうちに険しくなっていく。やはり、ただの喧嘩なものか。自分はラヴィンを命の危機に晒したも同然なのだ。勘当されても文句は言えまいと、ルーラは出来る限り淡々と、理路整然と説明することに努めた。
全てを話し終えると、アシエが低く唸った。
「そういうことか」
「アシエさん!」
ハルネが涙目で夫に駆け寄る。ルーラは、事の重大さを再確認させられている心地だった。
「だから、悪いのは全部俺なんです。迷惑とかの次元でもない気がするし、これ以上危険に巻き込むようなら、俺は……」
「すぐ学校に連絡しないと! PTAにも注意喚起のメッセージ回しておくわ! あ、私職場にもメールしておくわね、これからいざってとき早退してルーラとラヴィンを学校まで送迎しなきゃいけないかもしれないし! 近所にそんな不審者が出たなんて信じられない! うちの子たちになんてことしでかしてくれたの!」
暗く続けようとしたルーラの言葉を、ハルネが怒涛の勢いで遮った。彼女は無駄のない動きでスマートフォンを取り出したかと思うと、涙ぐみながらえげつない手際でフリック入力をし始めた。アシエもガタガタと椅子から立ち上がると、受話器を手に取ろうとする。
「俺、もう一回あの人に連絡してみるわ。まだ大学病院に調査依頼中だって話だけど、このことも伝えれば何か進展するかもしれん」
ルーラは呆気にとられた。
「お、叔母さん……叔父さん?」
「話してくれてありがとう、ルーラ。叔父さん実は、学生時代結構ヤンチャしててな。そのおかげで警察にちょっとツテがあるんだ。すぐ対応してもらうから大丈夫だぞ」
「お、怒ってないの?」
「怒ってるよ。そのカルト宗教……永久手向花だったか? ガキに手ぇ出す大人なんざ、ろくでもない」
そう吐き捨てるアシエの姿は、先程二階へ行ったラヴィンの父親なのだなと思わせるものであったが、ラヴィンの何倍も憎悪が凝縮されていた。自分に向けられた感情ではないにも関わらず、ルーラは思わず身震いした。
「ああ、あと放火魔の正体については、俺も母さんも知ってた」
何てこともないようにカミングアウトしたアシエに、ルーラは絶句した。
「ラヴィンも何も言わなかったけどな、何となく察するさ。親なんだから。勿論あいつが悪いなんて微塵も思っちゃいない。外部の力が作用したのはわかってる。それも今、警察に調べてもらってるところで」
そのとき、はたとアシエが動きを止める。受話器を持ちかけたまま振り返り、妻を呼んだ。
「ハルネ。もうルーラに話しておくべきかな」
今度は多方に電話をかけ始めていたハルネはぱっと反応し、目を瞬かせる。
「………話すの?」
「当の本人が蚊帳の外じゃいかんだろう。それに、いずれ伝えないといけないと考えていた。今が機会だと思う」
いったい何の話なのか。目を白黒させるルーラに、アシエは一つ息を吐いて向き直った。
「よく聞いてくれ。お前の、お母さんの話を」
昼時はとうに過ぎているが、ルーラは一向に腹の空く気配がしなかった。対し、隣に座るラヴィンは先程から、冷凍餃子と特盛焼きそばを液体のように次々と流し込んでいる。「母さんおかわりある?」などと聞いている。
その間、彼は一切ルーラの方を見ようとしない。
二人に漂う妙な空気を察してか、女性がこちらの顔を覗き込んできた。
「ルーラ、食べないの?」
「気分じゃない……」
「駄目よ、そんなんじゃ倒れちゃう」
眉尻を下げてそう話すのは、叔母のハルネだ。肌は黄褐色、髪は赤茶と色素こそ異なるが、ラヴィンをそのまま女性にしたような顔立ち。丸っこい淡い水色の瞳を心配そうに揺らしている。
「そうだぞルーラ。腹が減っては何とやらというだろう? まずは腹いっぱい食え」
