今世ではのんびりしたいのですが…無理ですか…

弥生 桜香

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第二章

《学ぶ 27》

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 翌朝、セイラが目を開けると、それはもう大変だった。

「セイラ様~っ!」
「セイラ様っ!」

 涙や鼻水を流す双子にセイラは病み上がりの体に鞭打って動かす。

「二人とも、ごめんね。」
「ごめんじゃありません…。」
「そうですよ、死ぬんじゃないかと思って、怖かったです。」
「……大丈夫よ、私はそう簡単にくたばったりはしない。」
「分かっています、分かっていますけど…。」
「ずっと苦しそうなのに、わたしたちなにも出来なかった…。」
「そんな事ないわ、貴女たちが看病してくれたおかげでよくなったのだから。」

 双子は顔を見合わせ、そして、肩を落とす。

「でも、本当にわたしたちは何もできませんでした。」
「ミラ。」
「右往左往して、何をしていいのか分かりませんでした。」
「レラ。」
「セイラ様ならば落ち着て、対応できるでしょうに。」

 落ち込む二人にセイラはため息を零し、そして、彼女たちの頬を引っ張る。

「過大評価しないで。」
「せいりゃひゃま?」
「う?」

 セイラは苦笑する。

「私は貴女たちが思うほどできた人間じゃないわ、もしそうならば、こうやって倒れたりしない。」
「「……。」」
「未熟だから倒れて貴女たちに迷惑をかけた、そして、いらない不安を与えたの。」
「そんな事ありません。」
「そうですよ、わたしたちはこの件でどれだだけ、セイラ様に守っていただいてたか。」
「そして、どれだけ、自分が無力な子どもか理解しました。」

 セイラは二人の目を見て理解する。
 彼女たちは守ってもらうばかりの子どもじゃない。
 力をつけたいと思っている、強い娘(こ)たちなのだと。

「分かったわ、その話はあとで聞くから、神父さんを通して差し上げて?」

 ドアの前でずっと待っている老人の姿を見てセイラは苦笑する。

「あっ。」
「申し訳ございません。」
「いやいや。」

 首を振っているが、苦笑していた。

「さて、診察をするから、お嬢さんたちは外に出てもらえるかな?」
「はい。」
「セイラ様、何かありました、お呼びください。」

 双子はそう言い残すと退出した。
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