もう一度君と…

弥生 桜香

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第十一章

第十一章「ホワイトデー」6

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「つまり…。」

 涼也は胡乱な目つきで雪美を見る。

「雪姉が悪いんじゃん。」
「……。」

 そっぽを向く雪美に涼也はため息を零す。

「もう、本当に何やっているんだよ。」
「……だって。」
「んで、雫さんは何しに来たわけ?」
「それは…。」

 申し訳なさそうに涼也を見るが、涼也はそれを分かっていながらも首を横に振った。

「悪いけど、俺がここから席を外せば雪姉逃げるけど。」
「……マジか。」
「マジだよ。」
「……。」

 涼也と雫は雪美を見れば彼女は居心地悪そうにしていた。

「分かった。」

 雫は腹を括ったのか、じっと雪美を見る。

「雪美、お前が逃げる理由は分からんが、最後のチャンスをくれ。」
「……。」
「お前が、好きだ、最後でいい返事をくれ。」
「……。」

 まっすぐな言葉に雪美は助けを求めるように涼也を見る。
 しかし、いくら経っても涼也が助けない事を悟った雪美は口を開く。

「何でわたしな訳?」
「意地っ張りで。」
「……。」
「弱くて。」
「……。」
「実は涙もろい、お前がいいからだ。」
「それって悪口じゃない。」
「お前のいい所はいっぱい知っている、だから、あえてお前の悪い所を口にしただけだ、それを入れて好きだからな。」
「…悪趣味。」
「何とでも言え。」
「……。」
「いい加減返事をくれ。」
「しょうがないわね、付き合ってあげるわよ。」
「…いいんだな。」
「何よ、今更怖気づいたわけ?」
「いや、こっちじゃなく。」
「雪姉、分かっているか?結婚を前提に付き合おうと言っているんだぞ。」
「はぁっ!」

 ギョッとする雪美に涼也と雫は呆れた顔をする。

「やっぱり。」
「分かってなかったか。」

 二人はため息を零し、そして、雫は涼也を見る。

「頼めるか?」
「ああ、ここまで首突っ込んだからな。」
「悪いな。」
「そう思うんだったら、後で何か驕れよ。」
「了解。」

 そう言うと雫は席を立つ。

「シズ、あんたどこに?」
「学校に電話、思ったより時間を取られそうだからな、連絡を入れねぇとうるさいからな。」

 そう言うと、雫は出て行った。
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