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第九章
第九章「正月」1
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こたつに入りながら、涼也はうとうととしていた。
こんなにも穏やかな日は彼にとって久しぶりだった。
クリスマスの後も雪美の愚痴などで付き合っていたし、それに学生の本分である宿題をこなしていたらあっという間に大晦日が終わり、いつの間にか年が明けていた。
「ふぁ…。」
あくびをしながら涼也はミカンを剥きそれを口に放り込む。
「どーすっかな。」
このままこたつで居眠りをするか。
いや、風邪を引くかもしれない。
でも、眠いな。
と思っていると、ガチャガチャと玄関からけたたましい音がする。
「……。」
涼太は眉間に皺を寄せ、居留守を使おうかと悩む。
しかし。
「りょーちゃーん。居るんでしょ~。」
「……。」
アウトだ。
確実にここで出ないと雪美に殺される。
「りょーちゃーん。」
「……。」
涼也は名残惜しそうにこたつから出る。
「はーい。」
「おそーい。」
頬を膨らませる雪美は振袖を着ていた。
「どうしたんだ、それ。」
「あー、シズが用意してくれたんだよね。」
「へー…へ?」
予想外の名前が出て、涼也は固まる。
「何で?」
「見合い阻止作戦。」
「……。」
「ほら、まだあきらめてないみたいだから、シズがこうして色々と用意してくれるのよ。」
「えっと、貢いでくれていると?」
「違うわよ、リース、リース借りているの。」
「……。」
涼也は、それは本当に借りているのかと、疑うが、彼女たちの事に余計な首を突っ込んでいけないのだと分かっているので、そのまま大人しくしておく。
「で、何の用?」
「シズと初詣に行こうってなったから、一緒に行きましょう。」
「へ?」
「あら、聞こえなかった?」
「いや、いや、いや。」
首を傾げる雪美に涼也がギョッとなりながら首を振る。
「どうしたの?」
「どう考えても俺邪魔じゃねぇか。」
「何処が?」
「雫さんに申し訳ないし嫌だ。」
「えー、シズだって大丈夫だというよ?」
「……。」
涼也は頭を抱える。
「どうしたのよ。」
「俺はパス。」
「何でよ。」
「忙しいから。」
「嘘つき。」
「……。」
涼也は胡乱な目つきで雪美を見る。
「なぁ、何でそこまで雫さんに酷い態度するんだよ。」
「酷いって何よ。」
惚ける雪美をじっと見つめ、涼也は溜息を零す。
「自覚あるんだろう?」
「……。」
黙り込む雪美に涼也は溜息を吐く。
「上がれよ、お茶くらいは出す。」
「……。」
涼也は部屋を指さし、雪美は小さく頷いた。
それはいつもの雪美とは違い、どこか迷子の子どものようだった。
こんなにも穏やかな日は彼にとって久しぶりだった。
クリスマスの後も雪美の愚痴などで付き合っていたし、それに学生の本分である宿題をこなしていたらあっという間に大晦日が終わり、いつの間にか年が明けていた。
「ふぁ…。」
あくびをしながら涼也はミカンを剥きそれを口に放り込む。
「どーすっかな。」
このままこたつで居眠りをするか。
いや、風邪を引くかもしれない。
でも、眠いな。
と思っていると、ガチャガチャと玄関からけたたましい音がする。
「……。」
涼太は眉間に皺を寄せ、居留守を使おうかと悩む。
しかし。
「りょーちゃーん。居るんでしょ~。」
「……。」
アウトだ。
確実にここで出ないと雪美に殺される。
「りょーちゃーん。」
「……。」
涼也は名残惜しそうにこたつから出る。
「はーい。」
「おそーい。」
頬を膨らませる雪美は振袖を着ていた。
「どうしたんだ、それ。」
「あー、シズが用意してくれたんだよね。」
「へー…へ?」
予想外の名前が出て、涼也は固まる。
「何で?」
「見合い阻止作戦。」
「……。」
「ほら、まだあきらめてないみたいだから、シズがこうして色々と用意してくれるのよ。」
「えっと、貢いでくれていると?」
「違うわよ、リース、リース借りているの。」
「……。」
涼也は、それは本当に借りているのかと、疑うが、彼女たちの事に余計な首を突っ込んでいけないのだと分かっているので、そのまま大人しくしておく。
「で、何の用?」
「シズと初詣に行こうってなったから、一緒に行きましょう。」
「へ?」
「あら、聞こえなかった?」
「いや、いや、いや。」
首を傾げる雪美に涼也がギョッとなりながら首を振る。
「どうしたの?」
「どう考えても俺邪魔じゃねぇか。」
「何処が?」
「雫さんに申し訳ないし嫌だ。」
「えー、シズだって大丈夫だというよ?」
「……。」
涼也は頭を抱える。
「どうしたのよ。」
「俺はパス。」
「何でよ。」
「忙しいから。」
「嘘つき。」
「……。」
涼也は胡乱な目つきで雪美を見る。
「なぁ、何でそこまで雫さんに酷い態度するんだよ。」
「酷いって何よ。」
惚ける雪美をじっと見つめ、涼也は溜息を零す。
「自覚あるんだろう?」
「……。」
黙り込む雪美に涼也は溜息を吐く。
「上がれよ、お茶くらいは出す。」
「……。」
涼也は部屋を指さし、雪美は小さく頷いた。
それはいつもの雪美とは違い、どこか迷子の子どものようだった。
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