今世ではのんびりしたいのですが…無理ですか…

弥生 桜香

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第二章

《見極め》

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 セイラたちは森でもまだ、そこまで深くない所で薬草を探すことにした。

「うーん。」
「……。」
「ねぇな。」

 レラは唸りながら草を見つめ。
 ミラは無言で摘んでは、これではない、というようにその辺に草を放る。
 カルムはジッと見ては首を横に振った。
 一方、セイラと言えば。
 黙々と草を摘んでいた。

「これは、薬草、これは毒消し、これは麻痺に効くでしょ、あっ、こっちは魔力回復に効果がある薬草ね。」
「「「…………。」」」

 あまりのセイラの摘んでいく速さに思わず三人は手を止め、セイラを見ていた。
 しばらくして、視線に気づいたセイラが顔を上げた時にはすでに薬草の束が三束、毒消しが一束と一本、麻痺消しが三本、魔力回復が二本とかなり採取していた。

「三人ともどうしたの?」
「有り得ねぇ。」
「セイラ様…。」
「すごーい。」

 唖然としている三人にセイラは呑気に首を傾げる。

「いっぱいあるじゃない。」
「どこにだよ。」
「ほら。」

 セイラが何気なく伸ばされた先にあるのは、薬草だった。

「えっ?」
「凄いです。」
「マジ何者だよ。」

 驚いている三人にセイラは苦笑する。

「私は本でかなり読みこんでいたから。」
「……本当にそれだけか?」
「すごいです。」
「…もっと努力しなくては。」

 怪訝な顔をするカルム。
 感嘆の声を上げるレラ。
 手を握り決意するミラ。
 セイラは彼らの反応を見てホッと静かに息を吐く。

「……まさか、ぼんやりとした光が見えるなんて言えないわよね。」

 そう、セイラの目にはそれぞれ薬草なら緑色、毒消しなら青、麻痺直しなら黄色、魔力回復なら紫とぼんやりとした光が見えているのだ。
 ただ、意識しないと見えないので、明らかに人と違うのはセイラだって分かっている。

「これは黙っていた方がいいよね。」

 たとえ、仲間であったとしても、この事は話してはいけないとセイラは分かっていた。
 だから、誤魔化した。
 でも、彼女は気づいていない。
 一人だけ、彼女が背を向けている間に視線を向けていた事に。
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