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第五章
第五章「文化祭」20
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「そりゃ、京ちゃんは馬鹿じゃないから気づくでしょうが。」
「……。」
早速夜に雪美に今日あった京也との会話をある程度簡易に説明すると、その言葉が帰って来た。
「というか、隠せると思っていた涼ちゃんに驚きよ。」
「どういう事だよ。」
「そのままの意味よ。」
電話の向こうで聞こえる溜息に涼也は眉を上げる。
「涼ちゃんは自分が思っているよりも変わっているわよ。」
「どいう意味でだよ。」
涼也は雪美が自分が過去と今の自分が成長しているという意味の変わっているのか、変わり者という意味の変わっているのかどちらの意味なのか一瞬分からなくなった。
「両方。」
「おい。」
「冗談よ。」
クスクスと聞こえる笑い声に涼也は苦虫を嚙みつぶしたような顔をする。
「でも、涼ちゃんは本当に成長をしているのか、退化しているのか分からないけど、階段から落ちた時とかなり違うわよ。」
「そうなのか?」
「ええ、あの時は荒れてたからね。」
「荒れてた?」
「ええ。」
涼也は自分の記憶にない事に眉を寄せる。
「そうなのか?」
「ええ、まあ、それは涼ちゃんたちの両親にあったけどね。」
「どういう事だ?」
「え?二人が六年生になったあたりから口喧嘩が多発していたって、京ちゃんから聞いていてたわ。」
「嘘だろう?」
涼也は自分の記憶の中では中学二年あたりから二人が険悪になっていると覚えていた。
「本当よ、その時から涼ちゃん何を考えていたのか分からないけど、モノに当たったりして、手に終えなかったらしいのよ。」
「……。」
涼也は額に手を当てるが、全く記憶になかった。
中学の時はもう離婚するかもしれないというのはどこか諦めていて、自分と京也はどうするかそれぞれ考えていた。
そして、高校で特に行きたいところもなかったが、成績的に少し離れた高校しかなかったので、その近くに家を持とうとしていた父親についていった。
京也は始め自宅から高校に通うとしていたようだが、母親とうまくいかず、結局高校の秋口から寮に入ったと聞いた。
自分というイレギュラーが居る事で、未来が変わっているだろうと涼也は考えていたが、それ以前に色々と自分の記憶と違っているものがある事に涼也は気づかされた。
「どいう事だ?」
「涼ちゃん?」
「……雪姉。」
「何?」
「今週の土日時間作ってくれないか?」
「土曜ならお昼から開いているけど?」
「助かる。」
涼也は自分の知っている過去に来ているのだとずっと思っていた、でも、それは違っていたのかもしれない。
自分の知っている場所と同じようで異なる世界。
それがここだとすれば、色々と困った事があるかもしれない。
今までの自分は何処に行った。
自分と異なる行動をとっていた自分、それは一体どこに消えたのだろう。
一瞬思ったのは自分の中にある仮設。
しかし、自分の中にはそんな記憶は一切なかった。
入れ替わったのか。
それだと、この体の自分には悪い事をしてしまったような気がする、きっと苦労しているだろう。
「涼ちゃん。」
「ん?」
「自分を責めないでね。」
「何だよ、唐突に。」
「何となくね、涼ちゃんが自分を責めている気がしたから。」
「別に何もないよ。」
「……。」
「大丈夫、どうしようもない事で自分を責めれないよ。」
そう、元の自分には悪いがこの現状を引き起こしたのは自分ではない。
言ってみれば、自分だって被害者なのだ。
行き成り、子どもに戻った。
でも、涼也にはやりたい事があった。
たとえ、神が許されない事でも、禁忌であったとしても、自分は同じ道を歩みたくはなかった。
片割れを失いたくない。
失いうのはもう一回きりでいい、もし、また彼の死に目を見る事になったとして、それは彼が満足した人生を歩み切ってからがいいから。
あんな、逃げられないから、逃れる為に命を落としたような生き方を涼也は認めたくなかった。
「大丈夫、俺は前を見ると決めてるから。」
「……馬鹿。」
「何だよ、馬鹿って。」
「そのまんまよ。」
「酷いな。」
「涼ちゃん、相談は聞くから、お願いだから、一人で暴走しないでね。」
「大丈夫だよ。」
大丈夫、こうやって自分を心配してくれる人を知ってるから、自分は大丈夫だと涼也は思った。
「それじゃ、土曜日のお昼過ぎに。」
「詳しくはメールするからね。」
「了解。」
「それじゃ、おやすみ。」
「うん、お腹出して寝ないでね。」
「寝ないよ。」
「おやすみ。」
雪美の言葉に頷き、涼也は受話器を置く。