彼女の隣でうんうんと頷くのは、叔父のアシエ。骨ばった体付きで、どちらかというとひょろりと背の高い印象の強い彼だが、肌と髪の色はそっくりそのままラヴィンへ遺伝している。ルーラは、彼のきゅっと吊り上がった鈍色の瞳で真っ直ぐ見つめられるのが苦手だった。思わず目線が逃げる。
「だからお腹空いてなくて……」
「ゼリーなら食べれるか? それか、冷蔵庫にアイス入ってるぞ」
「甘いものも今は」
「じゃあせめて水」
もごもごと反論するも虚しく、水道水がコップに汲まれて、目の前に差し出される。そこまでされると受け取らないわけにもいかず、ルーラは渋々ちびちびと口をつけた。
(口の中が苦い……)
ルーラは今、とにかく気持ちが沈んでいた。これから自分がしなければならないことを考えると、気が重くて仕方がないのである。
ハルネが口を開く。
「それで、入学式の帰りに何があったの?」
_____きた。
ルーラは保護者である彼らに、今日の自分の失態、併せて放火魔事件の全容を説明せねばならなかった。
入学式が終わったあと、ある人物に独断で会いに行ったこと。
その人物が所属する怪しげな団体に、何の警戒もせず近付こうとしたこと。
割って入ってくれたラヴィン共々、散々脅され逃げ帰ってきたこと。
その人物とは、桜祭りの日に放火魔を生み出した危険な犯罪者であること。
放火魔の正体は、ラヴィンであること。
自分ひとりの判断ミスのせいで、色々と事態がこじれてしまった。ラヴィンからも不機嫌のオーラをひしひしと感じる。だからと言ってこのまま黙っていることももう難しいし、何よりそれでは、ここから何も改善しないことはわかっていた。
「ごっそーさん」
ぱん、とラヴィンが箸を置いた。大皿をシンクへと下げると、彼はとっとと二階の自室へ戻ろうとする。その背中へアシエが声をかけた。
「おいラヴィン。父さんたち、お前にも話を聞きたいんだけど」
「ちょっと疲れた。あと、ルーラも話したくないってさ」
吐き捨てるように付け加えられたその一文に、ルーラは縮こまった。ラヴィンが階段を昇ってすっかり消えてしまうと、アシエはぽりぽりと頭を掻く。
「何だ……?」
すると何を思ったか、ハルネが愉快そうに噴き出した。
「か、母さん?」
「お父さんったら鈍いわね。要は二人、喧嘩したんでしょ?」
ね、と微笑まれ、ルーラはようやく顔をあげることができた。
「い、いや、喧嘩っていうか」
「二人があんまりにも落ち込んでるものだから、何事かと思っちゃったじゃない。兄弟なら喧嘩の一つや二つするものよ。お互い気分が落ち着けばまた話し合えるから、そんなに気を落とさなくても大丈夫よ」
喧嘩なのだろうか。自分が一方的に悪いような気もするが。ルーラとしては、叔母の解釈は腑に落ちなかったが、彼女は食器を洗いながら構わず続ける。
「大方予想がつくわ。ラヴィンのあれは多分、拗ねてるわね」
「え?」
「ルーラ、あの子にあからさまな隠し事でもしたんじゃない?」
隠し事、というワードに過剰に反応し、コップの水を少しテーブルに零してしまった。その様子にアシエまで笑い出す。
「なるほどわかりやすいな。つまりあれだ、自分に相談してくれないからって不貞腐れてるわけだ。あいつは」
ルーラは咄嗟に反論する。
「でっでも! 面倒なことに巻き込みでもしたら迷惑だろうし」
「甘ちゃんが。手のかかる弟なんて最高に可愛いだろうが」
「えっ」
アシエは、くつくつと喉の奥を鳴らす。
「迷惑をかけるって、一般には悪いことだとされてるけどな? それだけじゃあないんだよ。つまり、そいつを頼るってことだから」
「は、はあ」
「まあ、そうすぐにはわからんわな。塩梅も難しいし、何より……」