今まで前ばかりを見ていたが、今回は足もとと、後ろを見る事になる。
それは必要な事だった。
「……。」
早速夜に雪美に今日あった京也との会話をある程度簡易に説明すると、その言葉が帰って来た。
「というか、隠せると思っていた涼ちゃんに驚きよ。」
「どういう事だよ。」
「そのままの意味よ。」
電話の向こうで聞こえる溜息に涼也は眉を上げる。
「涼ちゃんは自分が思っているよりも変わっているわよ。」
「どいう意味でだよ。」
涼也は雪美が自分が過去と今の自分が成長しているという意味の変わっているのか、変わり者という意味の変わっているのかどちらの意味なのか一瞬分からなくなった。
「両方。」
「おい。」
「冗談よ。」
クスクスと聞こえる笑い声に涼也は苦虫を嚙みつぶしたような顔をする。
「でも、涼ちゃんは本当に成長をしているのか、退化しているのか分からないけど、階段から落ちた時とかなり違うわよ。」
「そうなのか?」
「ええ、あの時は荒れてたからね。」
「荒れてた?」
「ええ。」
涼也は自分の記憶にない事に眉を寄せる。
「そうなのか?」
「ええ、まあ、それは涼ちゃんたちの両親にあったけどね。」
「どういう事だ?」
「え?二人が六年生になったあたりから口喧嘩が多発していたって、京ちゃんから聞いていてたわ。」
「嘘だろう?」
涼也は自分の記憶の中では中学二年あたりから二人が険悪になっていると覚えていた。
「本当よ、その時から涼ちゃん何を考えていたのか分からないけど、モノに当たったりして、手に終えなかったらしいのよ。」
「……。」
涼也は額に手を当てるが、全く記憶になかった。
中学の時はもう離婚するかもしれないというのはどこか諦めていて、自分と京也はどうするかそれぞれ考えていた。
そして、高校で特に行きたいところもなかったが、成績的に少し離れた高校しかなかったので、その近くに家を持とうとしていた父親についていった。
京也は始め自宅から高校に通うとしていたようだが、母親とうまくいかず、結局高校の秋口から寮に入ったと聞いた。
自分というイレギュラーが居る事で、未来が変わっているだろうと涼也は考えていたが、それ以前に色々と自分の記憶と違っているものがある事に涼也は気づかされた。
「どいう事だ?」
「涼ちゃん?」
「……雪姉。」
「何?」
「今週の土日時間作ってくれないか?」
「土曜ならお昼から開いているけど?」
「助かる。」
涼也は自分の知っている過去に来ているのだとずっと思っていた、でも、それは違っていたのかもしれない。
自分の知っている場所と同じようで異なる世界。
それがここだとすれば、色々と困った事があるかもしれない。
今までの自分は何処に行った。
自分と異なる行動をとっていた自分、それは一体どこに消えたのだろう。
一瞬思ったのは自分の中にある仮設。
しかし、自分の中にはそんな記憶は一切なかった。
入れ替わったのか。
それだと、この体の自分には悪い事をしてしまったような気がする、きっと苦労しているだろう。
「涼ちゃん。」
「ん?」
「自分を責めないでね。」
「何だよ、唐突に。」
「何となくね、涼ちゃんが自分を責めている気がしたから。」
「別に何もないよ。」
「……。」
「大丈夫、どうしようもない事で自分を責めれないよ。」
そう、元の自分には悪いがこの現状を引き起こしたのは自分ではない。
言ってみれば、自分だって被害者なのだ。
行き成り、子どもに戻った。
でも、涼也にはやりたい事があった。
たとえ、神が許されない事でも、禁忌であったとしても、自分は同じ道を歩みたくはなかった。
片割れを失いたくない。
失いうのはもう一回きりでいい、もし、また彼の死に目を見る事になったとして、それは彼が満足した人生を歩み切ってからがいいから。
あんな、逃げられないから、逃れる為に命を落としたような生き方を涼也は認めたくなかった。
「大丈夫、俺は前を見ると決めてるから。」
「……馬鹿。」
「何だよ、馬鹿って。」
「そのまんまよ。」
「酷いな。」
「涼ちゃん、相談は聞くから、お願いだから、一人で暴走しないでね。」
「大丈夫だよ。」
大丈夫、こうやって自分を心配してくれる人を知ってるから、自分は大丈夫だと涼也は思った。
「それじゃ、土曜日のお昼過ぎに。」
「詳しくはメールするからね。」
「了解。」
「それじゃ、おやすみ。」
「うん、お腹出して寝ないでね。」
「寝ないよ。」
「おやすみ。」
雪美の言葉に頷き、涼也は受話器を置く。
今まで前ばかりを見ていたが、今回は足もとと、後ろを見る事になる。
それは必要な事だった。
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