何か続けようとしたアシエだが、そこで意味深に言葉を切ってしまった。はっと何かを思い出したかのように、口を噤んでしまう。ルーラは首を傾げたが、ハルネが代わって話しかけてきたので注意がそちらに逸れた。
「で? 喧嘩の原因は何なの?」
「うぐ」
___結局、そこからは逃げられないか。
ルーラは腹をくくり、口を開いた。
「………実は、カルト宗教に目をつけられてて」
この切り出しは予想外だったのだろう。二人してぎょっとした顔をした彼らに、ルーラは考えていた通り、桜祭りの夜から今日までのことを洗いざらい話した。
保護者二人の顔が、見る見るうちに険しくなっていく。やはり、ただの喧嘩なものか。自分はラヴィンを命の危機に晒したも同然なのだ。勘当されても文句は言えまいと、ルーラは出来る限り淡々と、理路整然と説明することに努めた。
全てを話し終えると、アシエが低く唸った。
「そういうことか」
「アシエさん!」
ハルネが涙目で夫に駆け寄る。ルーラは、事の重大さを再確認させられている心地だった。
「だから、悪いのは全部俺なんです。迷惑とかの次元でもない気がするし、これ以上危険に巻き込むようなら、俺は……」
「すぐ学校に連絡しないと! PTAにも注意喚起のメッセージ回しておくわ! あ、私職場にもメールしておくわね、これからいざってとき早退してルーラとラヴィンを学校まで送迎しなきゃいけないかもしれないし! 近所にそんな不審者が出たなんて信じられない! うちの子たちになんてことしでかしてくれたの!」
暗く続けようとしたルーラの言葉を、ハルネが怒涛の勢いで遮った。彼女は無駄のない動きでスマートフォンを取り出したかと思うと、涙ぐみながらえげつない手際でフリック入力をし始めた。アシエもガタガタと椅子から立ち上がると、受話器を手に取ろうとする。
「俺、もう一回あの人に連絡してみるわ。まだ大学病院に調査依頼中だって話だけど、このことも伝えれば何か進展するかもしれん」
ルーラは呆気にとられた。
「お、叔母さん……叔父さん?」
「話してくれてありがとう、ルーラ。叔父さん実は、学生時代結構ヤンチャしててな。そのおかげで警察にちょっとツテがあるんだ。すぐ対応してもらうから大丈夫だぞ」
「お、怒ってないの?」
「怒ってるよ。そのカルト宗教……永久手向花だったか? ガキに手ぇ出す大人なんざ、ろくでもない」
そう吐き捨てるアシエの姿は、先程二階へ行ったラヴィンの父親なのだなと思わせるものであったが、ラヴィンの何倍も憎悪が凝縮されていた。自分に向けられた感情ではないにも関わらず、ルーラは思わず身震いした。
「ああ、あと放火魔の正体については、俺も母さんも知ってた」
何てこともないようにカミングアウトしたアシエに、ルーラは絶句した。
「ラヴィンも何も言わなかったけどな、何となく察するさ。親なんだから。勿論あいつが悪いなんて微塵も思っちゃいない。外部の力が作用したのはわかってる。それも今、警察に調べてもらってるところで」
そのとき、はたとアシエが動きを止める。受話器を持ちかけたまま振り返り、妻を呼んだ。
「ハルネ。もうルーラに話しておくべきかな」
今度は多方に電話をかけ始めていたハルネはぱっと反応し、目を瞬かせる。
「………話すの?」
「当の本人が蚊帳の外じゃいかんだろう。それに、いずれ伝えないといけないと考えていた。今が機会だと思う」
いったい何の話なのか。目を白黒させるルーラに、アシエは一つ息を吐いて向き直った。
「よく聞いてくれ。お前の、お母さんの話を」
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